![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93362670/rectangle_large_type_2_c998dcdf191d5889b09f397948c81a0e.jpg?width=1200)
木と和紙の椅子が教えてくれたこと:エコプロ2022
こんにちは
前回は秩父夜祭に行ってみたお話。
祭禮という儀式という視点で見てみると、地域の暮らしと密接な関係が背景にあって、時節毎に感謝や祈願を表現したカタチがお祭りでもあるよね、というようなことを綴らせていただきました。
よろしければご覧ください。
では、本題に入りますね。
ウッドデザイン賞2022を受賞した木と和紙の椅子シリーズ「紙木折々−しきおりおり−」のお話です。
先日、東京ビッグサイトにて開催されたエコプロ2022内のウッドデザインブースにて木と和紙の椅子が受賞作品の一つとして展示されました。
展示された紙木折々の様子を交えてエコプロ2022に行ってみたお話をしていこうと思います。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93362737/picture_pc_798e53db304411f0be01381e00fdcde4.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93362743/picture_pc_02d24b191badec7a489245331b9eebbb.png?width=1200)
▼展示会は終了しましたが、エコプロの概要はこちらから
お付き合いくださると嬉しいです。
それではどうぞ。
■シリーズ作品として
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93362837/picture_pc_18e0232cf881525461dfd1c8ba3b3381.png?width=1200)
まずは展示の様子から、
木と和紙の椅子は2019年にウッドデザイン賞を受賞していた木製品なんですね。
そこからブラッシュアップを続けて、サイズや種類から技術的な改良を加えて今回は木と和紙の椅子シリーズ「紙木折々−しきおりおり−」として受賞させていただきました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93362858/picture_pc_13dfdebb7e310b536cc1a437edac4cff.png?width=1200)
シリーズの代表として紙木のスツールをエコプロ2022に出展しました。
会場でウッドデザイン賞の担当の方とお話しする機会がありまして、驚いたことに以前受賞した事を覚えてくれていて、ついつい話し込んでしまった一幕も。
『受賞されておめでとうございます。
今回は種類も増えたみたいで、ぜひ他の作品も見てみたかったですねぇ』
って。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93362951/picture_pc_dde1ce293f8d21a7abbad0b0d7a6b3fa.png?width=1200)
そうなんです、以前も紙木のスツールの生成り和紙を出展していて、前を知っている人からすると変化がわかりづらかったかもしれません。
まさか覚えていてくださるとは思っておらず、柿渋和紙のイスにしたら良かったかなって、ちょっと後悔しちゃいました。
だとしても、以前の木と和紙の椅子を覚えてくれた人がいたこと、ちゃんと誰かが見てくれていることに嬉しく感じます。
その他の上位賞を含めて受賞された作品は共通して自然素材ならではの質感で人の気持ちを和らげ、環境に配慮した取組みを基本にした作品が展示されていました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93363003/picture_pc_4108afc4c46e9f243c34f61289b964fa.png?width=1200)
どれも木材を使って色々な製品や建築を手掛けていてとても面白く、木構造の時代が進んでいくんだなぁと勉強にも励みにもなりました。
その中で紙木折々も評価をいただけたことに感謝しています。
■ずっとそうだった日本のものづくり
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93363034/picture_pc_8b84a1ec31e541829a7c1f5dce404ba9.png?width=1200)
木と和紙の椅子のプロジェクトは2018年頃が始まりでして、その頃にはSDGsという言葉もチラホラ見聞きするようになっていました。
この先求められるものは環境に配慮しつつ、ヒトもモノも良い循環するような(持続的な)活動していく取組みなんだろうな、と。
木と和紙の椅子の設計にあたり、そこは意識しました。
ただ、意識してみると日本の木の文化というか日本のものづくりって、そもそも無駄なく使いきる考え方で木造建築も木製品も作られてきた文化があると思います。
例えば、一つの木を見て、年輪を見て、木目を見て、木表か裏か、背か腹か、この木はどう育ってきたかっていう具合に。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93363058/picture_pc_ba1f0e8a3d9ca4b7c9085fb7d0e385f4.png?width=1200)
そう、限りある素材をどう使ってどう活かすかを大工さんや各職人さんは考えて作ってきたと思うんです。これは木材以外でも当てハマることだと考えています。
なので、改めて思ったのが、
日本ってエコだな、です。
ただ、より効率的な技術や素材が進化していくに連れて、あるいはモノが溢れてきて、有限から無限の意識にいつのまにか思ってしまっていたのが、今。
モノは豊かになったと言えるかもしれません。
けれど、やっぱり資源が有限である事実は変わらないですし、効率的な人工素材によって生まれた環境へのダメージが表に出てきているのも、今、だと。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93363070/picture_pc_6fb2dc82404bb7a870d567e5e6d41512.png?width=1200)
その辺りを踏まえて、木と和紙の椅子は一つ一つの素材を選び、無駄が出づらい寸法を考え、素材を活かせる技術を落とし込もうと決めました。
巡り巡っていつか処分する日が来ても困りづらいモノにもなるように。
と、ここまでは設計の絵空事で、何よりも木も和紙も、双方の素材を活かしてくれ形にしてくれた職人さん達の力なくしては実現は難しかったことです。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93363294/picture_pc_a92d6cb5213f21571af3e0544dfee779.png?width=1200)
エコプロ内でウッドデザイン賞の賞状もいただきました。感謝と良い報告が出来ることに嬉しく思っております。
皆さんのおかげです、と。
ということで、エコプロ2022でkuramoco商品「紙木折々-しきおりおり-」を通じて「今、ものをつくる事」について綴ってみました。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
それではまた
▼木と和紙の椅子シリーズ「紙木折々」の話はこちらから
▼KURAMOCO商品「紙木折々-しきおりおり-」
▼ウッドデザイン賞 公式ホームページ
▼木と和紙の椅子シリーズ「紙木折々」コンセプトムービー
いいなと思ったら応援しよう!
![倉嶋 洋介](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/47628524/profile_b90643c28d3f2319f7dbd0cc5d4b42d7.png?width=600&crop=1:1,smart)