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【読書感想文Vol.45】これ読んだ三日とも寝不足、後悔はゼロ『法定占拠』

史上最悪の爆弾魔が囚われた。
そのとき新たな悪が生まれた。

東京地方裁判所、104号法廷。
史上最悪の爆弾魔スズキタゴサクの裁判中、突如銃を持ったテロリストが乱入し、法廷を瞬く間に占拠した。
「ただちに死刑囚の死刑を執行せよ。ひとりの処刑につき、ひとりの人質を解放します」前代未聞の籠城事件が発生した。
スズキタゴサクも巻き込んだ、警察とテロリストの戦いが再び始まる!

amazonより

『法定占拠』、あの『爆弾』の続きだというたったそれだけ理由で購入し、長らく積んでいましたが読了しました。

生配信、テロ、立てこもり、真ん中にはスズキタゴサク。

いや、面白くないわけないよなと。
第一作目に続き、無責任で容赦の無いネット民や法律の脆弱性などなど、荒唐無稽なシチュエーションであるのにもかかわらず耳や頭が痛くなるような鋭いメッセージ性も同時に兼ね備え読んでいて芯から気持ちいいです。

なにより続きが気になって気になって仕方ない。さすがとしか言いようがありませんでした。

画面に顔と名前を晒した柴咲、その要求は死刑執行。法の脆弱性を直す——となれば考えられなくもないですが……と違和感はありました。

最初こそ露骨に場面が変わったので実は柴咲でないタイプの叙述ものかな?
なんて迷探偵ぶりを発揮してしまった訳ですが、一切そんなもんじゃありませんでした。

こうもあからさまなのに、柴咲の本当の動機を推理できる人は居ないかと存じます。

神奈川県警の面々も多く出演して胸も熱くなりましたし、”結末”を見ると爆弾3が心の底から楽しみになりました。

よって登場人物も多くなって参りますので、まだ一作目の『爆弾』を未読の方は是非二冊ともの一気読みをお勧めさせていただきます。

法廷にとらわれた100名、全員を救い出すことは出来るでしょうか?
どうか、スズキタゴサクにまつわるあれこれから眼を逸らすことのありませんよう——

次は、買ったばかりですが『八月の博物館』を読もうかなと考えてます!

文体:標準的
分量:350p
読了日数:3日
ノリ感:90
起:7/10
承:6/10
転:8/10
結:9/10
総合評価:88/100
おすすめ度:★★★★☆(爆弾読了の場合:★★★★★)
(★★★★★ = MAX、★ = ☆☆)

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