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雑談:お祭りと伝統

こんにちは

お祭りって、なんだか気持ちが高揚します。

普段と雰囲気がガラッと変わり、街が彩られ、人出も多くなり賑やかさが増して、いつもとは違う、と感じてしまうような空間が広がります。

露店から漂う匂いや湯気、シャーっていう調理の音で食欲をそそられ、ついつい何かしら買ってしまいます。

冬の花火

夜に近づくにつれて提灯に明かりが灯され、お囃子の音色が響き、より一層普段の街の風景とはかけ離れ幻想的な雰囲気になるなぁと感じています。

提灯とぼんぼりの灯り

毎年、12月3日は秩父夜祭(埼玉県秩父市)に訪れています。
今お話したように秩父に一歩踏み入れると「お祭りの日の秩父」です。

そう所謂「ハレの日」っていう。

秩父夜祭とは
秩父夜祭は、京都祇園祭、飛騨高山祭とともに日本三大曳山祭のひとつとして知られ、300年以上の歴史を持つ秩父を代表するお祭りです。
「秩父夜祭」(ちちぶよまつり)として知られる秩父神社の例大祭は、長き歴史を持つ神社神事に豪華絢爛な笠鉾・屋台の曳き廻しや、豪壮な秩父屋台囃子、夜空を彩る花火、屋台芝居に曳き踊りなどが加わり、今も昔も、多くの人々を魅了し続けています。
この祭りは江戸時代中期、秩父神社周辺に立った絹織物の市、「絹大市」(きぬのたかまち)の経済的な発展と共に盛大に行われるようになり、付け祭り(神社神事に付随する民間行事。神賑:かみにぎわいともいう。)としての屋台行事の始まりは、寛文年間(1661~73年)とも享保年間(1716~36年)とも伝わっています。

各地で開催されるお祭り、現代では観光的なイベントの一つのように括られている感じも受けます。ただ、よくよく考えると観光的な側面もありますが祭事として地域に鎮座する神社の行事であり、儀式的な面がベースにあります。

地域の安寧、農作物の豊穣などを祈願、謝辞を表現したカタチが御祭禮だと思っています。

秩父神社

こうした昔から続いている伝統的な行事、他には工芸、技術、建築など「伝統」ということを考える時にボクはこうした、そもそもを知ろうと心掛けています。

例えば、お祭りであれば華やかさや賑わいの背景にあるその時代を生きてきた人たちの様子だったり環境だったり、様々な状況を経て現在に至っていることを知る、そうするとちょっとだけ見え方が変化します。

ボクは日頃、建築、建具、家具など木を扱いものづくりをしているので、建築分野における日本の伝統に関わっている端くれ者です。

木というモノに対して、ボクら日本人とって深く関わりのある大切な存在として根付いていると思います。
例えば、神様の力が宿る依代(御柱とか御神木とか)として、建築だと大黒柱であったり、神棚だったりと信仰の対象から始まり、現在においても木材を使うことが好まれたりします。

素材の機能的な面で好まれつつも、無意識にも精神的な面から木という存在をやはり求めてしまうのも日本人ならではの伝統なのかもしれません。

伝統と聞くと格式があるように受け取れてしまいますが、長く培われてきた事柄、という認識で、そこには歴史的な時間の長短、格みたいなのは確かにあるかもしれません。
でも、そこだけを比べてしまうより現存していることへのリスペクトを前提にして伝統的な物事に触れたいなぁと思っています。

その形の成り立ちを踏まえて物事を考えれば、新しい何かを取入れても根底にある伝統への敬意は損なわれていないので時代の変化にも柔軟になれるのでは、なんて考えています。

紆余曲折あって、今ここ、に至っていること、現存していること。
そうした歴史と文化が地域の形作ってる側面(伝統)にこれからも触れて学んでいきたいなぁと思います。

ということで、
ただただお祭りから端を発した伝統的な物事についての雑談でした。

お祭りや日本の伝統文化がお好きな方は来年の12月3日に秩父へ訪れてみてはいかがでしょうか。

ここまでお付き合いくださりありがとうございました。

ではまた

▼Instagram reel 動画


▼以前の秩父夜祭の記事(上:2023年/下:2022年)

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倉嶋 洋介
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