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前頭葉の成長 生かすも殺すもあなた次第

今回は
「自分で判断して行動する。それは大事だよ」
というお話です。
発達障害のお子さんに療育の場で関わる中で
「自分で考えて行動する力」というのを
つけていただきたいなというふうに、日頃感じています。

人生や日常生活は「判断」の繰り返しだ


親が「朝起きてっ」て、起こさないと起きられない。
「これをやりましょうね」と言わないとできない。
一つ一つ、いつまでも声掛けが必要だということになると、
できることはあるのに自発的に行動するとことが難しくなり
親御さんや周りの支援者の方
学校の先生の声かけが必要になり続ける
ということになってしまいます。

これはお子さんにとっては
ずっと注意を受け続けるということになってしまって
自己肯定感、自分に自信が持てないということに
繋がってしまうのではないかなと思いますが、皆さんいかがですか。

今回はなぜこのお話をしているかというと、
リエゾンという小児精神科を舞台にした漫画から
学びを得たからです。

このリエゾンの8巻の“母子登校“という話で
「自分で判断して動けるようにしていこう」
という場面がありますので
ご興味ある方はリエゾン、読んでみてください。
そこでは、例えば
「宿題やりなさい」って言わないとやらないんです。とか、
「休み時間、何をしていいかわからない。」
それで悩んでるんですって診察で母親が訴えます。

そこで小児精神科医の先生が言うんです。
「そうですね。言われないとできない子にしてしまったんですよね。」
そしてその後、アドバイスを受けてご家庭で実践してみる。
ていうような流れになっていきます。

小さな「判断」のチャンスを摘まないで!


私が以前勤務していた放課後等デイサービスでも
例えば宿題が終わったら、
ご褒美的に一定時間タブレットを貸してもらえる
っていうような場面があって
一応1回ね10分とか15分とか
貸し出す時間が決まっているんです。
そのときに設定していたタイマーが鳴った。というときに
「はい、時計が鳴ったよ」と注意喚起するのはいいんですが
その後「はい、タブレットおしまいね」って
ひとこと、大体大人の方って言ってしまうんですよね。

それって、実は
お子さんが「判断」する貴重なチャンスを奪っています。
例えば「宿題やりなさい」っていう声掛け
「判断する」そのチャンスを奪っています。
では、これをどうしたらいいかなというと

“最後の判断は本人に委ねる“ということが大切です。

例えば、さっきの“タイマーが鳴ったらおしまいね“
っていう場面で大切なことは
まず、時計やタイマーを本人の見える場所に提示し
「鳴っている」っていう状況にまず気づかせる。
はい、それでどう行動するか待ちましょう。
というところですね。

それでも、本人が動かなければ
「時計が鳴ってます。どうしたらいいですか。」と問いかけます。
そこで、最後の判断は本人に任せる。
という小さい経験を繰り返していく必要がありますね。

例えば、おやつを食べました。
ゴミやお皿やコップがそのままになってます。
っていうときに、
「片付けなさい」って言いたくなるんです。
言いたくなるんだけど、最後の判断。そこは
本人に委ねてほしいので
片付いてないなと思っても、ぐっと抑えて
例えば「◯◯くん」と名前を呼んで、注意喚起してから
テーブルを指さして“ゴミがまだ残ってる“
っていうことを、まず気づかせる。

それでもわからなかったら
「テーブルの上はどうなってる?」と
注意を惹きつけ、状況理解を促す
というところまでで止めておくんですよ。
それで本人が「片付けるの忘れてた!」と
気づいて判断して動いてくれればラッキーっていう感じです。

単純に、まだ片付いてなかった!
っていうことに気づいてないっていう場合もあるので。
“気づいてたら片付けてるわ!“ってなるし
「宿題やんなさい」って言われたら
「今やるよ!やろうと思ってたんだよ」という
やりとりはありがちですよね。

「はい、今こうなってますよ。」
「それから、あなたはどうするんですか。」
という最後の判断は本人に委ねたいので
要点の、その手前で言葉を止めておく
っていうのがコツです。

なので一つの場面でも構いません。
1日に何度も何度も全てを
そうしなくちゃいけないっていうわけじゃなくって
お片付けだたらお片づけ。タイマーの約束だったらお約束。
何か一つをとりあえず決めて、あの最後の一言は言わない。

最後の判断は本人に任せるっていうことを気をつける。
それだけでも本人の尊厳も守られるし
本人ができる、できたっていうことを
繰り返すっていうことができるので
これはね1回2回では定着しません。

根気よく繰り返さないと
自発的な行動に繋がらないっていうこともあるので
興味を少しでも持って頂いたり、共感してくださったり
少し胸に留めておいていただけると
ありがたく思います。

親御さんやその支援者の方々の
気持ちの余裕時間の余裕があるときには
先ほど申し上げた、対応の仕方を
心がけていただくとよろしいかなと思います。

結構これは例えば小学校低学年、真ん中高学年
っていうふうに年代重ねていったとしても
この経験を積んでいないお子さんというのは
いつまでも注意喚起や注意喚起が必要になってしまうし
できることはあるのに自発的にできない
っていうことになってしまいます。

ただそれは本人のせいっていうわけじゃなくて
本当に“経験不足“っていうパターンも
私は多いんじゃないかなと思います。

親が大人が最後の判断をさせるという
芽を摘んでしまう、結論を言っちゃうから
本人が判断して動くっていうことを学習していない。
ていうことですね。

そしてその最後判断するというところは
おでこの方ですね。
前頭葉と言われるここがね、すごく大事なところなんです。
前頭葉だけを語ったら、これは非常にまた時間がかかるので
これ、シリーズでも考えていいかなと思うんですが

この前頭葉っていうのは
オーケストラの指揮者。会社で言う社長。
内閣であれば内閣総理大臣のような、
最後の決定権を判断するっていう決定権が
前頭葉にあるので、

前頭葉を鍛えていこう

この前頭葉を鍛えるっていうことが、大切なんですね。
そして前頭葉は
大人になってからも18歳から25歳ぐらいまでも
まだまだ成長すると言われているので
まだまだ伸ばせる能力なんだなと思います。

ということで最後の判断、これはお子さんに委ねていく。
では、今日はこのあたりにさせていただきます。
また次回お会いしましょう。ありがとうございました。

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