イギリスのシェルターってどんな生活なの?体験談。
私が滞在したのはイギリスで最も住みたい町に選ばれたこともある、とっても住みやすいけれど適度に都会な地域でした。
建物は地下付きの三階建て、家全体を温めるヒーターが壊れていたので、真冬でもキャミソールで生活できるくらいに暖かかったのを覚えています。
私には6歳と7歳の子供がいたので、与えられたのは、二段ベッドとダブルベッド、タンスとテレビ、冷蔵庫のある部屋。
キッチンとトイレ、お風呂は共同です。
他にも3家庭くらい住んでいましたが、だれも料理しないし、お風呂はシャワーだけ使うようで、共同と言っても、実質は私たちのお風呂とキッチンでした。
地下室には信じられないほどのおもちゃが山積み。自由に使えます。
到着すると、最低限の子供の服と、たくさんの缶詰(イギリスは缶詰が豊富)レトルト食品、ぬいぐるみが支給されます。
汚いわけでもなく、虫なども全くおらず、その建物自体は快適だと言えたと思います。
私がそこで生活を始めたのは、シンガポールでの駐在生活からイギリスに戻ってきて2か月後だったので、全く支援が下りず、
現在の日本円にして月に34万円、家賃として支払っていました。
シェルターは国から支援がもらえる独立したビジネスです。
家賃を自分で支払うケースはとても稀で、全額国から支給されるのが一般的です。
そしてシェルターはイギリス中どこもいつも満員だそうです。
そのためか、空きのあるシェルターが中々見つからず、イギリス南部の自宅から、とりあえず身の回りのものだけ乗せた車を走らせて305キロも遠くに引っ越しました。(私たちの場合は警察から強制的にシェルターに住むことを要請されていました)。
快適ではあったかもしれなかったけれど、ここを一刻も早く抜け出したいという一心で不動産屋に通い、三か月で抜け出しました。
雰囲気がとても独特でした。
定期的に死ぬと言い出す人がいたり、
謎に追い出されている人がいたり(何があったかは知らない)、
色々とドラマが繰り広げられているようでした。
政府がほかの家を見つけてくれるまで、何も行動を起こさずに、そこに一年以上住んでいる人もいました。
私はシェルターで自分のことを考えないとどうなってしまうのかを見せられた気がしています。
同じ国や地球に住んでいても、本当にたくさんの世界がありますね。
どのような世界に住みたいのか
それを自分のためにきちんと考えてあげられることはとても大切だと思わされました。
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