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「集める」から「集まる」に変えるブランディング思考

ここ3週間ほど土日も休みなくバタバタと忙しくしていた、大阪と東京を行き来する「コト」づくりプロデューサー・コトクリ(仮)です。

改めて、日々東京にいると、色々と「学び」の機会が多くて有り難いなと思っています。一昨日も、法人note勉強会というものに参加していましたが、講師はもちろんnoteプロデューサー・徳力基彦さん。まあ、note proの売り込みでもあるのでしょうが、そもそものnoteについてきちんと学んだこともなかったためとても有益でした。

一番印象に残ったのは、まずはメモとして残しましょうです。広報チェック?ブランド毀損?記事?国語力?もちろん企業に損失を与えるような発信はしてはなりません。ただ、個人的にはすごく腹落ちしてて、単にSNSで呟くのではなく、きっちりなんだけどラフにでもいいので「残す」という価値に素直に共感した次第です。

まずは「メモ」として残し、徐々に「コミュニケーション」「メディア」としてのステップを踏む
いずれにしても【記事数】がそれなりにあるほうがいいとのこと

「集める」ことに労力を割くマーケティング

私は2007年から1年ほど、Webコンサルティング会社に勤めた経験があります。たったの1年でしたが、寝る間も惜しんで没頭して仕事ができたとても貴重で濃密な日々でした。学んだことも多かったのですが、一言でいえば「どうやってWebから問い合わせなどのアクションを獲得し、成果に結びつけるか」でした。

メディアには3つの分類があって、オウンドメディア(Owned Media)・ペイドメディア(Paid Media)・アーンドメディア(Earned Media)があり、これを企業と消費者を結びつけるためのトリプルメディアと言われています。その当時、「集める」マーケティングには、オウンドメディア・ペイドメディアの2つが主流でした。自社運用できるオウンドメディアでコンテンツを発信して検索需要に結びつけるか、予算を使うペイドメディアで広告を出して自社の製品やサービスに誘導するか。

SNSやブログなどが該当するアーンドメディアは、当時はまだこれからという感じでした。noteもアーンドメディアの1つでしょうが、口コミによる評価や信頼を獲得していく手法は集客には直結させることが難しく「集める」方法としてはさほど有力ではなかったです。(厳密に言えば「集める」→「集まる」と連携した施策になっていなかった)

正直いまでも「集める」ことに労力を割くことがありますが、いまの自分には違和感があります。本当に興味を持ってくれている人は、自然と「集まる」よね?自分自身も興味あることであれば、自ら参加しますし、自ら購入し、そして良き体験をしますよね?集めて集まった人数を成果にするから、そしてその成果を企業活動として報告しないといけないから、報告には必ず数字が必要だからと、どんどん意義や本質を忘れ、何のために集めてここまで疲れるような作業をしないといけないのか?となるのです。

この違和感を覚えたのはまだコロナ前だったのですが、その後数年かけて、徐々に私自身この疑問に立ち向かっていくことになります。

なぜ「集まる」のか?

なぜ?って考えるほど難しい話ではありません 笑
まあ、そう書いちゃうと話が続かないので、もう少し深堀りしていきます。

前回のnote記事にて、見えてくる「人」と「モノ」の関係という内容に触れましたが、「モノ」があるから「人」が集まってくるといった内容でした。これって、具体的にどういうことでしょうか?

例えば「あなたの楽しみって何ですか?」という問いに対して何と答えますか?私は "ゴルフ" が好きなので、ブリジストン・スリクソン・本間・キャロウェイ・テーラーメイド・タイトリストといった名前がすぐに浮かんできます。これらは企業名であったり、製品ブランド名であったり、好きだから、興味があるから、すぐにポンポンっと名前が出てきます。実際に使って体験もしています。

例えば「普段の移動手段は何ですか?」という問いであれば、電車・車・自転車・徒歩という手段であり、電車もたまに(結構?)新幹線を使っていたり、車は自家用車でなくカーシェア(色々と乗れる楽しみ)を使っていたり、自転車はサイクルベースあさひで買ったり、徒歩はスマホの歩数計で測りながらだいたい1日1万歩か、と。ここまでは選択肢とか関わる情報を列挙しましたが、先の "ゴルフ" のように名称が浮かんでくるまえに、選択肢として選ばれているかどうか?ということに気づくはずです。例えば、意図的に飛行機は書きませんでしたが、三半規管が痛くなるという嫌な体験から私の選択肢には入っていません 苦笑。

2つの例でしたが、これだけでも次のことが読み取れると思います。

  • 知っているか

  • 必要性があるかどうか

  • 選択肢にあるかどうか

  • 興味があるか

  • 体験したか

  • 好きか

  • 使い続けたいか

こういったことを無事にクリアした「モノ」には、自然と「人」が集まってきます。これは「モノ」でなくても、「企業」でも、「地域」でも、それこそ「人」(徳力さんのように)でも同じことが言えます。

「集まる」状況を作るのがブランディング

ブランドと聞くと、メルセデス・ベンツとか、ディオールとか、ゴディバとか、何やら海外製で高そうなモノばかりが思い浮かびませんか? 苦笑

ここでは誤解を解いておきたいこととして、ブランド ≠ 高価なもの です。

分かりやすい例では、ダイハツ・ミラ、ユニクロやGU、餃子の王将や日高屋もブランドです。いずれも、カテゴリの中では安価な設定がされているブランドです。

ある特定の商品やサービスが、消費者・顧客によって「識別されている」とき、その商品やサービスを「ブランド」といいます。(一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会による 消費者・顧客から見た「ブランド」の定義より)

購買行動や一連の活動を俯瞰的に見れるようになれば、マーケティングがブランディングのための活動の一部であることも分かってきます。それは単に「知ってもらう」ためだけに、積極的なマーケティングをしていても、正しくはマーケティングではないということに気づく時がきます。

先程、「知っているか」や「必要性があるかどうか」と書きましたが、マーケティング思考だと【知っている>必要性がある】かもしれません。そして、知ってもらうためにPRを積極的にします。ただ、ブランディング思考であれば【知っている<必要性がある】なのかもしれません。必要なためには何をすべきか?必要性が高ければ、人は自然と集まります。

これ、深く考えれば考えるほど、ちょっとゾッとしませんか? 苦笑
至極当然なんですけど、周囲を見渡すと自分(自分達)は、、、的な。
これからは、そういうビジネス思考が大事かと思います。

・・・

よくある話で、企業の中に閉じこもっていると自分たちだけが勝手に思う価値だけに追い込まれ、周囲が思っている本当の価値が見えなくなります。まさに鎖国の状態。

そういう閉鎖的な視野に陥らないためにも、私自身も含め、ふだんから広い視野で見ることができる行動力が必要なのかもしれません。

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