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#産経新聞
8月12日の新聞1面のコラムたち
読売新聞『編集手帳』で「黙れ事件」なるものを知りました。日本が戦時体制に向かっていた1938年のこと。政府による人的・物的資源の統制を可能にする国家総動員法案の衆院での審議中、長広舌をふるっていた陸軍の説明員がヤジを飛ばした議員を「黙れ」と一喝した事件。どなられたのは陸軍出身でありながら軍の政治介入に批判的だった宮脇長吉でした。軍による議会軽視の象徴として歴史に残る事件です。軍によるものではない
もっとみる8月3日の新聞1面のコラムたち
涌井慎です。趣味は新聞1面のコラムを読むことです。読売新聞『編集手帳』には、きのう(つまり、おととい。ややこしくてごめんね)埼玉県熊谷市に、気温が41度に達するとの予報が出たと書いてありました。これまで2度観測された国内最高気温の41.1度を更新するのではないかと注目されましたが、そこには至りませんでした。暑いのは嫌だ嫌だと言っておきながら記録を更新するかもしれないとなれば、ややテンションが上が
もっとみる8月2日の新聞1面のコラムたち
涌井慎です。趣味は新聞1面のコラムを読むことです。話題が実に多岐に渡り、知らないことを知ることができるからです。読売新聞『編集手帳』は世界的バイオリニストの佐藤陽子さんの訃報について書いていました。二刀流といえば、いまは大谷翔平の代名詞のようになっていますが、佐藤さんも二十代の頃、バイオリニストとして以外にもオペラ歌手として、ヨーロッパの舞台で「蝶々夫人」を演じたこともあったそうです。バイオリン
もっとみる8月1日の新聞1面のコラムたち
涌井慎です。趣味は新聞1面のコラムを読むことです。谷崎潤一郎です。安易な造語が嫌いです。はい。谷崎潤一郎ちゃんは著書『文章読本』で「勝手に新奇な言葉を拵えることは慎むべきだ」と述べていると読売新聞『編集手帳』で知りました。たぶん谷崎潤一郎ちゃんの『文章読本』は我が家の本棚のどこかにあるはずなんですが、ストレス発散のために古本を買うものですから読んでいない本がどんどん本棚の奥へ埋もれていってしまう
もっとみる7月31日の新聞1面のコラムたち
涌井慎です。趣味は新聞1面のコラムを読むことです。読売新聞『編集手帳』は高校野球のお話。3500チームが挑んだ地方大会は代表が出そろいました。※昨日の時点ではまだ出そろってはいませんでした。祇園祭の山鉾巡行、五山送り火、今年の行事には「3年ぶりに」という枕詞が付きがちです。これはどういうことかといえば、今年の3年生が1年の頃からずっとコロナ禍であったということです。対戦相手以外にも厄介な敵が居続
もっとみる7月30日の新聞1面のコラムたち
涌井慎です。趣味は新聞1面のコラムを読むことです。読売新聞『編集手帳』は子供たちの理科離れの理由について書いていました。生物学者の福岡伸一ちゃんが絵本作家のかこさとしちゃんとの対談で「私から見ると、理由は明々白々です。大人たち自身が「理科離れ」しているからです。ゴキブリやクモを見たらすぐに叩き潰したり・・大人が自然に関心を示せば気づくはずなのです。そこに精妙さや美しさやデザインの奇抜さがあること
もっとみる7月29日の新聞1面のコラムたち
涌井慎です。趣味は新聞1面のコラムを読むことです。読売新聞『編集手帳』は「へそ天」について書いていました。猫や犬、パンダなどがおなかを上にして寝転ぶ姿のことを「へそ天」と言うそうですが、気象予報官の間では古くから、「へそを出して寝ていても間違いなしという天気」のことを「へそ天」と呼ぶらしい。医療の現場にも別の「へそ天」があります。腸に異常が出るとへその形が微妙に変わるそうですが、これに対して、丸
もっとみる7月28日の新聞1面のコラムたち
涌井慎です。趣味は新聞1面のコラムを読むことです。知ってる時事問題を扱っていることもあれば、コラムを読んで「そんなことがあったのか」と知ることもあります。なんにせよ、読み物として実にありがたい存在です。タイトルに「7月28日の新聞1面のコラムたち」って書いているので日付はもう本文では書かないことにします。
読売新聞『編集手帳』は「ブックマッチ」の話題でした。ブックマッチって何?プロレスラーが
7月27日の新聞1面のコラムたち
涌井慎です。趣味は新聞1面のコラムを読むことです。7月27日の読売新聞『編集手帳』に江戸時代の狂歌が紹介されていました。
世の中は金と女が仇なり
考えてみたら仇に嫌われてばかりの人生です。仇にならないように避けているのかもしれません。金に関していえば、あればあるほど幸せということは無いような気がしています。持たざる者の僻み根性がそうさせるのでしょうか。こちとら、一回の飲み代5千円ばかりが惜
7月26日の新聞1面のコラムたち
涌井慎です。趣味は新聞1面のコラムを読むことです。今日の読売新聞『編集手帳』は祇園祭の山鉾巡行について書いていました。正岡子規ちゃんが夏目漱石ちゃんと一緒に訪れたのは、明治25年7月のこと。
祇園会や二階に顔のうづたかき
見物客のようすを写した句を詠んでいます。山鉾巡行は今年、鷹山が196年ぶりに復活しました。今年は3年ぶりの巡行となりましたが、大きく話題になったのが、鷹山の復活。どの山鉾も
7月24日の新聞1面のコラムたち
涌井慎です。趣味は新聞1面のコラムを読むことです。昨日の読売新聞『編集手帳』には、日本の詩歌に通じたことで知られるアメリカ人、ジャック・スタムちゃんの俳句が一句、紹介されていました。
ひらがなでおいしくみえる鰻かな
鰻という漢字にも、あの甘だれを全身に浴びたてらてらと輝くギザギザの鰻の雰囲気がよく出ているように思いますが、確かに「うなぎ」と平仮名に開いてみると、特に「う」の字には、あの鰻のう
7月23日の新聞1面コラムたち
涌井慎です。趣味は新聞1面のコラムを読むことです。昨日の読売新聞『編集手帳』に柳田国男と島崎藤村の逸話が載っていました。お友達同士だった国男ちゃんと藤村ちゃんですが、国男ちゃんが貴族院の書記官長をしていた時、藤村ちゃんが「なあなあ、国男くん、君の力で僕の肉親を公務にかかわる仕事に加えてくれへんかな?」というようなことを頼んできたのを、国男ちゃんは「役人にとってこれ位侮辱はない」と後に回想したそう
もっとみる歯切れがいいからって信用できるとは限らないんやで
3月20日の読売新聞に東京大学特任准教授の内田麻理香さんが寄稿していました。それによると、専門家は科学に誠実であろうとすると、確実に近いレベルだと思っていても「100%大丈夫」とは断言できないため「現段階では高い確率で起こるデータは得られていない」といった言い方になってしまうそうです。それを私は誠実だと思うんですが、人によっては「歯切れが悪い」と感じてもやもやした気持ちになるんだそうです。近頃、
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