【読書noteNo.23 「事務」は目標達成するために必要な技術かもしれない。坂口恭平『生きのびるための事務』】
フォロワーさんの一人であるshogoさんが、
今回紹介する本を取り上げており、「面白そうだな~」と思い、早速買って読んでみた。
「事務」というと、地味なイメージしか今まで持っていなかったし、いいイメージが沸かなかった。なぜなら、「事務的」な対応だよね~みたいなイメージでしか、「事務」を捉えていなかったからだ。
しかし、この本を読んで、《事務》は、今の自分が目標を達成するのに必要な技術であることを学んだ。
《事務》とは抽象的なイメージを数字や文字に置き換えて、《具体的な値や計画》として見える形にする技術である
現在、会計事務所で働いている。この仕事について、簡単に説明しておく。
クライアントの記帳内容(正しい内容で会計処理をされていて、正しい勘定科目をつかっているか)を確認して、その記帳内容に基づいて決算書を作って、納めるべき税金を計算する、といったことをしている。
そして一年前、自分が担当していたクライアントから「業績が悪いから会社をたたみます。」という連絡を受けた。そのとき、自分はこの会社に対して何もできなかった、記帳内容の確認と税金計算だけでは限界がある、と考え、資金調達や資金管理の仕方を学ぶ財務の勉強をはじめた。この財務の勉強をはじまていくうちに、ある壁にぶつかった。
どこまで勉強すればいいのか?
財務の分野に限ったことではないが、勉強には終わりがない。だからこそ、自分はどこまで勉強すればよいか?と決めておく必要があった。
最終的な目標は、現時点では定まっていないが、今年の目標を以下のように定めた。
とはいえ、どうやって、計画を作っていいか分からなかったので、「早期経営改善計画」と呼ばれる、国が一部補助金を出して、クライアントの事業計画の策定(作ること)支援を行う事業があって、その事業を利用して、経営計画書の作り方を学ぼうと考えた。
早速、クライアントの一人に声をかけたところ、ぜひお願いしたい、と依頼を受け、そのクライアントの支援をさせて頂くことになった。
※添付した動画は、3年前の「早期経営改善計画の策定支援」の紹介動画なので、制度が変わっている事があります。
この策定支援作業を通じて、計画書の作り方を学んで、その後は、どうしたら融資を受けやすい計画書を作れるかを学ぶ事が、来年の目標かな~とある程度の目処がたてられた。
このように、何をいつまでに行うかを具体的に決めておけば、「今、自分は何をしたいのか?」を悩まずに済むことに気が付いた。
作中にジムという架空の人物(あとがきによると、坂口さんの中に今でもいるイマジネリーフレンドだそうです。)が出てくるのだが、その人物の言葉で、次の言葉がある。
財務の勉強はけっこう難しいが、勉強していくと、銀行はこういう会社に融資をしたいのか、が分かるようになってきた。そういうことが分かってくると、財務の勉強が面白くなり、「好きな物事」の一つになりつつある。
ただ、「好きな物事」とはいえ、継続しなければ上達しないのは間違いないし、《事務》なくして、目標達成は、ほぼ無理ゲーかもしれない。