![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127235414/rectangle_large_type_2_2565c8a4af7066b3862f9ce182bb93d5.jpeg?width=1200)
世界共通の言語は、英語ではなく笑顔。近藤大真さんの『じゃ、また世界のどこかで』を読んで。
写真家・近藤大真さんを知っていますか?
近藤さんは会う人、会う人の「笑顔」を撮影し、その写真をチェキでプレゼントしながら世界一周の旅をした写真家。
33か国を渡り歩き、2000枚以上のチェキを贈ったそうです。
その様子を1冊の本にまとめたのがフォトエッセイの『じゃ、また世界のどこかで』。
2023年に読んだ本の中で「1番いいな」と僕が思った本です。
思い立ったことをすぐ行動に移す勇気は見習いたいと思いました。
読み終えたあとには自分も旅に出たい気持ちにさせてくれました。
なにより世界中の人々の笑顔に癒やされた写真集でした。
言葉が通じなくても笑顔で通じ合う
『じゃ、また世界のどこかで』を開くと、そこにはいろんな国の人の笑顔、笑顔、笑顔。
そして、写真を撮る近藤さん自身も笑顔なんです。
そんな笑顔まみれの本の中でも、いちだんと笑顔が集まっているページがあります。
それは近藤さんが旅費を稼ぐためにドイツのフランクフルトの路上で写真を販売するところ。
写真が雨で濡れたり、風で飛ばされたり。何度も挫けそうになりながらも、29日間で2266.63ユーロ(29万1743円)を稼いだそうです。
めちゃくちゃすごいですよね。勇気、忍耐、なによりたくさんの人に好かれる愛嬌が素晴らしい。
これは僕の想像ですが、日が経つにつれて「写真を買ったら、チェキをくれるおもしろい日本人がいるぞ」というクチコミが広がっていったんだと思います。
写真を買ってくれた人みんなにプレゼントしたチェキ。それが見開き1ページにズラッと並べてあります。
子どもを連れたお母さん。ペットと一緒のお兄さん。仲睦まじいカップル。男女4人のグループ。若い人からお年寄りまで78枚の笑顔の写真。
僕のお気に入りのページです。
そのページを見たら、なんだか涙が溢れてくるんですよね。
言葉や文化、宗教の違いはもちろん肌や瞳、髪の色の違い、貧富の差などあらゆる垣根を越えて笑顔でつながれる。
世界共通の言語は「英語」ではなく「笑顔」だと気づかされました。
まず目の前の人を笑顔にしよう
世界中の人を笑顔にする。そんなスケールの大きいことはできません。
でも、目の前にいる家族や友だち、パートナーを笑顔にしたくなる。そんな本でした。
日頃の感謝を伝える。
いいところを褒める。
おいしいものを一緒に食べる。
身近な人を笑顔にする方法はいろいろあります。
だから、一人ひとりが目の前の人を笑顔にすることができれば、いつかは世界が笑顔で溢れるときが訪れるのかなって思います。
だって、近藤さんの本の中にはそんな世界が広がっているから。
誰かを笑顔にするって決めたら自分の気持ちも、きっとポジティブになるはず。人生がより豊かになりそうです。