棚からぼたもち。

意味 思いがけない幸運にあうということ。

棚からぼたもち。

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私というひと。

「私はこんな人。」 そう誰かに言えるほど私は私のことを知りません。 よく私の周りにいる人に「私ってどんな人?」、「どんなふうに見えてる?」、「私ってこうかな?」と聞いています。そのくらい、私は私がどんな人なのか分かっていません。 だから、ここには今の私を綴りたいと思います。 まず、私は近くにファミレスもない、街灯も少ない自然に囲まれた九州の田舎で生まれ育ちました。その町で18年、東京に出て2年、今年で20歳になります。 好きな食べものは明太子おにぎりで、好きな色は黄色。

    • 「ボーイフレンド」を観て

      少し流行りに遅れたけれどNetflixで配信されている「ボーイフレンド」を一気見した。男性同士の恋愛に対して全く偏見はなく、なんなら「美しい彼」というドラマは何度も見返すくらいに好きだ。ただ、リアリティ番組には少し抵抗があったので話題になっている時期はあまりこの番組に興味はなかった。観ようと思ったきっかけは、ある好きなYouTuberがあまりにも熱くこの「ボーイフレンド」を語るからだった。 ざっくりと番組の内容を説明すると、恋愛対象が男性またはどちらもという年齢も職業も様々

      • HANABI

        今年の夏は、Mr.ChildrenのHANABIをたくさん聴いた。この曲は2008年、私たちがまだ5歳の時に発売されたから世代ではないはずなのに友人の1人の十八番らしく、ドライブで流したり、友人が歌ってるのを聴いたり、みんなで歌ったりもした。この夏がいつもの夏より暑く、キラキラしていたのはこの曲のおかげかもしれない。 地元のいつメンとこの夏に会うのが最後になった日、地元の公園に集まってみんなで花火をした。花火を買う時、締めは線香花火だろう、という話で人数が多いから線香花火が

        • ちゃんと存在していた

          どんなに楽しい1日だって、どんなに苦しい1日だって、必ず過ぎていく。今、この瞬間の感情を記憶していたい、と強く願っても、もう明日にはその感情を言語化できないほどに忘れてしまっていて、全てを記憶したままこの先を生きていくのには限界があるんだと、その度に思わせられる。 数ヶ月前から計画していた1泊2日のグランピングがようやく決行された。2日間とも快晴で、夜は流星群も見られた。 わざわざ遠回りして買い出しをしたこと。 スイカじゃなくてシャインマスカットを買ったこと。 車内で

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          先が見える人と付き合ったよ

          「先が見えない俺よりも、先が見える人と付き合った方がいい。」 電話を切った後の涙は、きっとこの言葉から来たのだと思う。 年下の男の子とは無事に付き合った。愛されることがこんなにも幸せなのか、と日々思わせられる。 声が好き、話し方が好き、ドキドキよりも安心で、一緒にいて落ち着く。年下くんが私を幸せにしてくれる未来も、私が年下くんを幸せにする未来も、どちらも見えるような気がした。 見えないものよりも見えるものを信じる。 だから私は年下くんを選んだ。 年下くんの目を見て「

          先が見える人と付き合ったよ

          君や変化も愛したよ その先を見たかった

          テレビをつけたら、一目惚れの彼が1番好きなMrs.GREEN APPLEが「青と夏」と「ライラック」を歌っていた。それを観ながら、彼に「好き」と伝えようと私は決めた。 すぐに彼に「バイトが終わったら電話に付き合ってほしい」と連絡を入れて、勇気をもらうために友達と電話して、オリンピック観ながら電話までの4時間を過ごした。オリンピックの緊張なのか、これから告白する緊張なのか、分からないぐらいにドキドキがMAXすぎた。 23時半ごろに「かけていいよ」ときて、電話かけてすぐに「好

          君や変化も愛したよ その先を見たかった

          一目惚れの効力は強すぎる

          珍しく大学の別館でゼミがあるというから、普段は使わない階段を降りて向かっていたら一目惚れの彼と偶然出会した。 あぁ、終わった。 片思いを諦めても、会いたい!会いたい!と友人に嘆いていたが、いざ彼と今会ってしまうとまた辛い片思いを再開することになってしまうだろう、とは思っていた。約2ヶ月ぶりに顔を見て、約1ヶ月ぶりに彼の声を聞いたけれど、やっぱり頭からつま先まで全部好きだな〜、私のどタイプだ〜とゼミ中に考えていた。 ゼミ終わりに私のことを「好き」だと言ってくれる毎日連絡を

          一目惚れの効力は強すぎる

          自然に私の名前を

          最近になって、自分の名前が好きになった。 21年間生きてきて、一度も同じ名前の人に出会ったことがない。珍しくて、ちょっと言いづらくて、一度で聞き取ってもらえない自分の名前をなかなか誇りに思えなくて、母に「どうしてこの名前にしたの?」と何度も聞いた気がする。可愛らしくて、綺麗に呼ばれる名前にいつも憧れていた。 でも最近は、 好きな人に名前を呼んでもらった時とか、 誰かの変換予測に私の名前があるとか、 名前を見て私だって気付いてくれるとか、 その人の中に長い間居続けら

