【寒い時期の体調管理】 葛根湯、小柴胡湯加桔梗石膏など漢方薬や生薬。龍角散や浅田飴。アロマテラピー、瞑想、ヨガ
新型コロナの流行が止むことなく寒さの厳しい時期になってしまいました。
体調管理をしっかりして、通常の感冒、インフルエンザにも備えなければなりません。
#Novel風邪・風邪予防対策
さらに「光の戦士」「デジタルソルジャー」といった魑魅魍魎がまき散らかすスピリチュアルと陰謀論の組み合わさったキモいデマからも身を守らなければなりません。
本当にメチャクチャなストレスフルな社会状況です。
関連note:【宇宙の導き!?】スピ系おすすめブログ・記事。 瞑想やヨガの人も読んでみて! スピリチュアルの闇沼!?
新型コロナに葛根湯など漢方薬?
先日、新型コロナの症状悪化に対して漢方薬が良いとする東北大学などによる研究がニュースで報道されました。
紹介された漢方薬は葛根湯と小柴胡湯加桔梗石膏です。
この漢方薬は西洋薬より安価で入手しやすく、副作用の面からも用いやすいため、注目している感染症専門家もいるようです。
「ゾコーバ」などと比べて凄く安いです。
しかし「特効薬」とされるほどのものではないようです。
伝統医薬の基本的な考え方では、症状と体質によって処方が決められます。
「証」に合わない処方は有害なことがあると考えられています。
風邪だから「葛根湯」というわけではないです。
症状と体質によっては、たとえば寒気が強いのか、熱っぽいのか、発汗があるのかないのか、咳はあるのか、痰はあるのか、、、などなどによっては、葛根湯だったり、麻黄湯、小青龍湯だったり、銀翹散だったり、桂枝湯や香蘇散、、、、、だったりします。(同病異治)
なので漢方薬を利用したい場合には、副作用のこともあるので、詳しい医師、薬剤師にちゃんと相談した方が良いです。
西洋薬であれ漢方薬であれ、適切な利用を心がけましょう。
オカルト医師に注意……
「全国有志医師の会」っていったい何なんだろう…….こわい
・葛根湯
葛根湯は有名な中医薬、漢方薬です。
中国で「医聖」と評価されている張仲景(159年-219年)の著した「傷寒雑病論」に収録されているものです。
傷寒雑病論は「黄帝内経」「神農本草経」とともに中国伝統医学における三大重要古典とされています。
原本は散逸し、今日では「傷寒論」「金匱要略」の2部として伝わっています。
ちなみに餃子(水餃子)の起源は張仲景の作った薬だという面白い説があります。
葛根湯は特に感冒初期に用いられるようです。
六経弁証における太陽病で、発汗が無く、うなじ部分や背中など筋肉にこわばりがあり、寒気や頭痛があるときに葛根湯これをつかさどるとされます。
用いられる生薬(桂皮/桂枝/シナモン、麻黄、葛根)の点では適応が広いとされます。
風寒を除き、発汗を促し、筋肉のこわばりを解き、痛みを止め、血行や水分流通、消化器官を助けるとされます。
含まれる生薬は葛根、麻黄、大棗、桂皮/桂枝、芍薬、ショウガ、甘草です。
葛根は解熱、鎮痛、抗炎症などの作用があるとされ、頭痛や筋肉のこわばりを和らげるとされます。
芍薬と甘草が配合されているため筋肉のこわばり、けいれん、痛みを和らげる効果(舒筋)が高まっています。
芍薬と甘草の2種の生薬だけでも「芍薬甘草湯」として、筋肉のけいれん、腹痛に用いられ、その止痛効果は評価されています。
甘草は「神農本草経」では「上品」とされ、中医薬、漢方薬に広く用いられ「国老」という別名もあります。
古来から洋の東西を問わず用いられ、古代ギリシャのヒポクラテスも、その薬効について言及しています。
甘草に関して一般的な注意事項は、「低カリウム血症」「偽アルドステロン症」に注意すべきと喚起されています。高齢者、女性はリスクが高まるとされるようです。
医師・薬剤師の指導に従い甘草を含む漢方薬の飲み合わせには注意するようにして下さい。
麻黄は代表的な発汗薬です。鎮咳、鎮痛、去痰、抗炎症などの作用があるとされます。
中枢神経興奮作用とともに交感神経興奮作用があります。スポーツのドーピング検査では注意が必要とされます。
ちなみに他にドーピング検査で注意すべきとされる生薬には附子、細辛、呉茱萸、蓮肉、南天実、丁子(丁香、クローブ)などがあります。
麻黄は刺激があり、これが多く含まれる処方は、高齢者や循環器、胃腸などの疾患がある場合には注意が必要とされます。
神農本草経では中品とされます。
麻黄、桂皮/桂枝、ショウガの配合で風寒を除き、発汗を促す作用が効果的になっています。
大棗、桂皮/桂枝、ショウガの配合は消化器官を助ける働きもあります。
・小柴胡湯加桔梗石膏
小柴胡湯加桔梗石膏も傷寒雑病論に収録されています。
これは小柴胡湯に桔梗と石膏が加わった処方です。
これは風邪初期からさらに進んだもの、六経弁証における少陽病に用いるとされます。
のどの痛み、炎症、食欲不振、悪心、疲労、口が苦い、心煩、胸脇部の苦しみ、発熱と悪寒が交互にくる症状(往来寒熱)、、、、などがあるときに用いられます。
含まれる生薬は柴胡、半夏、ショウガ、黄芩、人参、大棗、甘草、桔梗、石膏です。
柴胡と黄芩は、「柴胡剤」として、よく組み合わせて用いられることが多いです。
解熱、抗炎症などの作用があるとされ、往来寒熱を緩和するとされます。
感冒などによる胃部のつかえ、下痢、腹痛の症状に配合されることが多いとされます。
懸念される副作用として有名なのは「間質性肺炎」があります。
小柴胡湯による間質性肺炎の死亡例が報告されています。
他には肝障害の副作用も報告されています。
この間質性肺炎は柴胡によるアレルギー反応によるとする解説を以前読んだことがあります。黄芩によるものだとする見解もあるようです。
最新の研究ではどうなっているのでしょうか?
