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Psy Borg2~飾り窓の出来事~

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オリジナル小説「Psy-Borgシリーズ」の第二弾「飾り窓の出来事」。 毎日連載でアップしている小説をまとめています。 「ラブドールを抱ける店”飾り窓”で俺は『ルナ』に誘われた…
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#連載小説

psyborg 飾り窓の出来事完結しました。

あとがきです。 おかげさまでpsyborg 飾り窓の出来事完結しました。最後までお付き合いいただ…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事㉒

「昔勤めていた月島さんってのは天才でね。義手や義足をただの補助用具として捉えずに、その人…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事⑱

俺は薄暗い部屋の中、戯れに買った雑学のムック本を読んでいた。 副島氏のインタビュー記事と…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事⑰

仕事が終わり明け方近く、レイジは家に戻ると、何も言わずに自分の部屋へと向かった。 父であ…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事⑭

(嫌な本が置いてやがるな) レイジは机に置いてある本を見つけ拾い上げると、顔をしかめてペ…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事⑫

はじめて女を知ったのは中学の時だった。 親があてがった家庭教師と関係をむすんだ。 そのイ…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事⑪

店に向かう前にいつも立ち寄る古本チェーンでいつもとは違う棚を眺めていた。「起業人…起業人と」ブツブツ呟きながら雑誌を探す。先日リョウスケに教えてもらった副島社長のインタビュー記事が載っているバックナンバーを探していた。 「面白いからさ、読んでみろよ」 あの時コースターの裏に書いたメモを頼りに雑誌を探した。雑誌そのものはすぐに見つかったもののバックナンバーを探すのにひどく手間取ってしまった。 特集は「華麗なる転身」まるで畑違いの分野から別の分野で成功した人が特集されており

Psy-Borg2~飾り窓の出来事⑩

ショーケースに入っているラブドールは全部で5体ある。 特に人気のある人形はプレイ用が何体…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事⑨

レイジが人と距離を置き、自身の殻に閉じこもり始めたのは小学生の頃だ。そのうちに仲間から外…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事⑧

「人間は外部からの刺激を、皮膚にある受容細胞が電気的シグナルに変えて神経から脳に伝わって…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事⑦

1ケ月に数回ある貴重な休みの日、俺は友人のリョウスケと安めの大衆居酒屋で、随分と遅くなっ…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事⑥

どのようなきっかけで人は心を閉ざすのか、その人自身になってみないとわからない。 自分自身…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事⑤

「店長知ってます?」 同じタイミングで各部屋が予約で満室になり、飛び込みの客も少ない週半…

Psy-Borg2~飾り窓の出来事④

今のお客もあと30分はプレイルームから出てこないだろう。流しっぱなしのテレビを消し、ラジオを切り替えると、待合室の掃除を始めた。 ショーケースに並べられたラブドール達。彼女達は微笑みながらこちらを向いて、微動だにせずに客に媚びを売る。眠ることもなく、わがままも、機嫌を損ねたりもしない。 怒ったり、泣いたり、笑ったりもしない。誰が誰の客を取っただの、乱暴に扱った客に対する愚痴も言わない。 よく知り合いには「人形に霊が入って夜な夜な怪異が起こるって話よく聞くじゃん。ましてや