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水苗代の整備 美味しいお米の育てかた#016

苗代づくり


苗代は育苗する場のことを言います。

苗代は同じ場所を利用していくこともできます。 その場合は苗代として利用した後に草を生やし、秋に刈って十分枯れたら耕し鋤き込んで腐植を還元していきます。

春にこれをしてしまうと十分枯れていない草が苗床の成形の際に邪魔になるので、秋の作業としましょう。



畦塗り

春起こしをした上でさらに丁寧に細 かく耕うんすることで、苗床の成形がスムー スになります。

苗床の成形はトラクターのロータリに鍬形の器具を付けて作る方法や、5馬力~10馬力程度の耕運機の歯を左右入れ替えて両サイドに 土を飛ばすようにセッティングし、通路溝を 掘っていく方法などがあります。

ここで苗箱を立て向きか横向きか、一列に何枚置くかなどをあらかじめ決めておく必要があります。

苗床のテーブルの幅は余裕をもって成形しましょう。

ギリギリに成形してしまうと水が入ったときに縁が崩れてしまうため、苗箱の下から伸びる苗の根が行き場を失ってしまい生育が滞ってしまいます。

育苗と苗代づくりは同時並行で行い、苗代を 整えた後に、水が引いて乾かないうちに、できるだけ早く苗箱を並べます。

乾いてしまうと泥が固く締まってしまうためです。

ですから、 苗箱を苗代に運搬した後に、苗代に水を入れるなどして整えていくという順番が良いでしょう。




あたたかい気温水温を保持する


また、水の冷たい地域であれば用水路と苗代 の間にため池を作ります。

これは水温が苗の生育に大きく関係してくる からです。

あまりに冷たい水であれば広く浅い、ため池が良いでし ょう。

ため池に溜まった水をゆっくりと苗代に入れることで緩やかに水位が上がります。

そのようにして稲にインパクトを与えないようにすると生育がスムースになるでしょう。

苗代の時はまだこのため池は使いません。ため池は生育用です。

ですので、ため池経由の水路と苗代づくりの際に必要な直接入れる水路を両方用意し、後でスイッチできるようにしておきましょう。


手前がため池。入水口からの水は写真奥の水路を回って苗代に入る仕込み

準備が出来たら苗代に入水します。

苗床テー ブルの上まで水が入ったら水を止め、トンボ で 均平にしていきます。

水位と平均して平らにならしていきます。苗代のつくりや土質によっ て水位の変化は様々です。

適度の入水排水をコントロールし て苗床テーブルの均平をとり ましょう。

続く

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山田憲吾
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