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清-note(幼児教室の現場から)

幼児教室の先生をしています。じっさいにお受験を指導してきた立場から、お若いご両親に知っていただきたいことやお受験への取り組みかたなどをわかりやすくお伝えしていくマガジンです。週に…
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2024年12月の記事一覧

おけいこは子育てではない

面接練習をしていて「これまでに子育てでがんばってきたことはなんですか?」という質問に対し、お母さまの中には自信満々で、 「三歳の頃から毎日ピアノを続けています。レッスンは一度も休んだことはありません。先日のコンクールでは入賞を果たし、拍手喝采を受けました」 とお答えになる方がいます。そんなとき、わたしはこう訊ねます。 「それって、がんばったのはお子さん本人とピアノの先生ですよね? お母さまは何をしてたんですか?」 まあ、いじわるな指摘なのですが、この方に限らず、おけい

お受験が原因で離婚!?

お受験指導の現場ではときどき予想だにしなかったことが起きます。中でも困るのが、面接練習の最中にけんかを始めるご夫婦です。 はじめは質問の受け答えがうまくいかない、ご夫婦でおたがい言うことがちがうなど、ささいなことがきっかけなのですが、次第にどちらもエキサイトしてきて、面接官役の我々の前で派手な夫婦げんかがはじまります。 お母さまは責めます。曰く、「あなたは日頃から協力的でないのよ!」「質問事項くらいちゃんと予習してきて」といった感じで、対してお父さまは「ぼくは最初から受験

子離れできないお母さま

お受験指導をしていていちばん困るのが、いまだに子離れできていないご両親の存在です。お子さんの方はもう「離陸する」準備が整っており、母親の膝から飛び出していく気まんまんなのに、母親がそれを許さないというパターンです。むろん、これはご本人にそんなつもりはまるでなく、当人はふつうにお子さまの世話をしているだけなのですが、そのことが結果としてお子さまの心身の発達を妨げる遠因となってしまっているのです。 具体的に言えば、お子さまに対して ・服を着せてあげる ・靴を履かせてあげる ・

子の成長速度≫≫≫親の成長速度

「お受験は親で決まる」と前項で書きました。 こういうことを申し上げると、「じゃあこどもはどうなんだ。お受験をするのに子どもの学力やレベルは関係ないのか」という疑問を抱く方もおられるかもしれません。 結論から言うと、そうした問いに対してぼくは、「関係ないわけじゃないけど、こどもはすぐ伸びます」とお答えします。 じっさいこの年頃のお子さまの成長スピードは尋常ではありません。いわゆる「幼児期」と呼ばれる4歳~6歳の時期は心身共に人生でいちばん成長する時期と言っても過言ではあり

お受験は親で決まる

「先生、うちの子は合格大丈夫でしょうか?」 この仕事をやっていると、たまにご入会いただいたばかりのお母さまにこうしたご質問を受けることがあります。これに対し、ぼくはこう答えるようにしています。 「大丈夫です。それよりお母さま、お母さまの方は大丈夫なんですか? お子さまの足を引っぱらず、合格させるだけの実力がおありですか?」と。 (もちろんこの百倍丁寧な口調で) こう申しあげるとお母さまは鼻白んだような表情を浮かべられます。これはもちろんそのお母さまをやっつけたかったり、