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高齢者の健康を気遣う前に、介護者自身の健康を気遣ったほうが良いと思う
介護の仕事の1つとして、高齢者の健康管理がある。特に日々の体温や血圧測定などは重要だ。酸素飽和度の測定もコロナ禍で一般家庭でも認知されるようになった。
これらはいわゆるバイタル測定と呼ばれるものだが、介護施設でも在宅サービスでも日々行う機会は多い。それによって利用者たる高齢者の健康状態を把握したり、異常を察知することにつなげる。
しかし、介護を要する高齢者の健康状態は日々把握しても、それを測定している介護者は自身の健康状態に無頓着なことが多い。
体温や血圧を毎日測定していないのもあるが、こう言っては何だか、介護職員の肥満体型や休憩中の食事のラインナップ、喫煙の有無などから見ても、決して健康的とは言えない人たちが多い。
そのような介護職員から「もっと運動しましょうね」「もっと栄養バランスを意識した食事をしましょう」「毎日の健康を把握することは大切ですよ」なんて言われても説得力に欠ける。
介護者はもっと自分の健康に気を遣ったほうが良いと思う。
仕事とは言え、高齢者の健康を気遣うよりも自分の健康が先だろう。
介護者が不健康と言える生活を続けていて、決して良い介護サービスを提供することはできない。下手したら仕事を続けることも危うくなってしまう。
当たり前のことを言えば、健康とは「食事」「運動」「睡眠」が基本である。メンタルケアも大切だが、それだってこれらがあってこそだ。
特に運動は若いうちから習慣化しておいたほうが良い。「介護は身体を動かす仕事だからいらないだろう」と考えている人がいるが、運動とは意識的に自らの肉体を動かして身体機能を維持・向上する取り組みである。
確かに介護業務でも運動になるが、漫然と体を動かしているだけでは脳が運動と認識しにくい。得られるものはただの疲労でしかない。実際、まだ若いと呼べる年齢の介護職員でも、1日バタバタと介護業務をしているわりにはスタミナがないことが多い。
それは肉体の使い方の問題もあると思うが、基本的な健康管理が不十分だからすぐに疲れてしまうのだと思われる。しかも、すぐに疲れてしまうわりにタバコを吸っているのだから不健康に拍車をかけている。
喫煙しろとまでは言わないし、健康管理は結局その人自身の問題であるわけだから警告はすれど注意はできるものではないのが現実だ。
これ以上は何だか説教臭くなりそうなので控えるが、とりあえず運動にフォーカスして介護者の健康管理をお伝えすると、何もジムに行ったり毎朝ランニングするまでしなくていい。
例えば、毎朝・寝る前にストレッチを行ったり、1日10分でも散歩してみたり、入浴介助などの体を酷使する業務の前に、軽く体を動かすといった取り組みをするだけで良いだろう。
これらは私が実際にやっていることである。何だか意識高い系みたいな言い方であるが、こういうのも日々の健康管理であるし疲れにくい体づくりに寄与していると思う。
また、入浴介助の前には腕立て伏せとスクワット、その場ランニングなどをワンセット30秒から60秒ほど行って体を温めてから介助に臨む。介助後も着替えと併せてストレッチを時間の許す限り行う。
自分で言うのもなんだが、私は低体重なので体力はないほうであるが、このような取り組みによって腰痛防止にもなっているし、自分の体の動かし方や負担のかかり方を把握できているので疲労も少ない。結果的に周囲からは体力があると思われているが、単純に準備と対策がとれているだけだと思う。
施設で行うラジオ体操も参加するし、テレビ体操の時間になると利用者と一緒に体を動かすこともしている。仕事と健康管理が一致している。
運動という観点だけでも、小さくてもやれることはたくさんある。健康管理というと何だか面倒くさいと思うが、特に介護の仕事をしているならば、まずは自身の健康管理をしたうえで、利用者である高齢者にも健康の大切さを伝えたほうが相手も受け入れやすいと思う。
別に利用者のためでなくていい。健康管理はは押し付けるものもない。
1番は自分自身だ。ずっと介護の仕事を続けるつもりでもそうでなくても健康は大切だ。まずは自分のために小さな取り組みを続けていただければ幸いである。
ここまで読んでいただき、感謝。
途中で読むのをやめた方へも、感謝。