それは突然やって来る 老化の話
老化の手順
自分の経験、先輩達の話、本の中の生き様で、薄々気づいていたことがある。
「老化は知らない間にやって来る。常に想定外だ」
養老孟司さんが言っているように人間は自然そのものだ。だから自然災害と同じでこちらの都合なんか無視してやって来る。
でも、ここまで近代化された都市で想定通りの生活をしていると、そのことを忘れがちだ。
「私は年を取らない」そんなことはあり得ない。
人生はベルトコンベアーに乗っているようなものだ。順繰りで何時かは老いて人の世話になっていく。だから多くの先人達の経験話に耳を傾ける必要がある。
「人生は過ぎ去ってから分かることばかり」
人生の節目と危機
42才 厄年の頃、体が確実に中年となる。成人病が顕著になる。
55才 遺伝的な問題とストレスなどで体を壊す。この頃、同級生が1人クモ膜下で亡くなった。
65才 加齢からの病魔や怪我に襲われる。免疫が低下する。64才の時、私もICUで生死の境を彷徨する。
65才以降 老化が激しくなる。体の全てが劣化する。
筋肉量に限って言えば、30代くらいまで普通にしていれば筋肉はそれほど落ちない。しかし、30才以降、筋肉量は何もしないと2日で1%以上落ちる。60過ぎると1日に1%は落ちる。特に足の筋肉はもの凄い勢いで落ちる。歩行困難が老化を加速させる。
老人が足を骨折したら最後、相当の覚悟でリハビリがしないと車椅子となる。65才の壁を乗り越えれば、後10年は生き延びると思う。
私は生き延びた。
健康寿命という観点からみれば男の寿命の中央値が84才、73才が健康寿命となる。11年は体を壊すか、病気で介護となる。この期間医療行為による延命だから、健康寿命が延びても介護は同様に生じる。逆に健康な故に介護年数は延びる可能性はある。でもDNAの動きで老衰はあっという間に来る。これは個人的な遺伝による運命だね。
母親の場合
私の母親は81才の時、多発性骨髄炎、ステージ4で余命長くても2年と告知された。治療し4年後、進行が止まった。ある程度元気になり、車いす生活だが、要介護が3となり特別養護老人ホームに入所出来た。
しかし、その4年後、風邪をひき、あっという間に弱って亡くなった。
89才だった。診断は老衰だった。
人生100年と政府とマスコミは言いすぎだ。男で65才から100才まで生きる(生存)は4人に1人だ。健康寿命という観点からは73才、その後、出来るだけ寝たきりにならない為、よれよれでも運動はするべきだと言うので頑張っている。そして、推測だけど、親の遺伝から、75才までは健康寿命。寿命は81才位かなと推測するが、その時はおそらく突然来るのだろう。
少しは頑張っている私の生涯スポーツ
--10代-- 成長期 サッカー 運動土台は20才まで
20代-----モトクロスライダー
30才からはトライアスロン MTBレース スイム
44才----------スポーツは継続
55才 スポーツも仕事も殺人的な忙しさ、体を壊す。
63才--------スポーツ引退 60才くらいまで元気だった。
長年のスポーツと心臓病など考察してみた。
老人に流行している登山
今、ゆっくり登山をしているが、ハイキング程度の山以外は、友人やガイドさんと一緒だ。
どんなに経験豊かでも体力自慢でも、老いは確実にある。それは遭難者の数字が表している。遭難者のほとんどは60、70代だ。少しは自分を見直して欲しい。