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ウイグルジェノサイドとは~SHEINと新疆綿、日本企業の対応~|Z世代、20歳から見た政治

さて、今回の記事は、中国共産党が行っている「ウイグルジェノサイド」についてとなります。

この「ジェノサイド」とは、以下のようなことがらを指す言葉です。

ジェノサイドの定義は、1948年に国連総会で採択された「ジェノサイド罪の防止と処罰に関する条約」(通称「ジェノサイド条約」)で定められています。この条約の第2条によると、ジェノサイドとは「国民的、民族的、人種的または宗教的な集団の全部または一部を集団それ自体として破壊する意図をもって行われる次のいずれかの行為」(注2)であるとし、5種類の行為を挙げています。この5種類の行為とは以下の通りです。

・「集団の構成員を殺すこと」

・「集団の構成員に重大な肉体的または精神的な危害を加えること」

・「全部または一部の身体的破壊をもたらすよう企てられた生活条件を故意に集団に課すこと」

・「集団内の出生を妨げることを意図する措置を課すこと」

・「集団のこどもを他の集団に強制的に移すこと」

ジェノサイドとは? 条約に基づく意味と実際の事例を知ろう より

簡単に説明すれば、「ナチス・ドイツがユダヤ人に対して行ったホロコーストのようなこと」となります  「ホロコースト」は「ジェノサイド」の一例(ホロコースト⊂ジェノサイド)  

そしてなんと、この「ジェノサイド」が、現在進行形で行われているというのです。

歴史の話ではなく。

現在、中国共産党が新疆しんきょうウイグル自治区ー-東トルキスタン共和国ー-に生きるウイグル人に対して、強制不妊手術民族の断絶や教育施設における洗脳、奴隷どれい的な強制労働を行っているとされています。


イギリスの機関がジェノサイドを認定

イギリスの独立民衆法廷「ウイグル法廷」は9日、中国が新疆ウイグル自治区のイスラム系少数民族ウイグル族にジェノサイド(集団虐殺)を行っていたと認定したと発表した。中国政府がウイグル族に避妊や不妊手術を強制していたとされることが、この結論に達した大きな理由だと述べている。

中国のウイグル族弾圧を「ジェノサイド」と認定=英民衆法廷 より

ウイグルジェノサイドの証拠とされるものが挙がった

新疆公安当局のシステムに対する第三者のハッキングによって流出した機密文書、政策文書、スピーチ原稿のほか、2800以上の収容者の写真、2万3000人以上の収容者データ、30万人以上の個人データ、収容施設における警察の活動や武器などの膨大な写真、情報がまとめられたファイルだ。

 この新たな資料から、新彊におけるウイグル人ジェノサイドが習近平総書記の肝いりの指示であることも判明した。強制収容施設から逃亡しようとするウイグル人に対する射殺命令、殺人許可なども含まれており、想像を超えるすさまじさに国際社会が震撼している。

中国はこれでもフェイクと言い張るのか? 「新疆公安文書」流出の衝撃
膨大な写真と資料でウイグル人「ジェノサイド」の実態が明るみに
より

アメリカの国務長官がウイグルジェノサイドを非難

報告書は、中国での少数派への逮捕や拘束、拷問などに言及。ブリンケン氏は、「中国共産党の教義に沿わないとみなす宗教の信者に嫌がらせを続けている」と指摘。新疆ウイグル自治区では2017年4月以降、100万人以上のウイグル族や少数民族が収容所に拘束されていると述べた。会見に同席したフセイン担当大使は、AI(人工知能)や顔認証といった技術が監視に用いられていると説明した。

「ウイグル族にジェノサイド続けている」 米国務長官が中国を非難 より

元ウイグル人による告発

「自由」と「民主主義」の国である日本が、こうした問題にあまり熱心でないことが残念でなりません。中国の問題を指摘すると、「反中の右翼に利用されるだけだ」という受け止め方をされてしまうのです。

 しかし、「ジェノサイド」と言える非人道的な弾圧が、日本の隣国で、現在進行形で行なわれているのです。ウイグルの現状を知っていただき、世界のリーダーの一員である日本に、明確な行動を起こしていただきたい。そう心から願っています。

