卵巣嚢腫合併の妊娠にはどんなリスクがあるの?
こんばんは(^ ^)クマです!
先日、子宮筋腫合併妊娠に伴うリスクについてお話しました。
今日は卵巣嚢腫をもつ方が妊娠したときのリスクについてお話していきます。
◎卵巣嚢腫を合併する頻度
妊娠に卵巣嚢腫が合併する頻度は0.1〜0.2%と高くはありません。また、そのうち95〜98%が良性の腫瘍であることがわかっています。
妊娠に合併した悪性の卵巣嚢腫の頻度は12,000〜25,000例に1例くらいのかなり低い頻度で生じます。
◎卵巣嚢腫が妊娠や分娩に及ぼす影響
卵巣嚢腫が妊娠や分娩に及ぼす影響は以下の通りです。
*卵巣腫瘍茎捻転
卵巣嚢腫が5〜6cmくらいになると生じやすくなります。卵巣と子宮がくっついている場所が捻れてしまう現象で、ねじれが生じることで血流が途絶えてしまうため、壊死を起こしてしまいます。症状としては下腹部痛がほとんどで、まれに激痛を伴い救急搬送される方もいます。
妊娠初期と産後に多く、頻度は5%程度です。
*流産・早産
頻度は5〜15%ほどで、妊娠前半期に起こりやすいと言われています。
*卵巣腫瘍破裂
分娩時に起こりやすく、頻度は3%ほど。破裂が起こることで痛みを伴います。破裂した場所が癒着することが多いので、手術にて癒着した部位を剥がしたりします。
*分娩停止
卵巣嚢腫が邪魔をして分娩が止まってしまうことがあります。そこまで頻度は高くないので気にしなくていいレベルかもしれません。
◎週数に伴う変化
妊娠初期の場合には黄体嚢胞と言う、妊娠に伴って生じるものとの鑑別が難しくなります。
黄体嚢胞は週数が進むにつれて小さくなっていき、4ヵ月までには消失します。ほとんどが7cm以下で、妊娠12〜13週では7cmを超えるものはないと言われています。
ですので、12週をすぎても7cm以上あり、消退しない場合には妊娠12〜14週以降かつ18週までに手術により除去する必要があります。
良性でも悪性でも12週を過ぎても縮小しない場合には手術適応となります。
いかがでしたか?
卵巣嚢腫があると茎捻転の恐れが出てきたり破裂の恐れが出てきたりと少し怖い印象があります。もし、妊活中に卵巣嚢腫の増大が見られた場合には主治医と相談の上、手術を行ってもいいかもしれません。
しかし、卵巣の手術を行うことでAMH(卵巣の予備能力)が低下する原因にもなりますので、必ずしも手術した方がいいとは言い切れません。。。
しっかりと相談し、納得した上で決めていきましょう!
今日はこれで以上になります。
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