![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123912447/rectangle_large_type_2_cf1b04ff608ff2d5c8d35578225cf011.jpeg?width=1200)
008「最果ての季節」紗奈ちゃんのほんとうのお母さんは、四季さんなのよ。
二人は、そこでしばらくお互いの距離を測っているように見えた。柁夫のくちびるが四時のくちびるに重なったとき、ようやくわたしはこれが、自分が見てはならないものだと気づいたのだった。
くちづけは一度では終わらなかった。わたしの意識は、すっかり彼らに奪われてしまっていた。灯りに揺れる二人の影は、天井を覆いつくし、はだかの素肌なんかよりずっと艶めかしくわたしの目に映った。
ここから先は
1,126字
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/101180247/profile_08a317c8d54c20770a232204c5af7adb.jpg?fit=bounds&format=jpeg&quality=85&width=330)
学生時代にとある公募で一次審査だけ通過した小説の再掲。
まさかのデータを紛失してしまい、Kindle用に一言一句打ち直している……
小説「最果ての季節」
300円
❏掲載誌:『役にたたないものは愛するしかない』 (https://koto-nrzk.booth.pm/items/5197550) ❏…
「星屑と人魚」の冊子制作費に活用させていただきます!(毎年、文学フリマ東京にて販売しています)