
本屋大賞2025ノミネート作を全部読んでみよう(現在6作品読了)
ちょっとミーハーかなと思いつつ、本屋大賞には全幅の信頼を寄せています。
昨年の2024年もノミネートした10作を全部読んでみたのですが、
大賞を取った「成瀬は天下を取りにいく」も文句なく面白かったけれど、自分の中ではそれを上回る作品もいくつかありました。
そしてノミネート作全てにそれぞれの魅力があって、ノミネートされた時点で、面白いのは間違いありません。
と、いうことで、今年も大賞が発表される4月までに10作全部読んでみます。
少しおこがましいですが、自分の中のランキングもつけてみて、
実際のランキングとの違いを楽しんでみようと思います。
発表された時点では「カフネ」「死んだ山田と教室」「成瀬は信じた道をいく」の3作品を読了済み。
2月22日現在、発表後の読了は「アルプス席の母」「小説」「spring」の3作品。
残り4冊も楽しみです。
現時点での自分の中のランキングはこんな感じです。
1.カフネ
ちゃんと作って、食べて、寝て。
読了後、楽しく大事に日々を送ろうと決めました。
喫茶店で珈琲を飲みながら、一気に読了。
気持ちの良い涙を流せてすっきりしました。
全部読んだ後にパラ・スター、鎌倉茶房メモリーズと同じ著者だと気づきまいした。
本屋大賞を獲っても獲らなくても、追っていく小説家の一人になると思います。
2.アルプス席の母
高校球児を見守る母親が主人公。
見守るというよりも、母親も参戦するという感じ。
競合野球部の父母会の裏側など、普段垣間見られない裏側を垣間見えて、わくわくしました。
息子との関係性を客観的に見ている場面があったり、
冷静ではいられずに感情が揺れている部分もあったりして、心理描写のリアリティが素晴らしかったです。
最近読んだスポーツものでは「俺達の箱根駅伝」に勝るものはないと思っていましたが、なかなかどうして本屋大賞ノミネートも納得のクオリティでした。
早見さん作品は、店長がバカすぎてのシリーズも大好きでした。
今後の作品も楽しみに追っていこうと思います。
3.小説
本は読んでいるだけじゃだめなのか。
書かないといけないのか。
読んだことをなにかに生かさなくては意味がないのか。
小説読みとして、なんとなく考えていたことを言語化して、一つの答えを出してくれた気がする。
小説家が小説好きに贈る小説愛に詰まった物語。
好き。
4.spring
恩田陸さんに脱帽です。
「蜜蜂と遠雷」ではピアノを聞きたくなり、
今作ではバレエが見たくなりました。
圧倒的な才能と人生模様を楽しみました。
恩田陸さんと本屋大賞のことを考えていたら、
夜のピクニックをひさびさに読み返したくなりました。
何を書かせても面白くなる筆力がすごいですね。
というか、2005年と2017年に大賞とって、今年もノミネートって凄くないですか!!!
取り乱しました。すみません。
5.死んだ山田と教室
掛け合いとくだらなさが面白い前半。
生前の葛藤と消えられない苦悩を描く後半。
どちらも面白くて引き込まれるように一気読みしました。
漫画のセトウツミのような会話の面白さが秀逸です。
高校生から大学生、社会人成り立てにかけては、価値観や人間関係もドラスティックに変わっていくので、どんなに仲が良くても、高校生時代の人間関係を続けていくのは難しいですよね。
6.成瀬は信じた道をいく
入試、スーパーでのアルバイト、観光大使、紅白出場など、相変わらず突拍子もなく個性的で圧倒的なヒロイン。
いつも真っすぐで突き進む成瀬は眩しいけれど共感は全然できない(笑)
だけれども、劣等感を持っていたり成瀬に憧れたりする周りの人の気持はすごくわかります。
今後どんな人生を送るのか、ずっと追っかけてみたいと思わせる主人公です。
雑感
一応順位はつけてみたものの、全部面白くて、
あらためて本屋大賞への信頼感が爆上がりしています。
今年は去年よりも大賞予想が難しそう。
自分の中の順位は、読んだ順番によっても結構左右されそうです。
あぁ楽しい。