マガジンのカバー画像

雑日記

13
日常の出来事や子育て、思ったことなど、瑣末で忘れてしまいそうだけど、せっかくだから残したい日記です。
運営しているクリエイター

記事一覧

台風ルンバ

数十年に一度とかなんとかいう規模の台風が去っていった。 幸いなことに、 居住地付近は身構えていたよりは穏やかな風雨で 通過した翌朝には警報も解除されていて、 子どもたちもいつもどおりに登校・登園していった。 それでも、 戻ったはずの日常が前日までとちがう。 いきなりすぅっと空気が澄みわたり、 朝晩はキリリと冷え込む気候に様変わりした。 台風のあの渦が まるでロボット掃除機のように 夏の余韻を吸い込んで、きれいに持っていったみたいだ。 すっきりした秋の姿がお目見えした。

雑日記 : としょかんの日

水曜日に、図書館に行く。 これは、今年の夏休みからはじまった習慣だ。 わたしと子どもの予定に空きがある水曜日に、 市立図書館で時間を過ごすようになった。 散歩がてら、3人で歩いて図書館に行く。 目的地は暑さをしのげる屋内なので、夏にもちょうどよい。 子どもたちは幼児・児童書のコーナーに辿り着くなり、 それぞれお気に入りの本を持ってきては 机に向かっておとなしく眺めだす。 子どもたちは、既に知っているお気に入りの本ばかりに目がいく。 1年生の長女は「おしりたんてい」や

雑日記 : ニューノーマル・サプライズ

先日、誕生日だった。 年齢のインクリメントは今やどうでもいい。 ただし、家族が祝おうとしてくれう気持ちは ありがたく受け入れたい。 あと、おいしいものを食べられる大義名分なら いつだって大歓迎である。 ということで、 ふだんよりすこしいいところに外食に出かけた。 予約してくれた夫に確認した。 「もしかして、あれ、頼んだ…?」 答えは、イエスであった。 過去にも何度か利用したお店なので知っている。 私が懸念する「あれ」とは、 誕生日の客へのデザートプレートサービスのこと

雑日記 : 先天性鼻くそ食べ症候群

子どもを育ててはじめて気づくこと いくつもあるんだけど。 長女も、長男も、 鼻をほじり、その指を口に持っていった。 少なくとも彼らの周りで それをやる人はいないはずなのに、 誰も彼らに教えていないはずなのに、 幼児というものは、ある日突然、 鼻くそを食べる奇行に出る。 これはなかなかの衝撃だった。 その一連の行動は、 人間の本能としてインプットされているのだろうか。 無意識でやっているようにも見える。 テレビでも眺めがら、 静かにそっと鼻から口に指を運ぶ。 うーん、

雑日記 : おかあさんタイムリープ 

街で赤ちゃんと見ると、つい顔が緩む。 長女7歳、長男5歳。 今でもとてもかわいいけれど、 乳児という存在はまた別格で。 あの日々から遠ざかるほど、 懐かしく、恋しく感じる。 あの日のわたしのところに行って ちょっとの間入れ替わるとか できたらいいのに、とよく思う。 当時の自分といえば おむつをした2歳と0歳に囲まれて 今思えば必死だった。 体力のある方だったけど、 それでもさすがに疲れていた。 手のかかる0歳児に、 いやいや気味の2歳児。 追い詰められて泣いたこともあっ

雑日記 : 5歳の結婚観

大きくなったらおかあさん(おとうさん)と結婚する! というのは、わりとよく聞く話だけど。 5歳の長男は、 大人になったら長女ちゃんと結婚する と言う。 長男くんは長女ちゃんと結婚して、 長女ちゃんがあかちゃんをうんで 長男くんはおとうさんになる。 お風呂にこどもといっしょに入ったり、 ごはんをたべさせたり、 いっしょに遊ぶ。 相手はさておき、 家庭で見て、体感している家族の像を そのままトレースしようとしているようだ。 彼の目から見たこの家の姿を知ることができて それ

