オンラインでできることを模索中
ことばの発達ラボの松本です。
私は日頃、
自治体の発達相談業務や学校巡回業務などに携わっています。
昨今は神経発達症、いわゆる発達障害への周知も進んでおり、
明らかな不適応がなくても相談につながるケースは増えてきたように感じます。
ただ、こうした
「なんらかの発達特性は見受けられるが、
明らかな遅れや適応上の問題が表在化していない子」の場合、
必ずしも療育や特別支援で手厚いフォローをされるわけではありません。
正直、地域差が大きいです。
でも、相談にお見えになる保護者からすると、
彼らの多くは、育てにくさや心配なところがある子どもです。
特に認知面の偏りや協調運動の難しさがあるお子さん、
ことばでのやり取りがスムーズに行かないお子さんが、
「なんとか」園生活に適応している場合。
その「なんとか」の部分を、
多くの親御さんは「ことばにならない不安」として感じているように、
見受けられます。
なんか心配なのに手が行き届かない、
数年先には支援を必要とするだろうが、
今はまだ療育という段階ではない。
そうして、幼児期には環境調整や合理的配慮でなんとか過ごし、
その後、小学校という学習主体の場に進学して適応が難しくなるお子さんを、
私は何人も見てきました。
こうしたお子さんは、
ステキな部分やできることを認められてきたお子さんなのかもしれません。
でも、子どもさん自身は120%の力で頑張ってきたのかもしれません。
誰にでも得意・不得意はあります。
私は日頃、ある程度の機能や活動レベルのばらつきは、
即座に問題とは見ずに、
少し長期で経過を追うようにしています。
だって、幼児期は本当に変化が大きいのです。
幼児期のあれこれは、
個々の特性がその人らしさになる『過程』であったりもするのです。
ただ、マイノリティな特性ゆえに子どもが困っていたとき、
大きすぎる壁を超えられなくなっているとき、
周囲の理解や配慮が立ち行かないことがことがあるんです。
それを、ただの得意・不得意と取ると、
子どもは苦しいばかりです。
目立ちにくい発達特性を有するお子さんたち。
彼らの問題が表在化するのは、
小学校入学前後の2〜3年が多いかと思います。
その時期にフォローがない方、
そしてフォローが外れた方に向けて、
オンラインでなんらかの取り組みができないかと考えています。
まずは親御さん向けの個別相談やコミュニティ作り、
そしてゆくゆくは子どもさん自身の居場所作りも。
発達支援というよりは子育て支援に近いかもしれません。
オンラインで気軽につながれる時代になったからこそ、
必要な人に届けられるシステムを、
一個人にも作れる気がしています。
近いうちになんらかのご案内ができるよう、
準備を進めていきます。
ご興味がある方は、
アカウントをフォローしていただけると幸いです。