親のプライド
「2人でケンカをして、1週間も口を利かないことってあった?」
と夫が私と息子に聞きました。
夫の会社の先輩のご家庭では、奥様とお子さんがケンカをすると1週間は口を利かないらしく、夫は我が家のケースが気になったみたいです。
夫の「うちでそんなことある?」の問いに息子が
「ないよ。そもそもケンカしないし」
って即答していました。
それから、
「お母さんはケンカをしたとしても絶対に無視しないもん。逆に1週間お母さんを無視するのが大変、お母さんプライドないから。」
「プライドがない」
って息子の表現に、今まで大変だったいろんな思い出が蘇ってきて笑ってしまいました。
「お母さんは、息子に愛を伝えるのに邪魔をするプライドなんていらないよ。お母さんは、あなたを全力で笑顔にすることに情熱をかけているんだから」
って私が答えると、息子は、
「お母さん、マジだからな…。本気でやってくるから絶対に耐えきれない。絶対笑っちゃう」
って笑っていました。
息子の言葉を聞いていて、親の本気度はしっかり伝わっているんだなって嬉しかったです。
本気で子どもと向き合うって大変だけど、諦めなければ子どもに伝わっているんですね。
子どもに愛情を伝えるとき、どんなに下手で不器用でも、恥も外聞もなく本気で子どもと向き合っていれば、子どもに気持ちは届くんだなって思いました。
私は、エガちゃんのYouTubeが大好きでみています。
出川哲朗さんとか、エガちゃんって昔は嫌われキャラでしたよね。
でも、今は好感度が高い。
昔から大切にしていることが変わらないこと、何歳になってもお笑いのためにチャレンジし続けられるってすごいなって尊敬しています。
エガちゃんみたいに、過激なチャレンジをするわけではないし、何十年もかけてたくさんの人たちを笑わせるわけでもない。
目の前の大切な人を笑顔にするだけだったら、ハードルも低そうだし自分にも出来そうです。
親の愛情と承認の言葉がけで子どもの笑顔を引き出すためにできることってたくさんあります。
親ってついつい、子どもの未来を想像して不安になってしまいますよね。
子どもの未来のためにって気持ちが強くなると、「今この瞬間」を疎かにしがち。
目の前の我が子を見ているようでみていない。
子どもは「今この瞬間」を生きているのに。
思考や感情は視線でもコントロールできる。
どこに目を向けるのかがとても大切です。
子どもって親をよく観察しています。
「子どもにどんな背中をみせたいか」
私は、よく自分自身に聞いています。
上手くできなくても、最後まで諦めずに前進し続ける背中、問題を楽しみながら乗り越えていく背中をお腹を抱えて笑いながら面白がってみてくれたら嬉しいな。
今が一番、子どもに背中を見せてあげられるチャンスだと思うんです。
子どもと真剣に向き合って、愛を伝えられる機会なんて人生にそんなにないですよね。
そんなチャンスがきたって、とっても幸せなこと。
悲しんで苦しんでいるときも、怒ったり無視したりするにもエネルギーを使うし、かなり疲れますよね。
同じエネルギーを使うならみんなが笑顔になれることにエネルギーを使った方がエコロジカル。
大切なエネルギー、親のプライドを守ることに使うより、子どもの笑顔を引き出すことに使いたいです。
「お母さん、プライドないから」
と話す息子のこの言葉を聞いて、息子の笑顔を奪う親のプライドなんかとっくの昔に捨てちゃってたことに気付きました。
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