見出し画像

僕が「環世界」を知った作品

『ディザインズ』五十嵐大介/講談社

友達と話していたら「環世界」という言葉が出て、ちょうど僕も環世界について考えていたタイミングで話が盛り上がったので、今回投稿するのは僕が環世界という言葉を知るきっかけになったこちらの作品。

その前に環世界を簡単に説明すると、生物学の概念で、すべての動物はそれぞれ種特有の知覚世界をもって生きており、それを主体として行動しているという考え。

本作品は、遺伝子を設計(デザイン)された人化動物(HA:ヒューマナイズド アニマル)と呼ばれる人間と動物の両方の身体機能を併せもつ生き物を産み出す技術が、国際政治、軍事、経済など様々なもの巻き込んでいく近未来SF。

描き込みの細かさや表現力がとにかく圧倒的で、彼の他作品にも共通している「自然と人類の関係性」というテーマも好み。

僕は五十嵐大介さんの大ファンなので、彼の描く人類への少し冷めた視点というものが、自分に入ってきやすくて心地よい。

比較的序盤で、とある登場人物がぼやく
「脳はものなんて考えないよなあ」
に痺れます。

環世界の意味とあわせて、このぼやきがどういう意味合いを持つのかを噛み締めて下さい。

#本 #古本 #読書 #読んだ本 #五十嵐大介 #ディザインズ #マンガ #講談社 #アフタヌーン #私設図書館

いいなと思ったら応援しよう!