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時代に合わせて変化する大切さを考える
伊香保温泉での集い
群馬県の伊香保温泉、石段の街として有名なこの温泉地から今日はお届けします。
今朝は温泉街の石段を一段一段上りながら、少し息が上がっている中での配信になってしまいますが、この独特の雰囲気も伝わればうれしいですね。
温泉地特有の湯気が立ち込める中、石段の両側には風情のある旅館や土産物屋が並んでいます。
温泉街に集まった理由
さて、なぜ私がここにいるのかというと、お寺の集まりがあったんです。
ちょっと説明が難しい部分もあるのですが、私たちの仕事に関係する大切な集まりでした。
この集まりには、大きく分けて二つの目的がありました。
一つは、日頃の疲れを癒やす慰労です。
温泉に浸かり、美味しい料理を食べながら、普段なかなか会えない住職さんたちと語り合う。
そうやってお坊さん同士の絆を深める、そんな大切な時間になりました。
たとえば、夕食時には各地のお寺での苦労話や、うまくいった取り組みの話など、本音ベースでの会話が弾みました。
こういった何気ない会話の中から、新しいアイデアや解決のヒントが生まれることも少なくありません。
永平寺の未来を考える勉強会
そしてもう一つの目的が、私たちの宗派である曹洞宗の大本山、永平寺の今後について考える勉強会でした。
これが実は、今回の集まりの核心部分なんです。
永平寺は今、いくつかの大きな課題に直面しています。
まず挙げられるのが、少子化による修行僧の減少です。
かつては何百人という修行僧が集まっていた永平寺ですが、その数は年々減少傾向にあります。
文化財としての課題
建物に関する課題も深刻です。
永平寺には国の重要文化財に指定されている木造建築が数多くありますが、これらの建物は現代の耐震基準を満たしていません。
文化財を守りながら、いかに安全性を確保するか。これは永平寺に限らず、古いお寺すべてが抱える課題かもしれません。
さらに、昭和時代に建てられたコンクリート建築も問題を抱えています。
耐震性の問題に加えて、水道やガス、電気といったインフラ設備の老朽化が進んでいるんです。
これからのお寺のかたち
こうした状況を踏まえて、永平寺では大きな決断をしました。
それは、建物の耐震工事を進めながら、同時に規模の最適化を図るというものです。
つまり、修行僧の減少を現実として受け止め、よりコンパクトで効率的な運営体制を目指すということです。
たとえば、使用頻度の低い建物は思い切って取り壊し、本当に必要な施設に資源を集中させる。
そんな考え方です。伝統を守りながらも、時代に合わせて変化していく。
その具体的な姿を示してくれたように思います。
小規模寺院としての気づき
私の寺院は、正直なところかなり厳しい運営状態が続いています。
でも、この永平寺の取り組みを聞いて、大きな気づきがありました。
規模は違えど、課題に向き合い、変化を恐れない姿勢は共通して持つべきだと感じたんです。
地方の小さなお寺ならではの課題もあります。
たとえば、過疎化による檀家さんの減少、お寺の維持管理費の捻出、若い世代との接点づくりなど。
これらの課題に対して、どんな解決策があるのか。
実は、この放送でも少しずつ考えを共有していければと思っています。
未来を創る目標設定の大切さ
今回の勉強会で特に印象に残ったのが、永平寺が具体的な目標と行動計画を明確に示していた点です。
「こうしたい」という願望だけでなく、「いつまでに」「どうやって」という具体的な道筋を示すことの大切さを学びました。
私も自分の寺院の未来について、もっと具体的な言葉で表現していく必要があると感じています。
なんとなくこうなったらいいな、ではなく、実現可能な形で目標を設定する。
その第一歩を、この勉強会で教えてもらったような気がします。
この記事を読んでくださっている皆さんも、何か新しいことを始めたい、変化を起こしたいと考えるとき、ぜひ自分の目標を言葉にしてみてください。漠然とした思いを、具体的な言葉にする。
それは、未来への確かな一歩になるはずです。
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