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018「最果ての季節」結局、また自分ばっかりそうやって泣くのね

 四時がわたしを都子さんの養子に入れたのは、この数日後のことだった。考えてみれば、それまでのほとんどの時間を、わたしは四時と過ごしていた気がする。四時は、わたしが彼女の果てを見てしまったことに気がついていたのだろうか。
 わたしは、四時のあまりの美しさに息をのみ、このひとを失いたくないと思ったのだ。
 それは、お祭りの晩のせつなさとはまた違っていた。わたしには、四時を引きとめることなどできない。四時のなかの何かが、わたしにはそう訴えたのだった。

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1,572字
学生時代にとある公募で一次審査だけ通過した小説の再掲。 まさかのデータを紛失してしまい、Kindle用に一言一句打ち直している……

❏掲載誌:『役にたたないものは愛するしかない』 (https://koto-nrzk.booth.pm/items/5197550) ❏…

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