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君や変化も愛したよ その先を見たかった

テレビをつけたら、一目惚れの彼が1番好きなMrs.GREEN APPLEが「青と夏」と「ライラック」を歌っていた。それを観ながら、彼に「好き」と伝えようと私は決めた。

すぐに彼に「バイトが終わったら電話に付き合ってほしい」と連絡を入れて、勇気をもらうために友達と電話して、オリンピック観ながら電話までの4時間を過ごした。オリンピックの緊張なのか、これから告白する緊張なのか、分からないぐらいにドキドキがMAXすぎた。

23時半ごろに「かけていいよ」ときて、電話かけてすぐに「好きです。一目惚れでした。」と伝えた。やっぱり彼は私の好意に気づいていたし、それでも相手してくれていて、告白の時もずっと優しく話を聞いてくれていた。自分のことを気にかけてくれたこと、連絡してくれたこと嬉しかったよ、と言ってくれた。

彼と遊ぶ約束をこの前していたから、「彼氏ができる。だから行けない」とは言ったが、「本当は貴方の歌聴きたかった、一緒にお酒飲みたかった」と伝えてしまった。まだ「好き」を過去形にできないこと、卒業まで忘れられないと思うこと、彼をこの電話でたくさん困らせたと思うけれど全て言い切った。彼が「その人のこと好き?」と聞いてきた。「うん、好き」とは言えなかった。だって、今1番好きな人にそれを聞かれているんだもん。「頑張れ」とも言われて、1番言われたくない人なのに。途中からは彼が私にかけてくれる言葉全てが辛かった。

彼が頼み事を最後にしてきた。
「これからも友達でいてほしい。変わらずに接してほしい」と。

後期が始まって彼に会えたら、私はちゃんと「友達のふり」をしようと思う。友達として大学にきた彼を楽しませようと思う。

ケリをつけるための電話で、告白だったけれど、スッキリはしなかった。やっぱり好きだな、と何度も思ったし、この告白が正解だったのか、と何度も疑った。だけど、彼を好きになってよかったと思う。初めてこんなに片思いを頑張ったのも、初めて告白したのも彼でよかったと思う。

彼は今の自分に自信が無いように言っていたけれど、十分魅力的な人だということに気づくべきだ。愛される人であることを知ってほしい。彼がそのことに気づくきっかけが、私でありたかったけど。





電話の途中で「今クワガタがいたの〜」と言ってきた彼はやっぱり愛おしいなと思った。

終わり。

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