副作用の間質性肺炎も肝障害もまれなものなのですが、柴胡や黄芩が含まれる漢方薬を利用したい場合には、医師や薬剤師の指導を受けるようにして下さい。
ちなみに「ダイエット、痩身、美容」に関心のある人の中には、「大柴胡湯」というのを医師に相談することなく使用する人がいるようです。
この大柴胡湯にも、柴胡と黄芩は用いられています。また含まれる大黄は下剤です。注意するようにしてください。
(大柴胡湯:柴胡、半夏、黄芩、芍薬、枳実、大黄、大棗、生姜)
半夏、ショウガ、甘草が配合され、咳や痰を除き、悪心・吐き気を抑える作用が高まるとされます。
甘草が含まれるので、他の甘草を含む漢方薬との飲み合わせに注意すべきとされます。
人参、ショウガ、大棗、甘草の配合で「気」を補い全身の機能を調整し、消化器官を助ける作用が高まるとされます。
石膏は熱を除き、咳を止め、口の渇きを止め、炎症を抑える作用があるとされます。
桔梗は咳を鎮め、痰を除く作用があるとされ、喉の腫れや痛み、炎症によく用いられます。
桔梗湯(桔梗と甘草)として喉・扁桃周辺の痛み、炎症に用いられます。
排膿のためにも用いられます。例えば排膿湯は大棗、桔梗、甘草、ショウガによって構成されます。
桔梗はのど飴にもよく用いられます。「龍角散」(株式会社龍角散)(第3類医薬品)にも用いられています。
(桔梗、杏仁、セネガ、甘草)
参考:ゴホン!といえば|株式会社龍角散
「浅田飴」にも。例えば第2類医薬品である「浅田飴」には桔梗、トコン、麻黄、人参が含まれます。
浅田飴ののど飴(食品)では、桔梗以外にも、桂皮、甘草、カリン、カミツレ、マヌカハニー、プロポリス、、、、などが小薬・ハーブ成分が含まれるものがあるようです。
参考:せき・こえ・のどに 株式会社浅田飴
寒い時期の体調管理に役立つ関連note ―― ショウガ湯、ヨガ・瞑想、冷え性など
・【しょうが湯 辛熱性!!】風邪、インフルエンザの季節に生姜湯。寒い時期の温活。 ショウガオールのパワー
体を内部から温める効果の強いショウガ湯についてです。
ショウガを加熱・乾燥すると「ショウガオール」が増加して、「辛熱性」になります。
これは身体を温める効果が高まりますが、胃腸や交感神経への刺激性も強まるのでちょっと注意して下さい。
・冷え性の改善・対策法 ―― 食事、運動、漢方、瞑想(気功、ヨガ)など【温活】
冷え性改善法について概説してあります。漢方や生薬についても触れています。
ヨガや瞑想も免疫機能の調整に良いとされています。
ヨガによるリラクゼーション効果や整体効果と組み合わせて、瞑想もやるととてもいいのではないでしょうか。
瞑想は、いろいろな種類があって迷うこともありますが、私は呼吸を静め、心を静めるだけのシンプルなものだけでも十分だと思います。
ヨガや瞑想にアロマテラピーを活用するのもよいです。
オススメは森林浴、フィトンチッド系の精油です。「シネオール」や「α-ピネン」などを含むものです。
ローズマリー(シネオール)、ユーカリ(グロブルス、ラディアータ)、ヒノキ、サイプレス、ジュニパーなどです。ティートリーもよいです。
ブレンドもよいと思います。
例えばローズマリーもしくはユーカリが1~3、ヒノキが1、ティートリーが1といった割合のブレンドです。
呼吸法、ヨガのプラーナヤーマの時にアロマテラピーを用いると呼吸器の健康にも良いかもしれません。
・薬酒(薬用酒、健康酒)の作り方。周公百歳酒、養命酒など。ヨガや気功に役立つ?
・地丹法(気功的食養)について