「怒りのケア」をやってみた
あまり大きな声ではいえませんが(大きな字では書けませんが?)、相性が悪いのか、いろんなことがかみ合わず、イライラが募ってしまう人がいました。
あるとき打ち合わせの場で、その方とちょっとした行き違いがあり、私はどうにも怒りを我慢できなくなってしまう、ということがありました。
日ごろから「感情ケアプログラム」を勉強したとて、菩薩の心になれるわけではありません。キレるときはキレます。いえむしろ、格好の練習材料がやってきた、と、どこかで歓迎しているフシさえあったかもしれません(笑)。
習った原則にそって、怒りのケアをやってみました。
<怒りのケア>
1、その人(対象。刺激)から離れる
→実際には打ち合わせを早々に切り上げ、真っ直ぐ帰宅しました。
2、怒りのレベルを落とす
→すかさずスイーツ摂取。家事をしたりお風呂に入ったり、あとは家族にもグチったりもしました。
3、怒りの出来事を考える
→お布団の中で、自分の中で「怒り」とじっくり対話。
今回はイメージの中で「プンプン怒っている子ども」を登場させました。何が怒りのポイントだったのか? 何が悔しかったのか? いやだったのか? その子に自由に言わせてみます。
それから「やりたいこと」も、やってもらうことに。その子は言いたいことを一気にまくしたて、相手を完全にノックアウトしました(※重ねて言いますが、個人のイメージです)。
鮮明にイメージを膨らませると、怒りがフツフツと再燃する感じもあったのですが、構わず対話を進めます。とにかく、その子の言いたいこと、やりたいことを全て出してもらう感じ。
最後に「行動」を選ぶ
ある程度、怒りのエネルギーが出尽くして落ちついたところで、その子に聞いてみました。
「これから、どうしようか? どうしたい?」
すると、すかさず「もうホント、ヤダ。その人と関わりたくない」との答え。
そこで、私はその子に向かって、こう言いました。
「うん、わかった! 関わるのをやめよう」
そして、実際には「7ー3バランス」を使って、私は一つのプランを選んだのです。
それは「その人も入る、次の仕事について、ひとまず断る」という選択肢。
ここまでやって、何かがスーッと、私の中で落ち着いていきました。「プンプン怒っている子ども」も、気が済んだ感じがありました。
怒りのケアをした後に(後日談)
さて、後日のこと。
共通の知り合いにこっそり聞いたら、その相手は私が怒ったことに多分気づいていなかった様子、少なくとも気にしていないよ、とのこと。(なんてこった!笑)
「要は、ものすごく鈍感な人なのだな」
そうわかると、心の底から、どうでも良くなりました。
その後、不思議と縁遠くなりましたし、今ここで思い出しても、なんだか「すれ違いコント」をやっていたようで笑えてきます。
ちょっと長いお話にはなりましたが、これは、私の中で、感情ケアが”極めて順調”にいったケースです。
あの時、私は怒りをコントロールできたわけでも、クールに対応できたわけでもありません。でも、私なりに、なんとか怒りのタネを処理することができました。
また、プロセスを経ながら途中で味わった、「(納得できて)スーッと落ち着いていく感じ」。あの感覚は今でも快感でもあり、ささやかな自信になっています。
*トリトトラクタカードは「川」。意味の一つは「順調」です