辛口カレーが人気のタバコが吸える「昔ながらの喫茶店」
JR五反⽥駅から徒歩3分にある「カフェ・ビアンコ」様は、朝7時からやっているモーニングと辛口カレーライスが⼈気。創業から37年、変わらないスタイルで⻑く愛されているお店です。
タバコが吸える昔ながらの喫茶店として営業されているこだわりと、懐かしい味わいと評判の⾟⼝カレーライスについて、店主の平⼭様にお伺いしました。
もともとは⺟が始めた喫茶店
⺟が地元の高知県で喫茶店をやっていましたが、私は上京して東京の⼤学を卒業しました。⽗がすでに亡くなっていて⺟と家族⼆⼈だったというのもあり、⺟も上京して二人で一緒に喫茶店をやったらいいんじゃないかという話になりました。
私が⼤学を卒業して23歳になる1988年の4⽉1⽇が創業⽇です。私が59歳になるから、37年やっているということですね。
お店を始めて2〜3年ほどは、私は外で働きながら朝⼣に⼿伝うくらいでしたが、⺟が体調を崩してからは専業でお店に⼊りました。
ヘビースモーカーだった母のこだわり
ちょうど、コロナ禍になるかならないかの時期に、喫煙に関して規制が厳しくなって、⾮喫煙者の健康を守るためにスペースを完全に分けるか、禁煙にしなくてはならなくなりました。
⺟もヘビースモーカーで亡くなるまでショートホープを吸っていました。喫茶店はタバコとコーヒー、あとはチョコレートとかちょっとした⽢いものを楽しむところ、というのが⺟のコンセプトでした。
お店でタバコを吸えるように許可を取る必要があって結構⼤変でしたが、創業当時は吸えたのに途中で吸えなくなるとか、そういう⾵に変えるのは嫌だったんです。
創業時に冷蔵庫を買った会社の営業員が、当時は⼀番新人だったのに、3回⽬の買い替えの時には所⻑さんになっていて安くしてくれたり。よくここでサボっていた銀⾏のお兄ちゃんが、定年になったんですよと挨拶に来てくれたこともありました。
久しぶりにお店に来てくださったお客様に、「まだあったんだ」「昔のまんまだね」と思っていただけるように、今もお店を続けています。
「とにかくお⽶は美味しくないといけない」という父の言葉
⽗の遺⾔といいますか、「とにかくお⽶は美味しくないといけない」と言っていたもので、家でもお店でも良いお⽶を使っていましたが、お⽶が不作の年にあったタイ⽶騒ぎをきっかけに、当時使っていたお⽶屋さんをやめることになりました。
そんなときにあきたこまち協会さんにお声がけいただいて、⾷べてみて美味しかったから、もう30年ぐらいあきたこまちを取っていると思います。
⺟が私に作ってくれていた家庭のカレー
お客様に「懐かしい味がする」と言っていただいているカレーは、ルーを3種類ぐらい混ぜています。ガラムマサラとか特別なスパイスは使わず、隠し味にお醤油とコンソメとかをちょっと⼊れたり、お⽔よりも多いぐらいのトマトが⼊っています。
1回だけですが、カレーのルーとご飯はおかわりできるんですよ。それで2⼈前くらいのボリュームになりますが、それもお⽶が美味しいからよ(笑)。
お客様がうちのお店を⼤事にしてくださることが喜び
会社を退職されても、近くまで来たからと寄ってくださったり、⻭医者や美容院は変えられないからと、⻭医者とか美容院に来るたびに寄ってくださるお客様がいます。そういう⾵に、ずっと⼤事にしてくださっているお客様が多いです。そういうお気持ちがすごく嬉しいですね。
=インタビュアー実食!=
今回はランチの人気メニューの「自家製辛口カレーライス」をいただきました。
大きめにカットされたニンジン、ジャガイモがゴロッと入ったカレーを食べ進めていると、ちょうどいい頃合いで「カレールーとごはんのおかわりはどうですか」とお声がけいただいたので、もちろんおかわりをお願いしました。付け合わせの煮物の小鉢も、味がしみて美味しかったです。
ランチには200円でコーヒーが付けられるので、食後の一服としてゆっくり過ごせました。
五反田のオフィス街の一角にあり、大人の隠れ家風カフェという佇まいで常連の方も多く、皆様ゆっくり思い思いの時間を過ごされていました。気さくな店主様と過ごしやすい空間で、皆様から愛されているお店でした。
宮地
店舗情報
カフェビアンコ(cafe BIANCO)
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