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麻布十一番(笑)!?

というわけでございまして、麻布に来ております(笑)。
麻布中学2024入試の算数を検討中ですが、既に見てきたものでかなりよろしくない印象を持っていますので、灘の時のようにどこかで逆転マジックを見せて欲しいという淡い期待を込めて、始めます。

でた!「流水算」ですか?進学塾の先生方はここは腕の見せ所と力入っちゃうところではないでしょうか(笑)。初等物理の相対速度の問題じゃないですか。

「〇〇算」というのを聴くと昔あったジャッキー・チェンさんのカンフー映画で「〇〇拳」とかあったよなとか、あっ北斗の拳もあったなとか連想しちゃいます。歳がバレますね (;^_^A。

臭いものには蓋、ではありませんが、醜い式は文字でおくことによって見通しがよくなりますね。

自分は、卒業研究で、生成AIが登場するずっと前でしたが、当時の(今からみればかなり)貧弱なスペックのPCで「自然言語処理」を実現させるためには、使われる言葉に何らかの制約をかける必要があったので、算数文章題がいいんじゃないかと思ったのです。算数の文章題から言語モデルを作って、「問題解決」に必要な情報を拾わせ、それを使って問題を解くというのをやりました。

「自然言語処理」と「問題解決」という2つの技術の勉強が出来るということでそのように決めたわけです。それでも結構シンドかったですが、学部レベルにしてはよくやったと思いますね。ただインターフェイスまでは手が回らず、コマンドラインのプロンプトに対して単語を区切って入力しないとダメで、ただ解答を返すだけでしたね。途中で止まったり、解答がうまく出なかったりしました。使われている単語をキーにして「〇〇算」のようなものを引っ張ってきてそれに拾った数値を代入して解答させるというものでしたので、「典型的な」文章題しか解けませんでしたが、まあ、当然の結果ですよね。
なにぶんにも、学部生ですからね。
先生にはそう言って慰めてもらえました。

あのまま研究を続けていたら金脈が見つけられていたかもしてませんが、10^10桁くらいまでのお金には興味がないので、どうでもよいことです。
火星に移住するというようなことを考えて頑張っているイーロン・マスクさんみたいな感じがいいですね。
彼はお金を稼ぐというよりは、火星を目指してが突っ走っている後からお金がついてきているという感じがするのです。
お金を追いかけることper seに興味はなく気が付いていたら財を成していたという生き方がしたいです。
火星移住に比べてしまうとしょぼいスケールではありますが、私も現状に対する危機感に駆り立てられるように仕事をしてより良い未来を遺していきたいと考えています。

話が跳びました。私にはよくあることです(笑)。
卒業研究で「〇〇算」について色々見たのですが、今やすっかり忘れてしまいました。なので数学的に解いています。

一般性を持たない「解法」をいくつも覚えていくということに関連して、例えば1940年代中ごろに東京帝国大学(当時)の研究者たちが、九元連立方程式を解く計算機(九元連立方程式求解機!!)をつくったという話があります。
これは今のコンピュータが「デジタルコンピュータ」であるのに対して、機械に与える問題も物理的な金属の長さで与えて、物理的な機械の動きの結果、未知数が機械の中の棒の角度で表されたりしてそれを観測することによって解を求めていたので「アナログコンピュータ」と呼ばれています。
観測によって解を求めるので当然誤差が生じますが、それでもかなり精度が高かったと聞いています。その約10年前にアメリカで同様のアナログコンピュータが開発されており、それと同じものと考えられているようです。時期が時期だけに、当時の「産業スパイ」がパクってきたのかもしれませんね。
奇しくも同時期である1946年にアメリカでは最初のデジタルコンピュータといわれるENIACが製作されていますね。
これらの成果をもたらした研究の動機が「戦争」であったことには触れておかずにいられません。
そういう意味でも、軍産複合体の牙城に切り込んで、人類の存続をかけて仕事をしているマスクさんの動向に注目しています。
「戦争」やごく最近私たちが経験したコロナ禍のような「禍」といった邪悪な動機ではなく、同じ「人類生存の危機」に根差すものであっても「火星移住」や「地震予知」といった善といえる動機で研究が進められて欲しいと思います。
そこら辺(どこら辺や?)の詳しい話はまた他の稿で書かせていただきます。

何が言いたかったかといいますと「〇〇算」という考え方は、domain specific(領域限定的)でイマイチ、イケてないということです。アナログコンピュータがそうであったように。domain generalというか汎用的というか、今のデジタルコンピュータのスゴイところは汎用的な問題解決に使える点ですね。数学もそうです。線形代数とか、解析とかといった分野はありますが、数学を学べば一般的な問題解決のツールを手にすることになります。閃かないと解けない算数の問題も、数学の手にかかれば粛々と解いていくことができます。
うわっ、話が長くなりました。
もう一発、どうぞ!

お!整数の性質か!?面白いのか?
と思いきや、群数列の利用の陳腐な問題で😞です。
2次不等式が登場しますが、解が自然数という縛りがあり、
しかも1つしかないので、たわいもないです。
これを算数で解くのはやっぱりしんどいですが、それって価値あるしんどさですか?

これも数学的なアプローチをすれば、群数列の平凡な問題ですね。めんどくさいのは2次不等式の部分でしょうか。
(1)が(2)以降の誘導になっているかというと精々各段の一番右側が平方数になっているという気付きを与えるくらいでしょうか。三角形ですが、これは四角数の話です。
いきなり13段目に行くというのも「イケず(関西風に)」ですね。13段目まで書いちゃった受験生もいたのではないでしょうか。本当に罪作りな出題です。
どの段とどの段が上下になっているかが決まれば、どこの上下をとってきても数の差は決まってしまいます。最初(最後)の差が分かれば、右(左)に2ずつズレていくわけなので、差が保たれるのは当然といえば当然です。
これは印刷されている部分のみの観察によっても気付ける話ではありますが、文字式でやっておかないと気色悪い気もします。
アが m段目の n番目だとすれば、イは (m+1) 段目の (n+1)段目になります。アは(m-1)段目の最後の数である (m-1)^2にnを加えた数なので、
(m-1)^2+n であり、イは同様に考えて、m^2+n+1です。
 m^2+n+1-{(m-1)^2+n} = 2m
イからアを引いた差は n 、すなわち何番目かは関係なく、段数の関数なんですね。

非常にありふれた話なので、今まで見てきた開成、灘、筑駒と比べて格段に進学塾の対策が奏功する内容だと思います。

「超難関校」の入試問題作成には学力はかくあるべきだという強いメッセージを込めて欲しいと思いますし、そのようなものであるべきでしょう。そういう問題を作ったという気概が感じられません。

まだ続きますが、今日は長い余談が入ってしまいましたので、とりあえず、
Let's call it a day!

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