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家事は時短がいいけれど執筆はじっくりコトコトでもいいんじゃない?

一般の人向けのライティング講座でよくこんな質問を受ける。

速く書けるようになりたいんです。
どうすればいいですか?

わかる。超わかる。
わたしも速く書けるものなら書きたい。

以前やったインスタライブで書き方や時間の使い方をテーマに話していたときにいただいたコメントも紹介しておく。

書こうとするとなかなか言葉が出てこなくて、2時間を3回やって、計6時間かけてようやく書きおわる感じです。これでいいんでしょうか?

こういうこともあるある!
ただ、それが毎回だと書くのが楽しいと思えなくなってしまうかも。
こちらのnoteにちょっとだけ解決策は書いている。

速く書けるに越したことはない。

そうは言っても、書けないときは書けないんじゃあああ!と叫びたくなるときもある。
というわけで今回は、ブログやnoteを書くときはそこまで気負わなくてもいいんじゃない?って話をするね。

速く書けないのはテクニックや物理的な問題だけじゃない

物理的な意味で速く書く方法はある。

  • タイピングスピードを上げる

  • 使いやすいキーボードにする。

  • 二画面(またはデュアルモニター)で作業する

  • (タイピングが苦手な場合)音声入力する

  • 毎日「書く習慣」がつくように練習する

  • いい文章を写経する

たしかに執筆速度が上がるかもしれない。ライティングがうまくなるかもしれない。
でもね、速く書けないときは何をやっても書けないのも事実。だって、書けないのは物理的な問題じゃなくて、メンタルに起因するところが大きいから。

ライターなんだから速く書けて当たり前でしょう?って思うかもしれないけれど、わたしはライターのなかではどちらかというと遅筆の部類に入ると思う。
集中したら速いのよ。でも、その集中が続かないし、集中するまでにものすごく時間がかかる。
速く書こうと思えば書けるっていうのは、結局速く書けていないことと同じ。だから、そんな自分を素直に受け入れて、速く書こうと意識するのをやめた。

すると「速く書かなきゃ」「たくさん書かなきゃ」というプレッシャーから解放されて、また書くのが楽しくなった。

自分の「ちょうどいい具合」を見つける

ライターになって4年目くらいの頃かな。1か月に40本くらい書いていた時期がある。
限界は人によって異なるが、これがわたしの限界だった。
この後、わたしは頑張りすぎて体調を崩してしまったのだ。
多くのクライアントに迷惑をかけてしまったにもかかわらず、「待ってますね」という温かい言葉をかけてくださったことは決して忘れない。

もちろん迷惑をかけてしまったのはよくない。でも自分の限界を知れたのはよかったと思う。
50代に入り、体力まかせの執筆は無理なのだと思い知ったからだ。
その頃から自分の働き方を見直した。

結果的に、いま受けている案件は月に10本前後。
単価が上がっているとはいえ、こんなんじゃとうていご飯を食べていけない。
でも、自分だけの収入で生活しているわけではないので、マイペースで書いて、細く長くライターとして続けられるほうがいいと判断した。

だからね、執筆だけで生活できてる人ってすごいと思う。ほんと尊敬。

意図的に案件を減らして余裕ができた時間は、こうしてブログやnoteを書いている。
それがわたしの「ちょうどいい具合」なのだ。

30代には30代の、40代には40代の、50代には50代の「ちょうどいい具合」がある。
だから、年齢を重ねるごとに「ちょうどいい具合」を見つけていくのが無理なく続けられる秘訣なんじゃないかなと感じている。

じっくり寝かしたからおいしくできたものもある

ブログやnoteには締め切りがない。そのぶん気楽に自由に書ける。ある意味、息抜きみたいなものだ。
有料noteやアフィリエイトでがっつりマネタイズしようとも思っていない。
とはいえ、お小遣いくらいあれば嬉しいけどね!

仕事で執筆するときとは違い、ブログやnoteは感情にまかせてバーっと書く。ここまではいい。集中できていればできないことはない。

ただ、書いてみたのはいいものの、なんとなく寝かせてみようと思うものもある。

実は、2024年1月にたくさんの人から「スキ」をいただいたnote『文章を書くのが苦手だと思っている人へ』を書き始めたのは2022年頃。

2年の時を経て、ようやく世に出したnoteだったりする。
ずっと下書きに寝かしたまま2年。
じっくりコトコト煮込んで、一番おいしいときに出したもの。
寝かし続けた2年の間に料理の腕が上がったおかげで、noteが完成したんだと思っている。

下書きは未来の自分へのプレゼント

だから途中で書けなくなって下書きに入っているものを簡単に削除しないでほしい。
「今」のあなたに書けなくても「未来」のあなたなら書ける可能性があるから。
下書きが溜まっていくと、罪悪感を抱くかもしれない。
でも、未来の自分のためにヒントを残しているんだと考えてみるのはどう?

2年はさすがに長すぎるかもしれないけど、これくらいの「ユルさ」があってもいいんじゃないかな。

完ぺきじゃなきゃいけない
毎日更新しなきゃいけない
速く書かなきゃいけない

おいしいものが出来上がるなら、そんなことは気にしない。じっくりコトコトで構わない。
細く長く続けるために、自分の「ちょうどいい具合」を試行錯誤する。
自分が楽しく自由に書けること。それが一番大事。

わたしの片付けコラムニストとしてのモットーは「家事は素早くラクに」なんだけど、ブログやnoteは必ずしもそうじゃなくていいと思っている。
もちろんライターの仕事は「素早く丁寧に」が基本。

でも、ブログやnoteは「じっくりでもいいから楽しく自由に」書いていたい。速いのがダメと言いたいわけではなく、熟成させたものも味わい深くていいんじゃない?って話。
そこは誤解しないでね。

ちなみにこのnoteも2か月くらい寝かせてから加筆修正して公開している。
そして、下書きに眠っているnoteはいくつもある。
未来の自分へのプレゼントとして。

ではまた次のnoteで!A bientôt!

noteの冒頭で紹介したインスタライブはこちら。

たまにライティングについてのコラボライブをやっているので、よかったらインスタフォローしてくださいね。

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こと(片付けコラムニスト)
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