雑日記 : しゃしゃもの記憶

子どもの記憶力にはメリハリがある。 1か月ほど前のことを覚えていないことなんてザラだし、 かと思えば2年前の出来事をいきなり持ち出してきたりする。 ししゃもを焼いて夕飯に出したら、よろこんだ。 生まれてはじめて口にするかのようなリアクションだった。 数ヶ月前にも食べてたけど。 後日、ふとした時に長女が 「しゃしゃも、おいしかったー」と振り返る。 うん、おいしかったね。 しゃしゃもじゃなくて、ししゃもだけどね。 そう指摘すると、 はじめて聞いたかのようなリアクションをす

雑日記 : 空かずの箱と、わだかまり

段ボール箱をひとつ、ようやく片付けた。 いまの家に引っ越してきてから、 1年半のあいだ、ずっと和室の片隅に残っていた。 すぐに使うものでもない中身が入っていて、 どこに片付けるか決めることができないまま、 なんとなく保留にしたまま、 長らく忘れたふりをしていた1箱だった。 それが今日、 来客にあわせて宅内を片付けたとき、 ようやく、無くすことができたのだ。 箱のことはときどき目につきながら、 ときどきちくりと罪悪感を覚えながら、 ふだんの暮らしに特段困ることもないので

雑日記 : 地球にやさしくなりたい(ピロリ除菌の話)

わたしの胃には、ピロリ菌がいる。 いちど除菌治療を受けたにも関わらず、 まだ、この腹の中に、いる。 ヘリコバクター・ピロリという細菌は 胃がんのリスク因子のひとつと聞く。 その可能性を大いに減らせるというのだから、 除菌をしない手はないのだ。 食い意地で生きている民にとって、 胃がんほど回避したい疾病はない。 だから、迷わず除菌治療の道を進んだ。 ピロリ菌感染の検査のなかには 「尿素呼気試験」というものがある。 ピロリ菌に尿素をやると分解して二酸化炭素を出すので、 感染

雑日記 : お弁当作りのキャリア

長女の学童用のお弁当を作る日だった。 前日に仕込んでおいた鶏ささみのつくね、 甘めの玉子焼き、かぼちゃの煮物、 ブロッコリーに、チーズを挟んだプチトマト。 赤ウインナーはカニ形に。 お気に入りのふりかけは別添えで。 保冷剤がわりにひとくちゼリーを2つ。 週1回だけだけど、正直、ずいぶんと億劫だ。 でも、長女は楽しみにしてくれているし、 いつもきれいに完食してきてくれるので、 甲斐はある。 わたしのお弁当作キャリアは無駄に長い。 小学4年くらいから、自分のお弁当を作ってい

雑日記 : 夏休み明けの1年生

長女は、かれこれ数日前からずっと、今日を楽しみにしていた。 学校に行くのが楽しみ、と。 折に触れては口にした。 宿題や自由工作、持ち帰っていた文具など、 前日の午前には持ち物の準備を入念に済ませた。 そして夜になって、翌朝に着替える服を選んで持ってきた。 軽やかな生地の、花柄のセットアップ。 裾が少しフレアになって、ふわっとしているかわいい服。 もともとお出かけ用だったけど、 綻びができてしまい、普段着におろしたものだ。 夏休み中の学童保育には Tシャツにハーフパンツば

雑日記 : 「ネタ」という概念

水曜日の昼下がりだというのに、子どもたちとニチアサを観た。 (高校野球に追いやられて変則的な放映になったぶんの録画) いっしょに見ながらウトウトしてしまったので 最後のほうは直接見ていない。 目が覚めたら子どもたちが真剣な目をして話していた。 「ドンブラザーズ、来週で最終回だって…」 「始まったばっかりなのにもう終わっちゃうの…」 それな。 リアルタイム放映時の SNS の反応を見ておおむね知っていたので 驚くことはないのだけど。 仮面ライダーリバイスの最終回に乗っ

雑日記:カレーライスにみる成長

きちんとした文章を毎日練り上げるのも日常を圧迫するので、 並行して簡単な日記を。 今日の晩ごはんはカレーライスだった。 特に工夫もない、ふつうに作ったバーモントカレー。 豚こま、玉ねぎ、にんじん、適当なきのこに大豆の水煮。 これが我が家の基本形として定まりつつある。 思い返すと、かつてはカレーも随分と無責任に作っていた。 カレールゥも具材も作り方も作るたびに変わり、再現性など皆無だった。 それが、子どもが生まれて日々の生活を積み重ねるうちに、 いつの間にか、やり方が定ま