伝わる字の書き方のコツとは? ちょっとしたコツで読みやすい字に見せる方法
こんにちは、くぼみ(@kubomi____)です。デザインやビジュアルシンキングをやっています。「グラレコのヒミツ」では、グラフィックレコーディングの実践で気づいた学びを紹介しています。
グラフィックレコーディングとは、絵・図・文字を使って議論をビジュアルにまとめる手法です。分かりやすい絵や図を描くスキルが求められますが、実はそれと同じくらい重要なのが、読みやすい文字を書くということです。
実はちょっとしたコツをつかめば、完璧な文字でなくても、「読みやすい字」に見せることができます。そこで今回は、私の思う「読みやすい字」の書き方のコツを紹介します。字を書くのが苦手だと思う方や、人に読ませる字を書く方に、試していただければ幸いです。
ちょっとしたコツで「読みやすい字」に見せる
「達筆」を目指すには、時間と労力を要します。本格的に書道や硬筆を習わなくても、簡単に「読みやすい字」が書けるようになれば、日常のさまざまな場面で役に立ちます。
「読めない字」と「読みやすい字」の違いは、ちょっとしたバランスです。そのバランスが整えば、みんなが読みやすい字に変わります。そのための4つの小さなコツを紹介します。
(ただし、ここでは、早く書けて可読性が高い字を想定しているので、一般的な書道や硬筆のルールとは異なることがありますので、ご了承ください。)
①水平垂直な線で書く
書道や硬筆の世界では、横の線を少し右上がりに書くよう教えられます。さらに言うと、6度が好ましいそうです。6度の感覚もわからない上に、さらに一定の傾きを維持するのは難しく、傾きがバラついてかえって読みにくくなってしまいます。そんな方には、水平・垂直を意識して書くことをおすすめします。正方形の箱をイメージして、そこに文字を収めるイメージで書くとやりやすいです。
②角を閉じる
「線の引き方」の記事でも紹介しましたが、角を閉じるを意識をするだけで、余分な隙間や線がなくなり、格段に字が丁寧に見えます。
③漢字は大きく、ひらがなは小さく
字は、単体で読むものではなく、文章というまとまりで読むものです。したがって、文章としてのバランスが読みやすさを左右します。文字の大きさのバラつきは、読みにくくしてしまう要因のひとつです。画数の多い漢字と、画数の少ないひらがな・カタカナのバランスを取るためには、漢字に対して、ひらがな・カタカナをひとまわり小さく書くと良いです。
④ベースラインを揃える
文章としてのバランスを整えるために大切なもうひとつの要素は、文字の配置です。文字の下端をベースラインといい、このベースラインが揃っていないと、その文章は読みにくくなります。短い文章では目で見て揃えられますが、10文字を超えるような場合は、下書きで線を引くか、方眼をガイドにすると良いでしょう。補足ですが、横書きの場合は下揃えに、縦書きの場合は中央揃えにします。
以上が、「読みやすい字」に見せる4つのコツです。今日から使える技術です。ぜひ、試してみてください。
裏ワザ:潰れる字は省略する
グラフィックレコーディングのように、スピードと読みやすさの両者が求められる場面では、正確性を妥協することもあります。たとえば「門」の字画を省略した「门」という略字は、使っている方も多いと思います。私はそれ以外にも、画数が多くて字が潰れてしまいそうなときには、こっそり線を省略することがあります。
興味深い事例を紹介しましょう。一昔前まで高速道路の標識で使われてきた「公団ゴシック」というフォントは、かなり大胆に文字を省略しています。高速で移動する車内から120メートル先の標識の文字も読めるようにと、デザインされています。
▲参考 速くても読める!高速道路標識の進化
まとめ
ちょっとしたコツで「読みやすい字」に見せる
①水平垂直な線で書く
②角を閉じる
③漢字は大きく、ひらがなは小さく
④ベースラインを揃える
裏ワザ:潰れる字は省略する
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