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他人に目標を作ってもらう?! 『タニモク』
昨日、私が登録している「インディペンデント・コントラクター協会(IC協会)」のイベントで、『タニモク』に参加してきました。
キャリア迷子シリーズにずらずら書いて来た通り、私は人に相談せず一人で修行僧のようにぐるぐる考え続けるタイプ。もっと自己開示してざっくりアドバイスいただくいい機会ではないかと思い、参加してきました。
タニモクとは?
他人に目標をたててもらうワークショップ。自分の発想の殻を破って、第三者視点で「もし私があなたの立場だったら、こんな目標を立てる。具体的にはこうする」というの考えてもらいます。これをグループで、お互いにプレゼンし合う取り組みです。
以下、公式サイトとnoteです。
タニモクのやりかた
一つ一つのアクションが短時間に定められていて、集中して取り組みます。時間延長なし。昨日はおよそこんな進め方でした。
例えば、3人グループでAさん・Bさん・Cさんがいたとします。
全員:3分間で、自分の状態(現状、目標、悩みなど)をA4の白紙にポンチ絵で描きます。ポイントは、文字でごちゃごちゃ説明するのではなく、絵にすること。
Aさん:3分で、書いたものをBさん・Cさんに説明します。全部説明しきらなくてOK。メンバーを信じて、次の質問コーナーに委ねます。
B・Cさん:8分間で、Aさんへ深掘りの質問をします。仕事内容の枝葉とかよりも、できるだけAさんの大事にしたいことや悩みなどを、真意に迫る深掘り質問を。(ここでAさんへのアドバイスとか、Bさん・Cさんの自分の経験談とかエラそうに語り出すのは厳禁。)
B・Cさん:3分間で、「もし私がAさんだったら、①一年後の目標はこうする ②そのために、こんな行動計画を立てる」をA4の白紙に書き出します。サインペンでざざっと。書ききれなかったらプレゼンで補う
B・Cさん:1人3分ずつ、Aさんに対して、「もし私がAさんだったら、こうします」というプレゼンをする。それを聞いて、Aさんから質問してもOK。
Bさん・Cさんは、たった15分弱(3分の自己開示と8分の質問タイムと3分の作成タイム)でプレゼンを作るわけなのですが、独立開業されているIC協会のみなさんは質問上手・まとめ上手・説明上手、すごい「それ、いい!」と思うアイディアをいくつもいただきました。
やってはいけないこと
経験者、年長者になるとついつい「君はこうしたほうがいいよ」とか、「私の経験に基づけば・・・」などとエラそうに自分語りが始まってしまうものですが、これは一切不要。上から目線のアドバイスは、聴く側にとっては受け取りづらいですし、その人の経験がAさんにあてはまるとは限りません。
あくまで、「自分だったら、こうするよ」というスタンスで、話すことが大事。特に私を含むコンサル業は日頃アドバイスや提言をするのが仕事なので、努めて謙虚にならなければいけないところです。
AさんはAさんで、言われたことをやらなければいけない・押し付けられたと取るのではなく、選択肢を、可能性を、視野を、広げてもらったことに感謝し、やるかどうかは自分で決定すればいいのです。
・・・・組織の状態によっては、この取り組みが向かない場合もあるそうです!(何も知らない他部署のやつにアドバイスされたくない、自分の部下に変な提案しないでほしい、とかごちゃごちゃ言う組織などw)
他人に目標を考えてもらうメリット
実際にやってみて感じた、このタニモクのメリットは色々ありました。
3分間で自分の状況や、何をもやもやしているのか、端的に話すいい機会になった(そして自己開示もできた)
自問自答とは違う質問を他人からしてもらうことで、固定観念がいい意味で揺らいだ
「もし私が、・・・さんだったら」の案が素直に入ってきた。お二人とも、私がいままで考えたことがないような切り口で、実際にやってみようと思うアクションも見つかった。
グループの方と仲良くなって、またこの方達と話したいと思えた。
私が他のお二人に「もし私だったら・・・する」と書いたものが響いたかどうかはわかりませんが、押し付けや的外れになってなければいいなと願うばかり。
タニモクで得た、私の結論
他の方から「もし私だったら・・・」のアイディアを受けて、ストンと腹に落ちて覚悟が決まったことがあります。この方向で行こうと思います。来週からちょうど、外資系のお客様で業務調査のプロジェクトが始まるので、絶好の機会です。
得意の業務調査・可視化でしっかり成果を出し、信頼を得る
(この人なら相談できる・仕事を任せられる、という関係を構築する)その上で、日本語教育のニーズがあればお手伝いできます、と言える状態にする
(ホームページや料金テーブルなどを作り、いつでも提案できるように)
自己紹介で名刺交換した際に、すでに「日本語教師??」と認識はしていただいているので、チャンスはあると思います。いきなり日本語教育サービスで企業に切り込むよりは、業務改善の方が全然入りやすいです。私らしい落とし所と思います。考えてくれた方、ありがとうございます。
タニモクは、オープンソース
このワークショップに必要なツールなどは全部WEBページに公開されていて、無料で使用可能。お礼は、使ってみた「実践報告」のフィードバックで返しましょう。
オープソースで公開して、利用者の知恵・経験をフィードバックして、また改善していくというものだそうです。
タニモクに参加するには
イベント情報ページからどうぞ。試していただくのが一番。
1人だけで悩み続けないで、こうしたタニモクや、キャリアコンサルタントなど、他人に相談してみると、肩の荷がふと下りて視界が開けることもありますよ。