クラブ別戦力評価#21 ブラウブリッツ秋田
記事編集日:2023年2月6日
みなさん、こんにちは。
本日より、2023シーズン開幕に先立ちまして、昨年も行いました戦力評価を行っていきたいと思います。
すでに、2023年に入り、各クラブが新体制発表、キャンプインなどという状態になってきました。
「クラブ別戦力評価」の第21回は、ブラウブリッツ秋田編です。
評価軸としては、「GK」から「FW」の各ポジション、そして「その他」として監督などのスタッフや継続性を「SS」「S」「A」「B」「C」「D」「E」の7段階評価をしていきたいと思います。
移籍市場
ここまでの、移籍市場の動きを振り返っていきましょう。
画像は、Jリーグ公式の移籍情報ページのキャプチャになります。
<考察>
秋田に関しては、「厳しい冬」というのが適切な表現かもしれません。
GKの田中選手、新井選手
CBの池田選手、千田選手
MFの茂選手、稲葉選手
など多くの主力選手が退団することになりました。
獲得選手に目を向けると河野選手や畑選手のようにJ3で活躍してきた選手はいるものの、J2以上のカテゴリーで活躍してきた選手がいるかと言えばそうではなく、各ポジションごとの講評に関しては後述しますが非常に厳しいオフになってしまったと言えます。
チームとしての「変革期」となってしまった今期、なんとか舞台に止まることができるでしょうか。
評価
GK
最初にGKです。
昨季は、田中選手が32試合、新井選手が10試合の先発回数でしたが、前者はサンフレッチェ広島は、後者は大分トリニータへと完全移籍をしており、GKに関しては入れ替えしかないオフになりました。
代わりに獲得したのは圍選手、山田選手、小澤選手です。
相模原から加入した圍選手は、昨季のJ3で多くの試合に出場する守護神でした。過去には、FC東京や松本山雅でのプレー経験もある選手で、相模原で契約満了になったのち、秋田に加入しました。
獲得した3選手の中で最も期待値が高い選手とも言えるのではないでしょうか。
ちなみに、社長と顔が似ているそうですね。
レノファ山口から加入した山田選手は、昨季は期限付き移籍先のカターレ富山で主力としてプレーしていました。
過去には、山口でポジションを掴んだシーズンもありましたが、近年は山口ではなかなか思うような活躍ができておらず昨季は富山に出場機会を求めて移籍しました。
昨季のJ3の主力が2枚在籍しているということになります。
最後に、水戸ホーリーホックから加入した小澤選手です。
一昨年は牲川選手、昨年は山口選手の後塵を拝し出場機会を掴むことができませんでした。
過去に秋田での所属経験もあり吉田監督の元出場機会を掴めるかと思った今期でしたが、負傷からの復帰時期が未定であり、現時点では難しいかもしれません。
絶対的な主力であった2選手が移籍し、獲得した選手がいずれもJ2での経験が豊富なわけではないということを踏まえると、厳しい評価をせざるを得ず、評価は『E』としました。
DF
次にDFです。
センターバックは、池田選手と千田選手という組み合わせが多かったですが、前者は町田ゼルビア、後者は東京ヴェルディへと完全移籍しています。また、ベテランの増田選手も契約満了に伴い退団が決まっております。
他にも加藤選手、高瀬選手、下阪選手の退団が決まっておりGK同様入れ替えが多いポジションになりました。
CBとしては、ギラヴァンツ北九州時代にJ2でのプレー経験もあり、昨季のJ3では良いパフォーマンスを見せていた河野選手を獲得しています。
他には、なかなか本所属チームで試合に絡めていない阿部選手と星選手を獲得し、なんとか人数は足りています。
ベテランの加賀選手や小柳選手も残留しているもののフル稼働は難しく、全体的に質の低下が否めません。
右サイドバックには、才藤選手や吉村選手にくわえ新加入の高田選手がいます。
ここに関しては、昨季出場機会を掴んでいた選手が軒並み残留しており影響は少ないでしょう。
左サイドバックは、ベテランの飯尾選手が残留した他、AC長野パルセイロより水谷選手を獲得しています。ここに関しては、横一線の争いと考えて問題なさそうです。
昨季失点数は46と平均的な守備の固さでした。
しかし、メンバー構成を見ると質の低下が否めず、全体的に低い評価にせざるを得ないと思います。加えて、CBコンビが新加入二人になる可能性も考慮して評価は『D』としました。
MF
次にMFです。
一番大きいのは、稲葉選手の退団であると思います。
クラブのアイコン的な存在の選手でもあり、吉田監督のサッカーを遂行する上で最も欠かせない選手が退団することになりました。
後釜として、福島ユナイテッドで圧倒的なプレー回数(ボール関与数)を記録していた諸岡選手を獲得していますが、J2以上でのカテゴリーでの経験という面では不安要素は拭いきれません。
そして、あまりにも大きい稲葉選手の穴を埋めることができるかと言えば不安要素は拭いきれません。
他にも、藤山選手が残留した他、Jでの経験豊富な田中選手を獲得していますが、昨夏の輪笠選手の退団も合わせるとボランチの主力が両方とも退団している状況で、戦術面、強度面両面ともに不安要素が大きいポジションです。
