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目標と夢の先にある「誓願」という考え方
はじめに:夢と目標について
みなさん、こんにちは。
この放送は、いつもAIを使って文字起こしをし、Noteに投稿しています。
このたび、Noteで「かなえたい夢」というテーマのコンテストが開催されていることをきっかけに、私自身の「かなえたい夢」について、あらためて考えを巡らせてみました。
夢と目標の違いを紐解く
夢と目標について調べていくと、とても興味深い違いが見えてきました。
夢というのは長期的なビジョンや、将来の理想的な状態、心の中で温めている成し遂げたいことを指します。
そのため、どちらかというと漠然としていて、具体性に欠けることが多いのが特徴です。
一方で、目標というのはより具体的で、「いつまでに」「どのように」という期間や方法を決めるなど、測定可能な形で表現されるものです。
つまり、夢は大きな視点で描く未来図であり、はっきりとした形や期限を決めていなくても良いものなのです。
仏教における「誓願」の意味
ここで、仏教ではとても大切にされている「誓願」(せいがん)という言葉をご紹介したいと思います。
一般的にはあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、「誓う」に「願う」と書いて「誓願」です。
たとえば、観音様(観世音菩薩)の話をしましょう。
観音様は、すでに仏になれるほどの修行を完成させていたにもかかわらず、全ての人々(衆生)を救うという誓願を立てたため、あえて菩薩のままでいることを選んだとされています。
つまり誓願とは、単なる願いや目標以上の、強い決意と覚悟を持って実現に向かう心構えを表しているのです。
願いを実現させようとする強い意志と、具体的な目標の実現に向けた深い祈りの性質を併せ持っているといえるでしょう。
私の考える誓願とは
私の場合、「かなえたい夢」というよりも「かなえたい誓願」があります。
それは、現代社会で生きることに疲れた方や、心に苦しみを抱えている方々に、仏教の教えを届けることです。
たとえば、日々の生活に行き詰まりを感じている方、人間関係で悩んでいる方、将来への不安を抱えている方など、どんな困難な内容であっても、私なりに寄り添い、答えていきたいという強い思いがあります。
現代では、心理カウンセラーや精神科医など、心の専門家が数多くいらっしゃいます。
そのため、お坊さんの社会的な役割は、昔に比べると少なくなっているのかもしれません。
しかし、2500年以上も大切に受け継がれてきた仏教の教えには、現代を生きる私たちの心の支えとなる智慧が詰まっています。
仏教を守り、未来へ繋ぐために
ここで、現在の仏教界が直面している課題についてお話ししたいと思います。
私の所属する曹洞宗の大本山永平寺では、かつては200人、300人いた修行僧が、近年急激に減少しています。
その背景には、少子化の影響はもちろんのこと、お寺の継承を望まない若者の増加や、お寺の運営の困難さなど、様々な要因があります。
また、現代社会において仏教離れが進んでいることも、大きな課題となっています。
これからの取り組みと展望
このような状況の中で、私の誓願は二つあります。
一つは、現代を生きる人々の心の支えとなること。
もう一つは、仏教の伝統を守り、次世代へと継承していくことです。
具体的な取り組みとして、以下のようなことを考えています:
インターネットやSNSを活用した仏教の普及活動
講演会、坐禅会、精進料理教室などの体験型イベントの開催
一般の方々への門戸開放と、より多くの弟子の育成
仏教に救いを求める人々を支援するためのオンラインシステムの構築
世界に向けた日本の仏教文化の発信
おわりに:新しい時代の仏教のかたち
この道のりは、決して簡単なものではありません。
しかし、現代のテクノロジーをうまく活用しながら、伝統と革新のバランスを取りつつ、一歩一歩前進していきたいと考えています。
たとえば、オンラインでの法話や瞑想指導、SNSを通じた日々の教えの発信など、時代に合わせた新しい形での仏教の伝道にも積極的に取り組んでいきたいと思います。
この取り組みが少しでも成功の兆しを見せれば、曹洞宗全体で共有し、より多くの人々に仏教の教えを広めていければと願っています。
皆さまのご支援とご理解を、心よりお願い申し上げます。
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蓮城院副住職のコウブンでした。