着床は妊娠の始まり
こんばんは(^ ^)クマです!
今日は着床についてお話していきます。
初診時や体外受精の説明の時に、必ず着床とは何かを簡単にお話するのですが、みなさん「へぇ〜そうなんだ」という反応なので意外と知らない方も多いと感じています。
そこで今日は着床についてお話していきます。
◎着床
着床は受精卵が子宮の内膜にくっつくことをいいます。
着床は妊娠の始まりとも言える現象です。
子宮内膜が着床を起こす時期は限られています。
それを受容期といいますが、受容期でなければ着床はできません。
着床が起こるために必要な要素は以下の2つです。
・胚受容能を持った子宮内膜
・着床可能な良好胚
この2つが適切な時期に合わさることで着床が起こります。
◎着床時期のホルモン状態
胚受容期はプロゲステロン・エストロゲンの2つのホルモンの働きで調整されています。
月経により子宮内膜が剥離・排泄された後、子宮内膜はエストロゲンの刺激を受けて厚みを増してきます。
排卵後にはプロゲステロンが上昇し、その刺激により子宮内膜は胚を着床させる能力を獲得します。受容期の時期は排卵からおよそ5〜9日目と言われています。その時期に着床しなければ非受容期となります。
この胚受容期のことを”着床の窓”と表現することもあります。
◎着床障害とは
着床になんらかの問題があることを着床障害といいます。
胚移植した時、
40歳以上で4つ以上良好胚を最低3回以上の周期で繰り返し移植下にも関わらず着床しない
この状態を反復着床障害と診断します。
着床障害の原因は様々あります。
最近は検査の技術が上がったことで様々調べられるようになりました。
例えば以前も紹介したERAの検査では受容期の時期がどのあたりで起こるのか調べることができます。
先ほどもお話しましたが、通常、排卵後5〜9日目に起こる受容期ですが、個人差でかなりズレている方がいます。
受容期がズレている場合、何度良好胚を移植しても着床しません。
そこでERAの検査にて受容期のズレを調べ、適切な時期に移植できるよう、プロゲステロンのホルモン剤を内服し、調整します。
それにより適切な時期に移植が行えるため、着床可能な胚であれば着床が起こります。
ERAに関する記事はこちらから↓
また、着床障害の原因として最近注目されているのが慢性子宮内膜炎の存在です。これは、大腸菌や腸球菌、マイコプラズマなどによる感染で子宮内膜に慢性的な炎症が生じ、着床を妨げるものです。
ALICEという検査を行うことで調べることができます。
以前、ALICEの検査に関してまとめているのでそちらを参考にしてみてください。
慢性子宮内膜炎は反復着床障害の30%にみられるという報告もあるので、良好胚を移植してもなかなか妊娠に至らない場合には調べてみる価値がありそうです。
いかがでしたか?
着床は妊娠に関わる大事な事象です。是非知識をつけていただき変だなと思ったらすぐに適切な検査を受けられたらいいなと思います。
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