          自然に私の名前を

          待ってるね

          夏目漱石が「I love you.」を「月が綺麗ですね。」と訳すならば、私は「I love you.」を「貴方をいつまでも待っています。」と訳したい。「待ってるね」は、私が「好き」に代わって言える最大限の愛情表現で、貴方を待っている人が1人でもいるということを相手に知ってほしくて言っている。 大学に来ない彼に、一度も「大学に来い!」と言うことはできなかった。来たくても来れないことがあることを知っているし、好きだから余計に負担に思ってほしくなかった。だから代わりに「待ってるね

          向日葵

          人生で初めて花をもらった。 卒業式とかでみんなに用意がされた花束をもらうことはあったけれど、私ひとりを想って、私の為だけに選ばれた花を受け取るのは初めてだった。花をもらうってこんな気持ちなんだって、今日をもって知れた。 花をくれた人は、『親友』という言葉以上があるならば、その言葉に当てはまるぐらいの関係にいる人である。出会って3年目になるが、今日その子に隠していた唯一の秘密を話した。本当は全てが解決して、時効になったら打ち明けようと思っていたが、「あなたのことをちゃんと知

          嫌いなりのお祝いを。

          今日は数年前に縁を切った父の誕生日だ。 何歳になったのかも知らない。知りたいとも別に思っていない。それくらいに私は父のことが嫌い、というか、拒絶している。 母と父が別れて10年以上が経った。父が家を出て行くまでの2日間を私は一生忘れることはないと思う。たった9歳で、人生でこれ以上泣くことはもう無いだろうというくらいに涙を流した。荷物をまとめる父の姿も、泣く母の姿も、何も分かっていない幼い弟の姿も、嫌っていうくらいに鮮明に覚えている。 そもそも、勉強ばかりをしていた真面目

          嫌いなりのお祝いを。

          好きだから信じる

          彼の方から初めてLINEがきた。「明日の朝一緒に大学行こう」と。すごく嬉しかった。いつも待っていたLINEが明日の約束で、「一緒」という言葉があって、ちょっとでもこの恋が進んでいるように感じれて諦めずによかったと思えた瞬間だった。 けど、朝になって「熱が出て行けなくなった」とLINEがきた。これがいつもの寝坊しての嘘なのか、事実なのかは分からない。だけど、好きだから信じるし、都合のいいように解釈するし、熱の心配もするよ。もし嘘でもちゃんと騙されたふりするよ。 ある友人と「

          好きだから信じる

          全部あなたのためなのにさ、

          メイクもヘアセットも全部あなたのため。 本当にその通りだと思う。女の子は。いや、みんな、自分のビジュが1番いい時に好きな人に会いたい。 今日、勢いで髪を切った。マッシュショートにした。もしかしたら彼はロング派だったかも、と思ったけれどそんなこともう気にしない。どうせ彼に会うのは1ヶ月後とかだろう。会えるかもしれない、今日は大学に来てるかもしれない、と期待を胸にメイクやヘアセットを頑張る自分は恋する女の子そのもので、キラキラしてたんじゃないかなって思う。彼と目を合わせるため

          全部あなたのためなのにさ、

          一目惚れの先はね、自分で築くの。

          「ドナルドがね、グワグワグワって言ってるドナルドがね好きなの。」 グワグワグワと電話越しで何度も言っている彼が可愛すぎて、何度も1人で悶えてた。大学で見た姿とは違って本当に本当に可愛らしい人で子犬みたいな人だった。彼の話し方が癖になりそう、と思った。 意外とアウトドアで、でもちょっとめんどくさがり屋で、雨が嫌い。LINEはあまり上手ではないけれど、電話はよくする。姉が2人いる。ゲーム、食べること、子どもが好き。サッカー、バレー、陸上をやっていた。誕生日は11月4日。 初

          一目惚れの先はね、自分で築くの。

          この一目惚れに先はないのか

          2年の前期、毎週水曜の2限にある経済学の授業で初めて見かけた。 淡々と話す教授とスマホか睡魔と戦っている学生の中で、1人黙々とノートを取っていた彼に一目惚れのようなものをした。 シンプルな白いTシャツとジーンズがよく似合う人だった。 彼を見かけてから、毎週の経済学で探していたけれど全然見当たらなくて。次に見かけたのは数ヶ月後の別の授業だった。 私の学部はほとんどが必修の授業なので時間割を好きなように作ることはできない。みんな大体同じような時間割になるから、たまにしか見

          この一目惚れに先はないのか

          最高密度の春だった。

          春がこんなにも美しい季節なんて知らなかったし、愛おしさを抱くなんて思ってもいなかった。どの日々も幸せだったが、特に記憶に残った夜の話をしたい。 その夜は帰省の最終日で、数日前に「最後に会おう」と友人が連絡をくれたので最終日の前夜、数人で集まることになった。まさかの早くに帰省を終えた友人がまた地元に帰ってきていて予想以上に盛り上がった。「明日暇だ」という話から次の日(今日)も会う約束をして夜中の3時に解散した。 家に戻って、昼ごろから集まるだろうと思っていたのでゆっくり寝る

          最高密度の春だった。