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エッセイのようなもの

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雑記からはみ出た、やや長めのもの。テーマを決めて書いているもの。
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#コラム

「まるい空間」─ 体感する、ということ

「まるい空間」─ 体感する、ということ

以前舞台で共演したことのある知人の踊りを久しぶりに観て、思ったことがある。

彼女の動きはまるみを帯びている、ということ。まるい空間を作る、踊り。

包み込む、というのとはまた少し違う。それは伸ばした手の、その指の先にある空気がふわりと押し出されるような。揺れる柔らかな布が空気を含んで、ふっと膨らんでいくような。そしてするすると、彼女を取り巻くエネルギーとも言える空気が、動きと共に空間に混ぜ込まれ

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東京、22時。

東京、22時。

乗車している電車と並行して走る、すし詰めの車両を見ていた。今日一日を過ごしてきた人々の、疲れた顔が並ぶ。どの表情も、感情を押し込めた「のっぺらぼう」のようで少し恐くなる。東京、だけではないのだろうけれど、これがこの街の日常だ。そう感じてから、ふと思う。

のっぺらぼうだ、なんてレッテルを貼ってしまった彼らひとりひとりの、今日一日を当然ながら私は知らない。朝のラッシュに加え、夜にまで遅延によりパーソ

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風景からはじまるうた

風景からはじまるうた

言葉がやんわりと浮かんでくる瞬間というのは、私にとっては風景に触れて、何かが響いたときが多い。

心の琴線とは、とても素敵な言葉だと思う。音楽を奏でるかのように、繊細な弦が共振する、震える様子が目に浮かぶようで美しい。

ぽろんぽろんと鳴るような。和音を奏でられるほどできた琴ではないと思うけれど、私の中にもそのようなものが一応は備わっているのでしょうか。拙いなあと思いながら、内側の音に導かれて言葉

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