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障害者福祉における子供扱いについて、当事者が思うこと

ぼくは障害者福祉の場で、いつもモヤモヤしている事がある。

なんで職員たちは、利用者たちに対して
いつもタメ口や子供扱いで接するのか。

健常者時代からそれは思ってたんだけど、
障害者になり福祉の場に密接に関わるようになってからは、このモヤモヤがさらに増しました。

良い歳した大人に、自分よりずっと年上の人間に、何でタメ口で話すの?

何でちゃん付けで呼ぶの?
何でいっつも子供に言うような口調で話してくるの?

ぼくらを大人として見てる?
社会人として見てる?

人間として、見てる?

「◯◯ちゃ~ん、今日もいっぱい頑張れたね~!!偉いよ~!!
みんなも褒めてたよ~!!◯◯ちゃんは本当に頑張り屋さんだね~!!偉い偉い~!!
◯◯ちゃんの事はいつもみんなが見守ってあげてるからね~♡♡よちよち~!!」

あくまでもこれは誇張で主観だけど、障害福祉の場で、障害者への扱いへ感じる印象はだいたいこんな感じです。
とくに重度の障害者に対してこういう対応が目立つ。

タメ口、子供扱い。
いい歳した大人に対しても、ずーっと5歳児のような扱い。

大人に対し、大人がちゃん付けで呼ぶ。
赤ちゃん言葉で話す。頭を撫でる。

端から見ればとんでもなく異様な光景だよね?

一般社会、普通の会社やコミュニティでこんな事したら
侮辱はたまた人権侵害と捉えられるけど、
福祉の場ではこれが許されまかり通ってる事に、言いようのない気持ち悪さを覚えます。

なんかもうこいつら、障害者を大人として、一人の人間として見てねえんじゃねえのと。

人間の形をした軟体動物とでも思ってんじゃねえのと。

こういうのを見聞きしたりされたりするたび、自分は大人であり社会人であり人間であるというアイデンティティやプライドが、汚されていくような感覚を覚える。

自尊心が削られていく。

「敬語で話されると緊張する」
「フレンドリーに接してくれた方が安心する」
といった障害当事者もいるけど、
フレンドリーとタメ口・子供扱いは違うと思っています。

敬語を使ってもフレンドリーな話し方はできるし、対等な関係で対話する事はできるよね?

なのに何でそうしないの?
そうしてくれないの?

敬語を使ってほしいかそうでないか、タメ口で話してほしいかほしくないか、それすらも聞いてくれない。

障害者には必ずタメ口子供扱いのマニュアルでもあるのかってくらい、全員その対応で接してくる。

最初は敬語で話してくれてても、
時間が経ったりこちらが年下だと分かった途端に、
「そうなんだね~(^^)」とタメ口で話してくる職員がたくさんいました。

自分と同い歳くらいの職員にも当たり前のようにタメ口を使われるのは、本当に自尊心を削られます。

タメ口子供扱いが、障害者の為になるのか?
それが福祉なのか?それで福祉と呼べるのか?

障害者を永遠の5歳児として扱う福祉業界は、
いい加減意識を変えていってほしいです。

ずっとそうやってきたんだからいいだろというのは時代と共に通用しなくなってくるし、
どんな業界もアップデートというか意識改革をし始めている。
ハラスメントにしろ、ジェンダーにしろ。

長年思考停止で止まっているのは、福祉業界くらいじゃないかな。

障害者を子供扱い、つまりは自分たちより「下」の立場に置いている事で、
虐待も多く起きるんだろうと思います。

「未熟な子供に教育してやっている」
「しつけてやっている」

このように考えているから、障害者にはどんな扱いをしてもいいという意識が蔓延するんだと思う。
教育現場で体罰が問題になるのと同じく。

もちろんそうではない福祉関係者の方が多いとは思いたいけど。

当事者の一人として、福祉関係者たちに一番にお願いしたい事。

5歳児扱いはやめてくれ。

喜ぶ当事者が周りにいるから見えてないのかもしれないけど、
それで傷つく当事者も確かにいるんだ。

「障害者にはフレンドリーに接した方がいい」という一点張りはやめてほしい。
そもそもそのフレンドリーのあり方について、
ちょっと立ち止まって考えてみてほしい。

子供扱いはフレンドリーなのか?
上から目線で「いいこでちゅね~」と言う事が、本当に当事者の為に、福祉の為になるのか?

まずは一度でいいから、どうか目の前の当事者を
「大人」として見て接してほしいです。

あなたが当事者を自分と対等な関係として見る事で、
そうする人が増える事で、
福祉のあり方についての意識改革が広がると思っています。

これは当事者からの、切実なお願いのひとつです。


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