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現実感なくなった時の事を今でも覚えている

あれは高校2年生の時だった。

高校1年の時に出会った同じクラスの今も親友である女の子。よく喧嘩をして気まずくなったり、誕生日にはプレゼント交換をし合ったり、放課後遊びに行ったり、ギクシャクしては話し合いながら仲直りをして、なんだかんだ続いている子と、その日も放課後ショッピングモールに行って遊んでいる時の事だった。













あれは確か、2階に居たかな。
下を見ると一階で歩く人々が見える景色が広がっていて、左右見渡せばお店が連なっている通り。
あの時時間が止まったかのように動く景色を無視して音が聞こえなくなり、私の世界がガラッと変わったのを確かに覚えている。

隣にはずっとその子はいるのに、私だけが、私の何かが変わった。でも、そのまま変わらず時は進む。私も変わらずに進む時間に従って何も変わっていないフリをして過ごした。












それはもう7年も前のことだ。
あの瞬間から私は現実感がない。ふわふわしている。
今ここに私が存在しているのか?とか、
自分がどんな表情をするべきで実際にどんな顔をしているのか?とか、
些細な当たり前のことすらも深く考えてはよく分からなくなり、生きた心地がしない感覚がずっと続いている。今も。

小学生や中学生の頃には何も考えていなかったことすらをも考える今の自分が嫌だ。
あの頃に戻りたい。

あの時感じた不思議な奇妙な感覚は、またもう一度起これば元に戻るかな。なんて変な期待を抱いてしまう。

私はそのショッピングモールに行くたびに、そんな期待を抱いている。

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