終戦の日:今だからこそ考える国際協力の必要性。日本は多くの国からの支えがあって生きている
終戦から77年。
日本は現在、目覚ましい発展を遂げて、先進国として世界に名を連ねるようになりました。そんな日本ですが、実は「被援助国」だったことをみなさんご存じでしょうか。
「被援助国」とは、援助を受けていた国という意味です。
実は新幹線やインフラも支援があって整えることができていたということを僕も知りませんでした。
今日は終戦日にちなんで、知っておくべき日本復興の歩みの一部について書いていきます。
◆他国からの援助
◇資金援助
日本はアメリカから、「ガリオア、エロア資金」として、総額約18億ドルの支援を資金援助を受けていました。
また、「ガリオア、エロア資金」だけでなく、世界銀行からは低金利の融資を受け、戦後日本のインフラを整えていったようです
「ガリオア、エロア資金」は、現在の価値で約12兆円ほど、世界銀行からは計8億6,000万ドル、現在の価値で約6兆円ほどの資金を借りて、日本の復興に当たりました。ものすごい額の資金があったからこそ、戦後日本は復興、そして発展していくことができたということを、しみじみと感じた瞬間です。今では当たり前に走っている新幹線やダムも、これらの資金があったからこそ整備することができたと言われています。
僕は日本人が独自で、新幹線やダムのようなインフラを整備していったと思っていたので、日本の底力は凄いと思っていました。実際はたくさんの支援も背景にあったからこそ、日本人の底力と掛け算されて、今の社会が作り出されていることを、今まで知りませんでした。
たくさんの支援があって、今の日本があることを痛感しました。
◇アメリカからの物資援助
アメリカや世界の国々から食料や衣料、医薬品、日用品など、あらゆる援助物資が日本に届けられました。
また、フルブライト留学生、アメリカン・フィールド・サービス留学制度のように人材育成の支援も受けたことで、学んだことを日本に持ち帰る若者を育てていたそうです。
今の日本を見ると、日本人だけで戦後も復興して、現在のような発展を遂げたと思っている人も多いと思いますが、実はたくさんの支援があって今の日本ができていることも、知っておくべき日本の歴史だと、国際NGOの代表されている方の講演で僕は学びました。
◆津波の際の諸外国からの支援
2011年3月11日。
東日本大震災で壊滅的な被害を被った日本ですが、諸外国からたくさんの支援を受けています。
国土面積約37万8,000平方キロメートルの小さな島国のために、100ヵ国を超える国々から支援が届いているのです。これは日本が「被援助国」から、「援助国」に代わり、外国との良好な関係を築いてきたからこそだと感じています。
実際に僕が、アフリカのエチオピアに住んでいた際も、日本はいい国だとほとんどの人がそう口をそろえて言います。それは先代の方が作り上げてきた賜物だと僕は当時感じていました。先代の方々には本当に感謝です。
◆今だからこそ考える国際協力の必要性
何のために国際協力が必要なのか、というニュースや話題が時折流れてきます。特に僕が参加した「青年海外協力隊(現JICA協力隊)」はよく必要なのか否か等、議論の標的にもなっていたような気もします。
僕は国際協力を行うことが大切だと考えます。
なぜなら、今は簡単に海外に行き来することができる時代だからこそ、相互理解に努めることがとても大事だと僕は考えるからです。
また人はたくさんの支えがあって成長するのと同じく、国々も様々な支えがあって発展していくと考えているからです。
文化、宗教、考え方、価値観の違う人と交わることがかなり日本でも多くなりました。
日本に在住している外国人とかかわる際に、日本にいるから日本風の文化や価値観を押し付ける、郷に入ったら郷に従え。
ではなく、相手の意見を尊重する、話を聞く力と、それに対して自分はこう思う、という自己主張をする力が、今後より大切になってくると僕は感じています。
相手の理解に努め、自分の意見を述べること。
そしてお互いに意見を擦り合わせていくことが、今のグローバル社会に必要なスキルだと僕は感じます。
そして、自国だけの利益を追うことではなく、世界をよりよくしていくためにも、SDGsを共に意識し協力しながら世界をより良くするために行動する必要があると感じています。
地球の資源も有限、この美しい地球を保ち、平和な世界にするために、お互いに協力する姿勢が必要だと感じています。
◆終わりに
終戦から77年。
日本は豊かに発展しています。
戦後日本が豊かに発展できたのは、諸外国からの多くの支援があったことが理由の一つだと思います。
今、世界的にも「先進国、豊かな国」というイメージのある日本は、今後は培ってきた知識やノウハウを分かち合いながら、共に発展していくフェーズだと僕は感じます。僕が参加した「青年海外協力隊」では、まさに知識ノウハウを共に分かち合い、相互理解を深めることだったと今振り返ると思います。
「情けは人の為ならず」ということわざのように、受けた恩は巡らせて行くことが、僕たちの仕事です。戦争のない平和な未来を作るために。
ではまた!
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