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対極のものを同時にあわせもつ

空海生誕1,250年という記念すべきいま
前東洋大学学長の竹村牧男先生が
空海の思想についてお話ししてくださった。

空海が日本にもたらした密教は
ことばで言いあらわせない深いもの。

それでも、人は言葉で伝えないと
わからないので、
空海は言葉で書き残してくれたものがある。

一つの字そのものに
多重な意味が込められている。
そのことを字義という。

字は必ずそのそれが関連するものの
不可得のみを表すというのではなく、
元の意味とその不可得とを同時に表している。
つまり、否定と肯定に両方を同時に表す。

このことは易経の竹村先生からも教わった。
例えば、山火賁という卦の
賁 という漢字は
かざる ということと
かざらない ということ
両方の意味を合わせ持っている。

それは、この世の法則だなと感じた。

陰と陽 正反対のものを同時に合わせもつのが法則だから、
反対のものが同時に存在する。
なので、物理の世界でも、
物質と反物質がセットになっているという理論があって、
シュレーディンガーの猫という思考実験では
猫が生きているのと死んでいるのが同時に存在する。

世界が広がっても
同じ法則のもとにある。


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