サイドハーフに関しても、沖野選手が負傷離脱中となっていることや、もともとサイドハーフが本職の選手が少ないことをみても厳しそうです。
沖野選手のポジションに誰か補強するかと思いましたが、しなかったので小暮選手を左に回すのではないかと考えています。
いずれにせよ、中盤陣は、人数・質共に不安が残る状態というのが現状で、正直「J2で戦えるのか」という点に関しても疑問符が残ります。
このようなことをふまえ、評価は『E』としました。
FW
次にFWです。
FWは、他のポジションとは異なり多くの選手が残留しております。
一方で、梶谷選手、畑選手、丹羽選手など多くの選手を獲得しており、人数の飽和が心配にはなるような陣容です。
昨年は、42試合で39得点と1試合平均得点が1を下回っており全体を通して厳しい出来といえるシーズンでした。
得点源であった選手の多くは残留しているものの、さらに得点数を増やすためにも「絶対的エース」という存在を作りたいでしょう。
補強で獲得した選手は、軒並み力が確実にある選手で、このポジションに関しては戦力UPと言えるかもしれませんが、昨年のできを踏まえ評価は『B』としました。
その他
最後に「その他」です。
吉田監督の体制が長く続いており、継続性に関してはポジティブな要素ではありましたが、多くの出場機会を掴んでいた選手が多く退団していることなどを踏まえると、また戦術の浸透を行わなくてはならないかもしれません。
そして、J2リーグ以上のカテゴリーでの経験がある選手が少ないことや、補強での獲得選手にも不安が拭いきれないことはネガティブです。
ネガティブな要素が多い気もしますが、吉田監督の経験があることを踏まえ、「その他」の評価は『C』としました。
フォーメーション
フォーメーションは吉田監督が継続的に採用してきている4-4-2を予想しました。
GKに関しては、田中選手も新井選手も退団しているため新加入選手3名が中心となったメンバー争いが繰り広げられそうです。
過去に、秋田でプレーしたことがあるのは小澤選手ですが、小澤選手は負傷の回復具合が読めないということもあり、スタメン予想はしていません。
圍選手はSC相模原で、山田選手は富山で守護神と呼べる活躍を見せていた選手で、どちらが主力になってもおかしくありませんが、J1でのプレー経験もあることなどを踏まえ、圍選手をスタメン予想しています。
右サイドバックに関しては、大きなメンバー変更はないというのが正直なところで、昨季同様に才藤選手を入れています。
しかし、大学生でありながら1試合で先発出場した高田選手や、2021シーズンのJ3で良いパフォーマンスを見せていた吉村選手の奮起にも期待です。
センターバックに関しては、昨季のメインであった池田選手と千田選手が両者共に移籍を決断したこともあり、ゼロベースでの構築になるでしょう。
小柳選手は昨季はボランチでのプレー経験も多かったので、今季も併用になるのかと思い、スタメンには入れていません。
北九州から加入した河野選手はデータ面を見ても昨季のJ3屈指のDFであったこと間違い無くスタメンが濃厚でしょう。
コンビを組む阿部選手と星選手は横一線の争いを言えそうです。
ベテランの加賀選手は年齢的な面を見てもバックアッパーではないでしょうか。
左サイドバックに関しては、飯尾選手が現在負傷離脱中ということもあり新加入の水谷選手を入れています。
しかし、右サイドで考えている吉村選手が左で出てもおかしく無く、ここは誰が出るかが非常に予想しにくいと言えます。
ボランチに関しては、昨夏の輪笠選手。今オフの稲葉選手と主力選手が一年の間に2人とも移籍することになりました。
両者とも、吉田監督のサッカーを遂行する上でのキーマンであり退団は非常に痛手です。
代わりに加入した諸岡選手は福島の主軸で、メンバー入りが自然な流れかもしれません。
コンビは、昨季も出場機会を掴んだ藤山選手か本職はセンターバックである小柳選手の二択になると思っておりますが、現時点では本職である藤山選手を入れています。
右サイドハーフは、中村選手を入れました。
後述しますが、小暮選手を左サイドに回したことで本職の選手がいなくなってしまい、現時点で呼んでいない選手の中で一番実力があるのは中村選手であると思います。
そのため、中村選手を入れています。
左サイドに関しては、昨季の主軸でもあり沖野選手が負傷離脱中ということもあり、本職は右サイドの小暮選手を回すのではないでしょうか。
最後にセンターFWです。
このポジションは、昨年の主力をほとんど残しているかつ少ないポジションであり、現時点では齋藤選手と丹羽選手を主力に入れていますが、どちらかと言えばがっぷり四つの状態であると思います。
まとめ
これまでの評価をまとめます。
目標
現実的な目標は、「J2残留」になるでしょう。
昨季までの主力選手が多く移籍しており、補強選手の顔ぶれを見ても決して満足のいくチーム構成とは言いにくく、まずはJ2残留が目標になるでしょう。
最後に
記事を見つけてくださりありがとうございました。
よろしければ、フォロー・Likeもお願いします。
コメントでご意見、感想もお聞かせください。
よろしければサポートお願いします!より、質の高いnoteをかけるよう、日々精進します!