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ショートストーリー

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♦1話完結 ♦短編小説 ♦ショートショート ♦走り書きストーリー 【奇妙なストーリー・ファンタジーなど】
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ウィッグ

ウィッグ

今日は気分がいい

大好きなジャニャーズみたいに
キレイな栗色で長髪の
カッコイイ人と話をしちゃった
気分転換に公園に来てみて
ラッキーだったかも

あの人とは正反対
家に帰ってもつまんないなぁ
でも帰ってご飯の支度しなくちゃ

──────────────
帰宅を
うながすメロディーがなっている
私はしぶしぶ帰宅した 
──────────────

- ̗̀   ピンポーン   ̖́-

「お

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紙ヒコウキ

紙ヒコウキ

真っ黒な紙ヒコウキが飛んでいる

あっちにはピンク色の紙ヒコウキ

水色や黄色の紙ヒコウキも飛んでいる

青い澄んだ空に
様々な想いをのせた紙ヒコウキ

紙を使わなくなってしまった
この時代に
わざわざ紙に書くのは
字の大きさや濃さから
自分でも気づかなかった
思いの様子や大きさがわかるから

真っ白だった紙が
文字のカラーで染まってゆく

書いた紙を紙ヒコウキにして飛ばすと
その気持ちを紙ヒコウ

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スライドソックス

スライドソックス

直実《すぐみ》
「あちゃー
今日の回転スポット混んでるよー」

私たちは前と後にしか進めない
だから、世界中に設置してある
回転スポットで
方向転換しながら生活してる

直実《すぐみ》
「あっいたいた!
ごめんっ遅くなっちゃって」

三横《みよこ》
「遅いよー
どうせまた寝坊したんでしょ」

直実《すぐみ》
「てへっ。
許してー何でもするからさっ」

三横《みよこ》
「じゃー買い物して、
ランチは

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僕のキャリーケース

僕のキャリーケース

僕には
誰にも内緒のキャリーケースがある

このキャリーケース
ほっぺたもとろける程
美味しい世界の料理を
1日に3回だけ出してくれる

ママもパパも
あまりお家に居ないから
嬉しいなっ

思ったんだ
美味しいご飯に
あまーいデザート
シュワシュワのジュースまで
お願いしちゃたら
全然足らないよ

僕はいい事を考えたんだ
これでずっといーっぱい美味しいものが食べらるんじゃないかって

- ̗̀  

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黒恵 魔梨

黒恵 魔梨

僕は大丈夫。僕にはできるはず…
ィャ。私はダメな奴だ。

頭が体が
どうも、こもっていて良くわからない。
真っ暗闇だ。
何も聞こえない。

こんなんじゃないのに。

寒さが身に染みる中、隣を見てみる
同じような奴らが…
目的地もないような雰囲気を纏いながら
ズラっと座っている。

さッと明かりが差して眩しい

目をあけると、彼女が立っていた

彼女と出会ってから
視界が色鮮やかになって、
自分の音

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