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学びを倍速にする方法
良い文章作りは、百貨店の一階から学べ!
そう伝えるのは、小説家、ジャーナリスト、エッセイストなどとは異なるこの仕事を、第一人者として極めているのが、古賀史健氏です。
百貨店の一階には必ず化粧品の類が多く並びます。
この理由はいくつかあって、
①化粧品が持つ匂いが他の階に充満させないため
②女性の集客効果を狙い、そのまま2階3階へと誘導していく噴水効果を狙っているため
③一番購入しやすい売り場であるため、売り上げが見込めるものでなければならず、化粧品が女性にとっては生活必需品で単価が高くなるものであるため
ただ、古賀さんはもう一つあると言います。
それは、何より「華やかさ」があること。
明るくて、天井が高くて、煌びやかで、高級な香りがするフロアに入った瞬間に、異空間に来たことを感じ取れると言います。百貨店といういつもとは違う楽しい空間に来たことを自覚します。
そこから、文章構成術であるべき姿へとつなげていきます。
長い文章であるが、いくら最後まで読んだ時に面白いものであっても、それまでにだらだらとしてしまっては読者は離れていってしまう。
結末が面白いことは当然として、最初に異空間へといざなうことができるかどうか。これが大切だと言います。百貨店と同じように。
たしかに、最初の冒頭で引き込まれて、そのまますーっと世界に入り込んでしまうことってよくあります。面白いものは最初から面白いですもんね。
文章構成術として、なるほどなと思う一方で、百貨店からそれを抜き出してくるところがほんとに面白いなと感じました。
前田裕二さんのメモの魔力に書かれた「抽象化」もそうですよね。
西野亮廣さんがよく言う「意味変」もそうですよね。
本当に優れた人ってあらゆることから学びがあるということなんだと思います。
房野史典さんはFacebookで面白い投稿をされていました。
冒頭に、最後は「カレー」で終わるということを先に決めて、投稿記事を書き始めました!ってスタートするんですね。そこから、残るものとか保存とかがテーマになって、ちゃんとカレーで終わってました。
カレーは保存が効く食べ物であること、香辛料がその役割を果たしていることこれらから連想した「残るもの」というテーマだったんだと思います。
二つのものの共通項を捉える力。違うものに繋げていく力。そういった力があれば、倍速で学ぶ量が増えていくんだなと思いました。