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芸術と広告との間

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芸術にまつわるお話や広告にまつわるお話や、そうでもないお話をつらつらと
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#コラム

「つくる、その先に。」作家 近藤顕とは。

「つくる、その先に。」作家 近藤顕とは。

8月19日に閉幕したKUNIBIKI'24。会期中に多くの人だかりを集めたこちらの作品。

鑑賞者が作品のピースを自由に組み替えることができ、人が関わるたびに変化する様子も楽しめるものだ。

作者は近藤顕(コンドウアキラ)氏。

彼の作品は「不思議なゾクゾク感を放ち、どこか近寄りがたい雰囲気」を纏い

それは作者自身もその雰囲気を放つ印象がある。

しかしその一方で、彼の作品にはたくさんの人が集ま

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わたしを一歩進めさせてくれた作品がある

わたしを一歩進めさせてくれた作品がある

作家ファーストの展覧会を開催したいKUNIBIKIへわたしが参画した当初から、ずっと願い続けてきたテーマです。

KUNIBIKIでのわたしの役目といえば

作家さんからの要望と、グループ展の公平性との間に立ち、会場をつくることでした。

いい意味でも悪い意味でも、作品頼りの展覧会に毎回、作品のクオリティは素晴らしく、来場者の満足感も、アンケートから伺うことができ

開催自体への安定感、安心感は自

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社会への船出にやさしい世の中を

社会への船出にやさしい世の中を

ここ近年、特に地方の中小企業にとって人材不足は大きな悩みのひとつでした。

わたしは印刷会社に勤めているにも関わらず

取引先の人材採用支援を担当することもあり、人1人雇用するための企業側の苦労をとても感じています。

内定辞退連発など、企業の努力が報われないシーンを目の当たりにするたび

なんとも言えない気持ちになっていました。

しかし、そんな状況の中で

「今のままなら若い子入らんわ。我々が

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安全性が大切にされる世の中へ

安全性が大切にされる世の中へ

お仕事の話です。

緊急事態宣言が延長されそうですね。

とてもどうでもいいことなのですが、

宣言が延長されるという日本語は、正しいのでしょうか?

どうなんでしょう。

さて、わたしたちを取り巻く状況もまさに緊急事態といえます。

(守秘義務もあるので曖昧な表現をします)

緊急事態宣言があってから1週間ほどでしょうか。

皆さん口を揃えて

「今は何も考えられない」

「見通しが立たない」

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目の前の絵画は感想なんて聞いてきやしないのに

目の前の絵画は感想なんて聞いてきやしないのに

わたしがKUNIBIKIに携わるよりずっと昔から、

絵画作品に対してこんな疑問を思っていました。

「なんで植物とか風景とか描くのだろう?芸術って爆発なんじゃないの?」と。

しかし、KUNIBIKIで1人の作家と出会い、考え方がぐるりと変わりました。

KUNIBIKIのエントリーメールに添付された1枚の作品写真。

ファイルを開いて、思わず声が漏れたのを今でも覚えています。

まるで写真のよ

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ぼくらはみんなボーッと生きている

ぼくらはみんなボーッと生きている

あなたは今の勤務先への入社動機を覚えているだろうか。

新卒採用の強化を目的としたコンテンツ制作の一部で、

従業員の方々にインタビューを行うことが多々あるが

『今のお仕事をはじめるキッカケは?』

という問いを、かれこれ数十人に行ってきた。

従業員さんたちは、取り繕うことなく本音を語ってくれる。

「元々好きな業界だったので」

この答えは、まず聞かない。

仕事とは、続けていく中で好きにな

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