不妊処置や収容所、習近平政権が推し進める「ウイグル人根絶」の恐るべき実態を命がけで告発 より

中国共産党はこのウイグルジェノサイドについて、一貫して否定の態度をとり続けていますが、多数の証拠が提出されている以上、「ジェノサイドは行われている」と判断するのが妥当でしょう。

なぜ今、私がウイグルジェノサイドについて取り上げたか。

それは、

YouTubeやTikTokなどにおいてインフルエンサーが好意的に紹介しており、またその圧倒的な安さからも、主に政治に敏感ではない若者が商品を購入している「SHEINシーイン」が、新疆綿しんきょうめんー-ウイグルジェノサイドによって生産されたと考えられる素材ー-を利用しているとほぼ確定したためです。


ウイグルジェノサイドに対する認識は未だ広がっておらず、なんとかしてこれを日本人に周知させる必要があると、私は考えております。

そこで、日本を浸食しつつある「SHEIN」とウイグルジェノサイドが結びついたこのタイミングで、トレンドワードに多くの情報を乗せることがベストであると判断しました。

「SHEINが新疆綿を利用している」との情報は、以下のソースより。

>ブルームバーグ・ニュースのためにドイツの研究所が今年2回実施した検査で、シーインが米国に輸出した衣料品に中国の新疆ウイグル自治区で生産された綿が使われていることが判明した。

米国でウイグル強制労働防止法が成立、新疆産品の輸入は原則禁止

米国の輸入禁止措置により、小売り各社は「新疆綿」を調達していないことを証明しなければならないが、米国の消費者に衣料品を直接販売するオンライン専業のシーインは事情が異なる。

米税関・国境警備局(CBP)は申告要件を800ドル(約11万3700円)以上としており、シーインの顧客向け出荷は一般的にこの基準を下回り、小売業者の大量輸入に課せられる厳しい検査の対象にならない。

>労働問題の活動家や人権団体などは、シーインが新疆綿を使っていると早くから懸念を表明してきた。ブルームバーグが委託して行った検査は、この問題に関する検査結果を初めて公開情報として提供した。3月と7月の発注に対してシーインが出荷した衣料品は、独ユーリッヒの研究所アグロイソラブに分析のため送られた。シーインの米国ウェブサイトで「cotton(綿)」と検索して表示された製品約6万点の一部だ。

同研究所は綿花が栽培された地域の標高などの気候特性を示す綿の繊維に存在する炭素や酸素、水素の同位体の変化を測定する安定同位体分析を用いて、製品を検査。中国で事業展開する米アパレル企業からブルームバーグが入手した新疆綿と比較した。この米企業は社名を明かさない条件でブルームバーグに協力した。

シーイン製品は同研究所が新疆から以前入手した別のサンプルとも比べられた。シーインが3月の発注に応じて出荷したズボンやブラウスなどの製品は、2つの新疆綿サンプルとわずかな違いだけで一致した。

SHEIN製品、新疆綿使用と検査結果が示す-米強制労働対策に抜け穴 より

「SHEINの服が臭い」といったレビューも散見されますが、それはこのような、「劣悪な労働環境において製造されているためではないか」と言われています。

「SHEINが新疆綿を使用している=ウイグルジェノサイドに加担している」ということが事実であればー-SHEIN公式がこれを認める声明を出していないためこのような表現にしておりますー-、SHEINの製品を購入することも、ウイグルジェノサイドに加担する行為となる、ということです。


知らずに購入してしまった、というのは仕方がありません。

過去は取り消せません。

しかし、「今後は購入しない」とするのが賢明でしょう。

人を痛めつけ、虐待・虐殺をしながら製造された可能性の高い服を、あなたは今後も購入し続けますか?

