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ショートショート

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1分程度で読める怪談です。
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#ショートショート

オーダーメイド【ショート】

オーダーメイド【ショート】

「目はどうしますか」

「沢山世界を見たいので真ん中に1つ足してください」

「鼻はどうしますか」

「美味しい匂いを嗅ぎたいので穴を1つ足してください」

「口はどうしますか」

「キスしながら話しかけたいので2つください」

「耳はどうしますか」

「沢山声を聞きたいので穴を左右に1つずつ足してください」

「腕はどうしますか」

「好きな人が出来た時もっと抱き締めたいので2本足してください」

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古いデジカメ【怪談】

古いデジカメ【怪談】

心霊写真が撮れるという古いカメラを手に入れた。それを持って深夜、友人と山奥の廃神社へと向かった。
何とも不気味な雰囲気のある場所だ。
友人を賽銭箱前に立たせて、シャッターを押した。
確認するが、そこには何も写っておらずガッカリして
「やっぱ眉唾物だったなー」
と言うと友人は
「いやいや、写ってんじゃんはっきり」
と答えた。隅から隅まで確認したが私には分からない。
「どこ?全然わかんない」
「だから

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【1行怪談】

学校の数ある廊下の中で、理科棟へ繋がる渡り廊下だけは走ってはいけない。

【1行怪談】
夢の中でこれは夢だと自覚した時は、勢いに任せてムカつく上司を殺す事にしているが、一向に夢が覚めない。

路地裏の理髪店【不思議な話】

路地裏の理髪店【不思議な話】

「こんなとこにあったっけ」
飲み会で遅くなった夜、マンションのすぐ裏手の路地裏で、煌々と光る看板を見つけた。
【〇〇〇理髪】
難しい旧漢字なのか、なんて書いてあるのか分からない。
光に吸い寄せられる虫の如く、フラフラと歩いていき中を覗き込んだ。

チャキ……チャキ……

猫が猫を散髪していた。小さい手で、小さいスキバサミを器用に使っている。寝そべる猫は気持ち良さそうに欠伸を1つして、ふとこちらを見

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提灯の火を消す女【怪談】

提灯の火を消す女【怪談】

まただ。
俺が夜出掛ける時には絶対にいる。
それが多分……この世の者ではない事は何となく分かっている。
どんな土砂降りであろうが傘も差さずにそこにいるし、誰1人としてそいつに見向きもしないからだ。

自宅を出、駅方面に向かう途中、鳥居がある。
普段はなんてことの無い鳥居だが、何かの節句にはその鳥居に提灯が幾つも吊り下げられる。詳しい日程は知らないが、大体四季ごとに1回、多分1ヶ月くらいの間だとは思

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クリスマスと夢の後ー夢(かなえ)編ー

クリスマスと夢の後ー夢(かなえ)編ー

「本当にごめんなさい。俺・・・・・・このままじゃあなたと付き合えない」
俺がそう伝えると彼女は困惑を露わにした。
それは無理がないよな、と俺もそう思う。説明してよと言われても俺自身まだ信じられないし、説明した所でまあ信じて貰える訳がない。
去年死んだはずの夢(かなえ)が死ぬ前の姿でずっと視界にいるなんて、どう説明したらいいんだ?
彼女が大きく溜息をついて俺に向き直る、と同時に夢の口角が上がっていく

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落下するベビーカー【怪談】

落下するベビーカー【怪談】

グチャ、とかベキャみたいな音を激しく立てて空き地の中央にベビーカーが落下し、砕け散って消える。

借りたマンションのすぐ隣に空き地があって、毎週土曜日の夜10時を回ったあたり、暫く待っているとそれが起きる。

例えば心中とか心労が祟ってとか殺害がとか、そういう話は聞いた事がないけれど、とにかく毎週ベビーカーは落下してくる。試しにトラロープを越えてその真下まで行ってみたけれど、ぶつかって死ぬなんて事

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語ると死ぬ怪談【ホラー】

語ると死ぬ怪談【ホラー】

「語ると死ぬ」と言って友人が聞かせてくれた怪談を、別の友人に語った直後に電話が鳴った。

神木のうねり【怪談】

神木のうねり【怪談】

友人達三人と肝試しに、山の中腹にある古びた神社へ行く事になった。
何事も無く神社に着き境内一通り散策し、写真や動画を撮っても特に何も映らないし起こらない。
突然、泥酔状態の友人が境内に生えている松の木に向かって小便をし始めた。自分を含め全員が笑い、もう一人が同様に小便を掛けた。

それから暫くして誰ともなく帰るかという流れになり、車に戻ろうと鳥居を潜ったその時。
小便をした二人が奇声をあげ、山に向

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見ない方がいいよ【ミステリー】

かれこれ10年近く懇意している友人がいる。

中学で知り合い高校大学と同じ所に進み、更にシェアルームをしている程の仲である。
腐れ縁、悪友、それらしい名称をあげれば大体当てはまるかと思う。流石に全部が全部同じと言うわけではなく、進む学科は違えば取る授業も違う。しかし私の人生においてこれほど気の置けない関係になれたのは、家族を含めて片手で数えるくらいしかいない。
友人は私とは違い人当たりも良く頭が切

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テニス【都市伝説】

テニス【都市伝説】

学校にまつわる都市伝説がある

夜中にその校舎を訪れ誰もいないテニスコートに行き、1~6ゲームの間で指定し
「試合をしませんか」
と言って、相手のコートにガットの切れたラケットとボールを置く。この時、出来るだけボロボロの物を渡す事をおすすめする。
暫くすると

トーン、トーン

と地面にボールを打ち付ける音がして、誰もいない筈のコートからサーブが放たれる。
相手のガットが切れている事もあってそこま

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完全犯罪……?【ミステリー】

完全犯罪……?【ミステリー】

「ほんとあんたのそういうとこ嫌い!」
「俺もお前の口の悪さにはほとほと愛想が尽きたよ!」

お決まりの煽り文句が隣の部屋から聞こえてくる。最近、隣に住むカップルの虫の居所が悪いのか倦怠期か知らないが、数日おきに喧嘩を繰り返している。
壁が薄い事も相まって喧嘩の内容は筒抜けなのだが、気にしている余裕がないのか罵声は止まない。

早く別れるなり別居するなりすればいいのにと心から願っているのだが、なかな

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幸運【不思議な話】

幸運【不思議な話】

私は運が良い。いや、運が良いなんて表現で済むレベルでは無いと思う。くじを引けば必ずと言って良い程一等を当てる。この間も商店街のガラガラで特賞の冷蔵庫を貰ってしまった。晴れろと思えば晴れて、土砂降りになれと思えば前が見えないくらいの大雨になる。大きな怪我や病気は一度も無いし、一度車8台が絡む大事故に遭遇した事もあったけれど、全くの無傷だった。
例えば、サイコロを100回振って100回とも1が出る確率

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