自分を褒めるのが苦手だった人が、ちょっと生きるの楽になった話
昔は自分を褒めるのが苦手でした。
自分にも他人にも厳しい人間だったのですが、小さな工夫を積み重ねることで、少しずつ褒めるのが上手になりました。
それにはテクニックも必要だったのですが、それ以上に、気持ちの部分の変化が大事でした。
今日はそんな話をします。
ハードルを下げて、褒める習慣をつける
自分は「よかったこと日記」をつけていました。日記の最後に、今日のよかったことを3つ書いて、その横にコメントを添えていました。
例えば、
①料理ができた→えらいぞ、自分
②散歩に行けた→秋に感謝
③野球が楽しかった→大谷翔平ありがとう
みたいな感じです。
今でこそ回復して料理ができていますが、休んでいた頃はとにかく病んでいて、できることが限られていました。
そんなときは、褒めるハードルをぐぐっと下げて
①顔を洗った
②ちょっとストレッチができた
③昼ごはんを食べた
こんな感じで自分を褒めていました。
褒めることに違和感のある人へ
でも、褒めていても、「褒めたところでなぁ…」という人もいると思います。
「なんか気持ち悪い」「無理やり自分を褒めているけど、本心じゃない気がする」
自分も最初はそうでした。せっかく褒めたのに、その効果をきちんと受け取れていない。
そこで、ちょっと勉強して、頭の中に「厳しい自分」がいて、その人がとてもうるさいことに気づきました。
その人はいつも、自分にダメ出しをしてきます。「今のままじゃダメだ」「褒めても意味あるの?」「いいところなんてなくない?」
みなさんも心当たりはないでしょうか。
「厳しい自分」は、あなただけの責任ではないかもしれません。
小さい頃から親に厳しく育てられた、批判的な上司からきつい言葉を言われた、そういった経験でむくむくと育っていきます。
フロイトの超自我、エゴグラムの厳しい父親、スキーマ療法の傷つける大人、なんでもいいんですけど、どうやら、「厳しい自分」が頭の中でとても存在感を放っている。
自分を褒める習慣をつけようと、テクニックを導入してもうまくいかないのは「厳しい自分」がブレーキをかけているからかもしれない。
では、どうすればいいのか?
簡単に言うと、「褒める自分」を少しずつ育てながら、だんだんと「厳しい自分」に退場していただく、そんなイメージを持っていました。
「厳しい自分」を黙らせることは、自分には難しかった。それについては少し諦めて「褒める自分」を育てることに、力を注いだ。
最初に紹介した「よかったこと日記」は、物事のポジティブな面を見つける、有効な方法です。
経験上、「無理やりポジティブな気持ちになる」はうまくいきません。でも、ポジティブな面を見つけて、小さく褒めポイントをかき集めることはできます。
認知行動療法にもスリー・グッド・シングスという、似たような方法があります。
なんでもいいから、自分に合うテクニックを取り入れ、小さく自分を褒める習慣をつけていく。
くり返しになりますが、ポイントはハードルを下げることです。
同時に、「厳しい自分」が出てきたら、それを認め、「まぁ、まぁ」と声をかける。
こんなイメージで習慣化した結果
・自分を褒める言葉が自然と出るようになった
・人の褒めポイントにも気づくようになった
・気分の落ち込みの対処が上手になった
こんな感じで、ちょっと生きるのが楽になりました。
おわりに
「褒める自分」を少しずつ育て、「厳しい自分」に少しずつご退場していただく。
こんな作戦で僕はうまくいったよ〜という話でした。
では、どのくらいの時間がかかったかと言うと
2年間です。
僕の中の「厳しい自分」は相当強力だったので…2年間はかかりました。
すみません、「明日には自分が大好きになれる方法」とか紹介できればいいのかもしれないですが
正直な話、自分を変えるのには、長い時間が必要だなと思っております。
一歩ずつ、少しずついきましょうね。
読んでいただき、ありがとうございました。