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さて、ここまで「ウイグルジェノサイド」と「SHEIN」について取り上げてまいりましたが、残念ながら、これは日本企業も関係している問題です。

日本経済新聞電子版に掲載された記事によれば、

アパレル・スポーツ関連の主な上場企業50社に4月上旬から聞き取り調査し、5月19日までに37社から回答を得た。新疆綿を使っていたのは14社。「調査中」も7社あった。19日にはウイグル問題に関連し、米税関がファーストリテイリングの衣料品輸入を差し止めていたことが明らかになった。回答はこれが伝わる前に寄せられた。”“ワールドは新疆綿の使用を確認できた商品で中止を決めた。同社は「そうしたリスクがある以上、今の段階では控えるべきだ」としている。ミズノとコックスも新疆綿の使用をやめるが、理由は「回答できない」とした。しまむらは新疆綿を使った商品を生産する新疆の工場との取引を当面見合わせる。同社は「(新型コロナウイルスの影響もあり)現地に行って(労働環境などの)実際の状況を確認できない」ためだと説明する。タビオは「使用を減らす」と答えた。”“良品計画、ワコールホールディングス、三陽商会、シャルレの4社は使用を続け、強制労働などが確認された場合は取引をやめると答えた。

となっています。

アパレル主要50社における新疆綿への対応

上記画像は、2021年5月21日時点での情報です。

そのため、更新情報も確認できます。

新疆綿、三陽商会も使用中止 「リスクぬぐえず」

新疆綿の使用中止 人権配慮―ユナイテッドアローズ

などなど。

大まかな、そしてまとまった情報として上記画像を共有しましたが、気になる個別企業における現在の対応などがありましたら、ご自身でお調べいただければと思います。

しかし、やはりユニクログループや無印良品などは、もはや開き直って新疆綿の使用を継続しているようですね……。

また、上記画像の「無回答」に、「銀座山形屋」が挙げられていました。

銀座山形屋さんは、私が成人式のスーツを依頼した企業であり、シャツについてもオーダーを考えている企業さんです。

Googleにおいて更新情報などを検索したのですが、見当たらなかったため、HPより問い合わせました。

これについてお返事をいただき、共有の許可もいただきましたので、ここに掲載させていただきます。

お問い合わせ内容:
  突然のご連絡、大変失礼いたします。國神貴哉と申します。
貴グループにオーダースーツをお願いすることを検討しているのですが、ひとつ、お伺いしたいことがあり、ご連絡させていただきました。
元東トルキスタン共和国、現新疆ウイグル自治区、ウイグル人に対するジェノサイドが問題視されている、「新疆綿」の利用状況についてお伺いしたく存じます。
インターネットにて、「アパレル主要50社の新疆綿への対応」という情報を目にしたのですが、貴社が「無回答」となっておりました。
その他、更新された情報を見つけることができず、ご連絡させていただいた次第でございます。
すでに更新情報を発表されておりましたら、申し訳ございません。
貴社における新疆綿の利用状況、利用されているのであれば、どのように利用されているのか、また、その他ジェノサイドに対するご認識などについて、ご回答いただけますと幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

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國神 貴哉 様

ポータルサイトからのお問合わせありがとうございます。
新疆ウィグル産の綿・服地の取扱い状況につきまして、ご回答申し上げます。
弊社オリジナルメンズ服地(いわゆる在庫として保有している服地)につきましては、同地区産が使用されていないことが確認されています。
その他オリジナル以外の服地(仕入先が在庫を保有しており弊社が個別に取り次いで仕入れる服地)につきましては、残念ながら把握できておりません。
弊社では新疆ウィグル地区産の商品につきましては、極力取り扱わないよう対応していく所存です。
ご検討くださいます様よろしくお願いいたします。

令和4年11月18日 
株式会社銀座山形屋

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このように、中国共産党によるウイグルジェノサイドは、SHEINなどの中国企業や、悲しいかな日本企業も関係している、「現代のホロコースト」と言うことができるでしょう。

では、このウイグルジェノサイドの情報を受け、我々はなにをすれば、どのような行動をとればよいのでしょうか。

私は、以下の5つを提案いたします。

①新疆綿を利用している企業の商品を買わない
②Twitterやnote、YouTubeなどにおいて情報を拡散
③リアルの友だちに情報を共有
④中国製の製品を購入しない
⑤企業に対し問い合わせを行う

