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まさかの失恋?! 仁徳天皇二四 神話は今も生きている ことの葉綴り七〇一
孝明天皇例祭
おはようございます。皆さん、お変りありませんか?
私は、今年、節分祭の奉職での大阪行きをやめにしました。この状況の中なので、新幹線移動も高齢の母もいるので……とっても残念ではありますが………そう、することにしました。
さて、一月三十日(日)は、明治天皇さまの父上の孝明天皇さまが崩御された日で、皇居の皇霊殿で例祭が執り行われます。
歴代の天皇・皇后、皇族の御霊がお祀りされている皇霊殿では、先の帝以前の三代の天皇さまにまつわる例祭がおこなわます。
暦は、六曜は「先負」で午後が吉。万事を平静に控えめにして吉。十二直は物事を突破する「破」、人を説得したり、家を取り壊す日にはいい。二十八宿は、「昴」で、神仏詣で。お祝い事、婚姻、新たなことに吉。
真冬で、家で過ごす時間も多い今だからこそ、三代前のご先祖に手を合わせて感謝する日曜日っていかがでしょう?
<ことの葉綴り>全体のご案内
「ことの葉綴り」は、神話の物語を、神代から神さまごとに20の「マガジン」に分けて、すべて読めるようになっています。
最新は「神話20 八幡大神さまこと応神天皇さまの物語 」です。
機織りする衣は誰のため?
第十六代、仁徳天皇さまは、またもや、妃を娶ろうとされます。その想い人は、異母妹の女鳥王さまでした。
同じく異母弟の速総別王さまに、恋の仲立ちを依頼します。
けれど、女鳥王さまは、姉である妃の八田若郎女さまをも寵愛できない天皇さまのところへ、嫁ぐ気はまったくありませんでした。
それよりも、仲人として現れた、異母兄弟の速総別王さまに、恋をしていたのです。
私は天皇にお仕えする気はまったくありません。
私は、あなたの妻になります
そして、女鳥王さまと速総別王さまは結ばれます。
いっこうに速総別王さまから、求婚の報告がないことに天皇さまは、しびれをきらせます。
どうなっているんだ!?
今すぐにでも、女鳥を妃に娶りたいのに!
速総別は、何をしているんだ?!
そして、天皇さま自ら女鳥王さまのお屋敷へと向かわれたのです。
すると女鳥王さまは、機織り機で、布を織っていらっしゃいました。
その姿をご覧になった天皇さまは、次のような御歌を詠まれます。
女鳥の
我が王の
織ろす機
誰が料ろかも
愛しい、女鳥王よ
そなたが織っている織物は
いったい誰のための衣の材料なのだろう?
さて、女鳥王さまは、どうお答えになるでしょうか。
仁徳天皇、まさかの失恋?!
高行くや
速総別の
御襲料
これは、空高く飛ぶ隼(はやぶさ)の
速総別がお召しになる
衣の材料となる布を織っているのです
女鳥王さまは、ここで、ビシっとご自身の「意思表示」をされたのです。
「私はあなたには嫁ぎません。私が愛するのは、速総別けですから!!!」……あまりにもハッキリと本音を聞かされて。天皇は、とても驚かれたでしょう。
ショックだったかもしれません。
妃にできる可能性がまったくないことを理解されたのでしょう。
そのまま、すごすごと宮中へとお戻りになっていかれたのです。
ちょっとしょんぼりされたでしょうね。
このままで終わればよかったのですが……女鳥王さまは、よほど天皇さまのことがお嫌いだったのでしょうか……。
ことは、これだけではすまなかったのです……。
次回へ。
#みんなでつくるアルバム
#古典がすき