ホルモン検査って何をみてるの
こんばんは(^^)クマです!
今日はホルモンのお話です。
不妊治療をしているとホルモンの採血をする機会が沢山あると思います。
体外受精になるとホルモンの採血をする回数がぐんと増えると思います。
これらの採血で何をみているのかあまり気にしていない方もいらっしゃると思いますが、もちろん大切なデータです!
なのでそこを少し解説していきます。
◎採血では何をみているの
視床下部、脳下垂体、卵巣の機能を評価する上でホルモン検査は大切です。
測定していくホルモンは卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)、エストラジオール(E2)、プロゲステロン(P)です。
これらのホルモンは月経周期によって変動するため、常に超音波検査と共に総合的に判断していく必要があります。
また、抗ミューラー管ホルモンも卵巣予備能力を見る上で必要な検査です。
◎卵胞刺激ホルモン(FSH)
通常の月経周期では、卵胞期初期にFSHが上昇した後、徐々に低下します。排卵のLHサージの時にはFSHもやや上昇します。
月経開始3日前から再び次の卵巣発育に向けて上昇し始めます。
FSHの基礎値は最も重要です。それは卵巣機能低下がFSHの上昇に現れるからです。
またE2とは逆相関するので、セットで採血することが大切です。
FSHの基礎値は30歳代半ばから上昇し始めると言われており、これは卵巣から分泌されるインヒビンの低下によるものとされています。
FSHが10mIU/ml以上から卵巣予備機能が低下しているとされ、25を超えると妊娠率がかなり低下します。
ちなみに3以下の場合、E2とLHの値も同時にチェックし、E2も低く、LHが3以下の場合は下垂体障害もしくは長期化した視床下部障害を疑い、割と多めのhMG製剤の注射が必要となります。
◎黄体形成ホルモン(LH)
通常の月経周期ではLHの基礎値は通常10mIU/ml未満で、排卵期以外はFSHより低い値です。
排卵前に成熟卵胞からE2が高濃度産生され、血中濃度が上昇するとLHサージが起こります。
LHサージ開始から36時間以内、ピークの12時間後に排卵が起こるとされています。
多嚢胞性卵巣症候群の場合、FSHよりもLHが高くなる、もしくは10以上になることが多いです。
月経初期ではFSHが高くなっていることがあるので注意が必要です。
多嚢胞性卵巣症候群ではAMHも高い値のはずなので総合的に判断する必要があります。
◎エストラジオール(E2)
通常の月経周期では卵胞が8mmになる頃からE2の値が上昇し始めます。15mmになる頃には急激に上昇します。
E2が200pg/mlになると2.3日でLHサージが起こります。
排卵すると一時的に下がりますが、黄体から分泌されまた軽度上昇します。
生理開始3日目でE2が80以上の場合は卵巣予備能力が低下しているとされています。
◎プロゲステロン(P)
通常の月経周期では卵胞期にはPが1ng/ml以下です。排卵後に上昇し、排卵後4日目にピークとなります。
1週間は高い値が持続します。
黄体中期のPは17以上が理想と言われています。
pが14以下の場合、黄体機能不全とされます。ただし、黄体期の測定する時期によっては低いこともあるので1回目で低ければ再検査をしましょう。
いかがでしたか?
自分の血液検査の結果と比較してみてみると色々と理解が深まるかもしれませんね(^^)
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