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HANABI

今年の夏は、Mr.ChildrenのHANABIをたくさん聴いた。この曲は2008年、私たちがまだ5歳の時に発売されたから世代ではないはずなのに友人の1人の十八番らしく、ドライブで流したり、友人が歌ってるのを聴いたり、みんなで歌ったりもした。この夏がいつもの夏より暑く、キラキラしていたのはこの曲のおかげかもしれない。

地元のいつメンとこの夏に会うのが最後になった日、地元の公園に集まってみんなで花火をした。花火を買う時、締めは線香花火だろう、という話で人数が多いから線香花火が多めに入ってそうな花火セットを買ったら、まさかの30本程入っていて流石に多過ぎて儚さがちょっとだけ減ったように感じたけれど、それでもみんなでライターで火をつけながらした花火はとても楽しかった。残念だったのは2人都合が悪く集まれなくて、10人揃って花火ができなかったこと。人数が多いから10人みんなが集まれるのは奇跡に近いけれど、それでも10人で夏の最後を過ごしたかったなと思う。

花火が一瞬で散ってしまうように、私たちがこうやって集まって同じ時間を共有できるのは一生のうちのたった一瞬にしかすぎないと思う。まだ21歳だから。この先、就職や結婚とか、それぞれがそれぞれの将来を考え出したら私たちの関係は変わっていってしまうのだろう。「ずっと」なんて無いのは分かっているけれど、「ずっと」を願ってしまう。そのくらい私はみんなが、みんなと過ごす時間が、大好きすぎてたまに怖くなる。いつか会えなくなったことに気付いた時、過去を恋しく思ってしまいそうで。あの時に戻りたい、と思ってしまいそうで。

恋しくなった時の分まで、寂しくなった時の分まで、みんなと過ごせる今この瞬間を目に、記憶に、強く強く焼き付けておきたい。歌詞のように「もう一回」を願うけれど、「もう一回」は来るか分からないから。

「また冬に」と言って、みんなとさよならした。
「もう一回」はやって来るかな?やって来るといいな。

そして願うなら、来年の夏、もう一回みんなでHANABIを。

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