①新疆綿を利用している企業の商品を買わない

まず第一に、新疆綿の利用を公言している企業の製品を購入しないようにすることです。

「新疆綿の利用は自社の不利益となる」と判断されれば、その企業は新疆綿の利用=ジェノサイドへの加担を停止することでしょう。

※かといって、すでに購入した製品を破いたり、それをネット上にUPする行為は推奨しません。

②Twitterやnote、YouTubeなどにおいて情報を拡散

そして第二に、ネット空間において、ウイグルジェノサイドの情報を拡散することです。

このウイグルジェノサイドについては、まだまだ日本では認識されていません。

そのため、SNSを利用して情報を拡散することは、ジェノサイドに対抗するひとつの方法であると言えます。

③リアルの友だちに情報を共有

第三に、リアルの友だちに情報を共有することです。

SNS上で情報を拡散すると共に、リアルで拡散することも重要となります。

と言いますか、「大切な友だちがジェノサイドによって製造された可能性の高い服を買っている」という状況、嫌じゃないですか?

④中国製の製品を購入しない

そして第四に、中国製の製品を購入しないことです。

中国共産党に、「ウイグルジェノサイドを行うことは、自国にとってマイナスの効果をもたらす」と理解させることが重要なのです。

そもそもですが、安い Made in China の服は縫製などの質も悪く、長く着用することができません。

SDGsを持てはやしながら使い捨てのファストファッションを着用している現代の日本人には、首をかしげてしまいます。

有名ブランドでも中国製の商品を扱っていたりしますが、中国製の商品が購入されないようになれば、ブランドも取り扱いを停止することでしょう。

私は可能な限り、綿やカシミヤ  上質なカシミヤの産地である内モンゴルも、中国共産党による迫害を受けている疑いがある  などの製品の購入を検討する場合は、産地について問い合わせるようにしています。

しかし、多くの方にとってそれは現実的ではないでしょうから、まずはタグに「中国製」や「Made in China」とある商品を購入しないようにされてみてはいかがでしょうか。

※「中国製アプリの多くは個人情報を抜き取っている」との声もあります。このあたりにも、注意を払うべきかもしれません。

⑤企業に対し問い合わせを行う

そして第五に、企業に対して、新疆綿の利用などについて問い合わせることです。

自社の顧客層が新疆綿について関心を持ち始めた=新疆綿の利用が自社にとって不利益となる、となれば、企業も新疆綿の利用を取り止めるのではないでしょうか。

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以上の5つは難易度の低い順に並べており、数字が大きくなるにつれて実践が難しくなるかと思います。

すべてを全員に求めるわけではありません。そもそも、私に強制力はありません。

経済状況や生活スタイル、職業など、個人によってさまざまです。

しかし、すべての人が少しずつでも、上記のようなことを意識していけば、ジェノサイド問題の解決へと近づくのではないでしょうか。

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ただ、ウイグルジェノサイド関連製品・企業に対する不買のみでは、ウイグル人の  ただでさえほとんどない  報酬が減らされてしまったり、中国共産党が「ウイグル人に存在価値なし」として、より非道なジェノサイドを行ってしまう可能性も否定できません。

そのため、ジェノサイドについての情報をもっと広め、ウイグル人に対する救済を、国、そして世界で訴える必要があります。

なんにせよ、兎にも角にも、情報の拡散、認知の拡大が急務です。

声を挙げていきましょう。

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本記事では、「ウイグルジェノサイドは存在する」として話を進めました。

しかし、「ウイグルジェノサイドなんてネトウヨの陰謀論だ」とする日本人も一定数、存在します。

ご判断は、あなたに委ねます。

中国共産党による残虐非道なウイグルジェノサイドに反対の意を示すのか、ウイグル人の人権および命が奪われている可能性から目を背け、安全保障がアメリカにおんぶにだっこであり、また西側諸国の一員である日本の立場も考えず、「ウイグルジェノサイドは存在しない」と主張するのか、すべてはあなたの自由です。

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