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一目惚れの効力は強すぎる

珍しく大学の別館でゼミがあるというから、普段は使わない階段を降りて向かっていたら一目惚れの彼と偶然出会した。

あぁ、終わった。

片思いを諦めても、会いたい!会いたい!と友人に嘆いていたが、いざ彼と今会ってしまうとまた辛い片思いを再開することになってしまうだろう、とは思っていた。約2ヶ月ぶりに顔を見て、約1ヶ月ぶりに彼の声を聞いたけれど、やっぱり頭からつま先まで全部好きだな〜、私のどタイプだ〜とゼミ中に考えていた。

ゼミ終わりに私のことを「好き」だと言ってくれる毎日連絡を取っている年下の男の子と、約1ヶ月連絡を取っていない一目惚れの彼の2人にLINEを送った。先に返信がきた方に期待してみようと。年下の男の子が先に返信をしてくれと願いながら過ごしていたら、一目惚れの彼の方が早かった。久しぶりに彼とLINEをして、楽しかったし、彼からの返信に私の名前が入っていてなんかとても嬉しかった。流れで夏休みに遊ぶ約束をしてしまった。彼のことだからまたドタキャンされそうだなと期待はしていないけれど、友人として仲良くなるためにと自分への言い訳を作って帰省の日にちを彼との約束のために伸ばした。

多分、私は年下の男の子と付き合うことになると思う。愛される方が幸せだと私は思うから。それに、この子とは恋人になった時の想像ができる。手を繋いで、甘え、甘えられて、キスして。恋人になった時の想像ができるか、彼との未来を考えられるか、は付き合うにおいてすごく大事な基準になるのではないかと思う。けど、私が好きになる人は、私が片思いをする人は、いつもその想像ができない。好きすぎるからなのか、期待したくなくて想像することを怖がっているのか、分からないけれど私の片思いは付き合いたい!が頑張る理由ではない。

一目惚れの彼とは先が見えない。想像できない。

だから彼への片思いを終わらせたのだけど、一目惚れの効力はすごくって。いくら年下の男の子と付き合ってちゃんと好きでも、私は彼に会ってしまうとときめいちゃう。あぁ好きだな、と毎回思うんだって思ってしまう。私が彼のこと好きなのを知ってて、遊ぶ?と誘ってきたり、大学来ないのに飲みには行ったり、歌もダーツも上手い。可愛い顔してアイコス吸ってる。クズ要素しかないのにさ。でも、やっぱり好きなんだよね、彼のこと。

会いたかったけど、会いたくなかった。

あの時、いつも使っている階段を使えばよかった。

もう少しだけ、教室で友達と話してればよかった。

でも、会いたかった。ずっと待ってた。

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